九つの世界の種族
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/12 23:54 UTC 版)
「マーベル・シネマティック・ユニバースの設定・用語一覧」の記事における「九つの世界の種族」の解説
九つの世界の種族の多くは、北欧神話に登場する種族のモデルである。 地球人 地球の住民であるヒューマノイド型種族で、MCU各作品の登場人物の大半がこれにあたる。アスガルド人からは“ミッドガルド人(Midgardians)”、銀河の住人の多くからは“テラ星人(Terrans)”と呼称される。全体的に見て卓越したパワーを持つ種族ではないが、近年では一部の人物たちが地球の最先端技術などを駆使して、善悪問わず様々な“超人”となり、活動をはじめている。 アスガルド人(Asgardians) “アース神族”のモデルにして、アスガルドの住民であるヒューマノイド種族。容姿は地球人と全く同等だが、九つの世界や全宇宙の種族の中でも非常に長寿で、宇宙空間に出ても呼吸ができるなどの驚異的な身体能力とプライドを持ち合わせており、戦士に属する者はそれが顕著である。彼らはアスガルドこそ九つの世界の頂点であり、他の世界を守護する使命があるという考えも持つ。食事では、飲み物をおかわりする際に先に持っていたほうの器を割る習慣がある。また、長髪が兵士の象徴と認知されている。 オーディン曰く、「アスガルドで“希望のかがり火”として夜空に輝き続ける種族」。 地球暦2017年には、復活したヘラがアスガルドに侵攻したことによって、多数の民がヘイムダルに守られながら逃亡を続け、追い詰められたこともあったが、ヘイムダルや惑星“サカール”から駆けつけたソーたちによって救われて“ステイツマン”に乗船し、母国の最期を見届ける。 それからはソーの決定により、皆で地球を目指すも、航行中に襲撃してきたサノスらによって、ステイツマンに乗船していた者の多数は壊滅的な被害にあった。だがこの直前にソーによって、ブリュンヒルデ/ヴァルキリーをはじめとする半数の者が船外へと逃がされ、九死に一生を得た彼らは、具体的な経緯は不明だが、2023年時に地球のノルウェーの海岸に築いた“ニューアスガルド”で暮らすようになる。死の兵士 / デッド・ガーズ / ブッチャーズ 太古の時代にヘラに仕え、王宮の武器庫の最下層部に安置されていた軍隊のミイラに、永遠なる炎を与えて復活させたゾンビ兵群。両目が緑色に光り、身に纏っている鎧兜も若干緑がかっている。ヘラに忠実に従うものの各々の自我は無く、言語を発しない代わりに上げる唸り声や、大群で野生的に襲いかかる戦法をとるなど獣のような挙動だが、元がアスガルド人の軍隊であったためか、2〜3体程度でもヘイムダルとある程度拮抗できるほどの戦闘力を有している。 ヘラによって復活させられると、彼女の手下としてアスガルドの民たちを追い続けて窮地に陥れるが、ソーたちや改心したスカージの奮戦で全て粉砕される。 ヴァナー(Vanir) “ヴァン神族”のモデルであり、“ヴァナヘイム”の住民であるヒューマノイド型種族で、外見は地球の東洋人に酷似した農民のようだが、アスガルド人と同様非常に長寿な種族である。 2013年の惑星直列の際に、故郷でマローダーズの襲撃を受けるも、ソーをはじめとするアスガルドの戦士の活躍で救われる。 氷の巨人 / ヨトゥン(Frost Giants / Jotunn) “霜の巨人”のモデルである、“ヨトゥンヘイム”に住む巨人族。薄青く飢餓状態に見え、翡翠色の装飾物を身に付けた体表と不気味な赤い両目、個体ごとに異なる顔面のうねり模様が特徴で、極寒地に適応した体質を持つ凶暴で好戦的な種族である。触れたもの全てを凍てつかせる特殊能力を有し、この力を活かして相手に凍傷を負わせたり、手の中で武器の形をした氷を作り上げたり、自身の腕を氷柱状に凍らせて攻めたてる戦法をとる。 965年にノルウェーのトンスベルグへ大群で現れ、猛威を振るうが、アスガルド軍との戦闘の末に敗北し、小箱を奪われて、アスガルドとは協定を結び、長年休戦状態となった。 だが2010年、ロキの手引きにより、協定を破ってアスガルドの王宮の武器庫へ小箱を狙って侵入し、戴冠式中止のきっかけを生み、ソーたちと大乱闘を繰り広げた。 後にロキの2度目の手引きにより、ラウフェイと数名の部下がアスガルドに再来するが、ヘイムダルやロキに一蹴され、ヨトゥンヘイムに残留していた者たちも、ロキによるヨトゥンヘイム攻撃で全滅寸前にまで追い込まれた。その後の動向の描写は皆無である。 ダーク・エルフ(Dark Elves) “ダークエルフ”のモデルであり、“スヴァルトアールヴヘイム”に住むヒューマノイド型種族。顔立ちはアスガルド人や地球人などに近いが、青い瞳と白銀の毛髪、尖った両耳などの身体的特徴を持ち、光や空気などの自然物質が有毒であることから、生命維持用の装備を身に付けている。同族内では独特の言語で会話し、宇宙が誕生する前に闇から生まれた最も古い種族であるため、オーディンからは「原始族」と呼ばれているものの、高性能な武力を保有している。 かつては平穏で美しい世界に住む平和的な種族だったが、宇宙が誕生した時に光と新たな原子が大きく成長したことで、その存在を脅かされてしまい、それ以降種族の長であるマレキスの下、光を忌み嫌い、「劣った新世界」と呼ぶ この世を、闇で満たす野望を持つ。 5000年前にボー率いるアスガルド軍に敗れ、行方を晦まして眠りについたが、2013年にマレキスがエーテルの出現を感知して目覚め、アスガルドや地球のイギリスに侵攻し、著しい被害を与える。 また、採掘コロニー“ノーウェア”で“タニリーア・ティヴァン/コレクターが営むコレクションルームのカプセルの1つにも、本種族の1体が収納されていた。カース(Kurse) ダーク・エルフの1体がカース・ストーンを握り潰すことで変貌する凶暴化状態。大岩を拳で真っ二つにして投げつけ、飛来したムジョルニアを叩き飛ばすほどの超怪力や、掴んだ相手をミイラ化させてしまう特殊能力を発揮する。5000年前には複数体いたが、カース・ストーンが残り1個しか存在していないことから現代ではマレキスの右腕であるアルグリムのみがこの姿となる。 炎の悪魔(Fire Demons) “ムスペル”のモデルである、“ムスペルヘイム”に住むヒューマノイド型種族で、溶岩のような全身とオレンジ色に光る両目が外見的特徴。 具体的な詳細の描写は少ないが、2017年にムスペルヘイムの地底において大群でソーに襲いかかるものの、難なく返り討ちにされる。 このほかにも“ニダベリア”に住むエイトリが、“ドヴェルグ”のモデルである“ドワーフ(Dwarves)”の1人である。
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