ミクミクダンスとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 日本語表現辞典 > ミクミクダンスの意味・解説 

MMD

読み方:エムエムディー・ミクミクダンス

「MMD」とは、3DCGソフトのことを意味する表現

「MMD」とは・「MMD」の意味

「MMD」とは、キャラクター3Dモデル使ったアニメーション制作ができる、3DCGソフトMikuMikuDance」あるいはその作品群のことである。ソフトウエア開発者樋口優。「MMD」を用いてできることには次のようなものが挙げられる

モデル自由な操作
モデル利用した動画作成
・モーションデータのコピーおよび同一ボーン名のモデルへ流用
・モーションデータの反転コピー

「MMD」の最も簡単な始め方は動画サイトでの「MMD」作品視聴であろう自分でも作品製作を始めたい場合には、ソフトウエアダウンロードする必要がある。「MMD」は2023年1月時点においては誰でもダウンロードができるフリーウエアである。対応OSWindowsXPVista7・810)。「MMD」制作は、公開されている素材用いてPC上で組み合わせることから始めるとよいだろうオリジナルのモデル・アクセサリー・モーションデータなど作品の製作に使える素材など、さまざまな「MMD」製作者公開している。

例えば、オンラインゲーム原神」は公式に現在公開中のヴァージョン実装されるキャラクターの「MMD」モデル配布している。また、「toon 配布」というワード用いてインターネット上で検索すれば、キャラクターオブジェクト陰影質感与える「toon(マップ)」の公開素材入手可能だ。それらを既存作品組み合わせてみるのもよいだろう

「MMD」による動画作り方の手順は以下のとおりである。
好み3Dモデル入手
希望する動作の「モーション」を読み込む
背景ステージ音楽設定
・「MMEMikuMikuEffect)」を用いて画面効果決定する
カメラ設定決定し動画としての描画開始する

「MMD」のモーションデータは「自作モーション」「配布モーション」に分けられる。「自作モーション」は動作に関するデータ自分作成したものだ。独自で考え出したダンスキャラクター躍らせられる反面、その作成難易度は高い。そのため「MMD」を作成する者の多くは「配布モーション」を用いて作品作りをしている。しかし「配布モーション」ではボーンサイズ合わず動作不自然になってしまう場合がある。その場合にはボーン調整しなければならない。なお、IKInverse Kinematics, 逆運動学モデル用いればある程度ボーン自動調整可能だ

近年ではスマホ動画元にしてトラッキング行い、モーションデータを作成するともできるようになった。人特有の自然な表現取り入れられるため「MMD」のモーション作りにも活用進んでいる。

より詳細な「MMD」の使い方モデル作り方知りたい場合には3DCGモーションキャプチャについての書籍参考にするとよい。ただし「MMD」そのもの作成方法体系的に記している書籍それほど数が多くない最新の「MMD」の作り方学びたい場合は「MMD 作り方」などのワードで検索すれば、作成方法紹介したサイトが見つかるだろう。また「MMD」はスマホでも作成可能だ詳しくは「MMD 作り方 スマホ」などの検索結果紹介される動画サイトなどを参考にするとよい。

「MMD」の読み方

「MMD」は、「エムエムディー」あるいは元となるソフトウエアの名前である「ミクミクダンス」と読む。

「MMD」の熟語・言い回し

MMDソフトとは


「MMDソフト」とは「MikuMikuDanceもしくは「MMD」作成関わるソフトウエア全般を指す。「MikuMikuDance」は無料公開されている。

MMD職人とは


「MMD職人」とは、一般的に「MMD」製作者全般を指す。また、優れた「MMD」作品群作る者や「MMD」による二次創作作品製作者指して「MMD職人」と呼ぶこともある。「MMD」の発展にともない「MMD職人」はジャンル分け進んでいる。モーション職人3D職人・MMDプロデューサー・モデル職人・MMD振付師などは、すべて「MMD職人」に含まれるといえるだろう。

東方MMDとは


東方MMD」とは、MikuMikuDance使用して作った東方project二次創作作品、あるいは、その作品に付けられているタグのことである。なお東projectとは、日本同人サークル上海アリス幻樂団」によって作られ著作物全般音楽・書籍ゲームなど)のことである。「東方」と略され呼ばれることも多い。

MikuMikuDance

(ミクミクダンス から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/21 17:05 UTC 版)

MikuMikuDance
MMDでレンダリングした末永みらい
作者 樋口優(樋口M)
開発元 Vocaloid Promotion Video Project(VPVP)
初版 2008年2月24日
最新版
対応OS Microsoft Windows
対応言語 日本語英語
種別 3DCGソフトウェア
ライセンス フリーウェア
公式サイト VPVP
テンプレートを表示

MikuMikuDance(ミクミクダンス)は、樋口優が制作した、プリセットされたキャラクターの3Dモデルを操作しコンピュータアニメーションを作成する3DCGソフトウェアである。略称はMMD。デフォルトで初音ミクなどVOCALOIDキャラクターの3Dモデルを使用できるほか、オリジナルのキャラクターモデルやアクセサリを組み込んで操作することも可能で、MMD用の3Dモデルも有志によって多数公開されている。

なお、MikuMikuDanceという初音ミクにちなんだ名前ではあるが、樋口が個人で制作したフリーウェアであり、初音ミク販売元のクリプトン・フューチャー・メディアによる製品ではない。

特徴

デフォルトであにまさの制作による3Dモデルが用意されているため、3DCGに不慣れな初心者でもすぐにアニメーションを作成することが出来る[1]。画像をきれいに見せることよりもリアルタイム性を重視しており、DirectXを描画に用いることで、長時間のレンダリングを経ず、作った動きをすぐに動画として確認することが出来る事も大きな特徴とされる[1]。MMDの登場はその扱いの容易さから初心者が3Dアニメーションに挑む際のハードルを大きく下げたとも言われる[2][3]。また、VOCALOIDの歌唱に用いるプロジェクトファイル(VSQ)を読み込んで自動でリップシンク(口パク)を作る機能も備えている[4]

MMDを作成した樋口のパソコンがMMD公開当時の水準から見てスペックが低く(Pentium 4 1.5GHz、RADEON 8500)、そうした環境でも動作するように作った結果、3DCGを扱うソフトウェアとしては非常に動作が軽くなったという[4]。ただし、機能が追加された最近のバージョンや読み込むモデルデータによっては比較的高スペックのパソコンを必要とする[5]

アニメーション作成に特化したソフトであるため、モデルデータの作成や改造の際は外部ツールを必要とする。

沿革

元々は樋口が自分自身で初音ミクを用いた3D映像を作成するために作ったもので、当初は公開を予定したものではなかった[1]。樋口はBlenderと、あにまさが無償で公開していた3Dモデルを使って3Dの動画を作成しようとした際の苦労から、自分でプログラムを組んで動かすことにし、2007年大晦日に開発を始めて50 - 70時間ほどで作り上げたという[4]

MMDを作成した当時、クリプトン・フューチャー・メディアのガイドライン(キャラクターの利用を参照)では初音ミクなどのキャラクターを利用したプログラム作品を禁止していた。しかし2008年2月22日にガイドラインが改定されプログラム作品も解禁されたことから、あにまさとも連絡を取った上で同月24日にMMDを公開し、同時に動画投稿サイトニコニコ動画に利用法を解説した動画を投稿した[6][4]。MMDはニコニコ動画で大きな反響を呼び、ソフトウェアの完成度の高さに感動し、金を払って買っても良い品質だが作者が金銭を受け取る気が無いため払わせてくれないとして「振り込めない詐欺」とも評された[7][4]。樋口はこうした反響に対し「寄付してもいいと言ってもらえるのはたいへん光栄だが、それほど気に入っていただけたら、ぜひこのソフトを使ってすばらしい動画を作って公開してもらい、私をニコニコさせてほしい」とコメントしている[4]

公開後もバージョンアップが進められ、当初は初音ミクの3Dモデルしか使用できなかったが、Ver.3.01以降はマルチモデル化され、他のVOCALOIDのキャラクターも扱えるようになった。またMMDにあらかじめ用意されているキャラクター以外にも、ユーザーの手により東方ProjectTHE IDOLM@STER、その他既存商業作品のキャラクターなどを元にした、ユーザーモデルと呼ばれるMMD対応の3Dモデルが多数公開され、MMDは実質的にはVOCALOIDだけでない、より汎用的な3Dツールとしての発展も見せている[1][8]。ただし、ユーザーモデルについては、使用されているキャラクターの権利関係が必ずしもクリアになっていないという問題も抱えており、そのことがMMD自体へ悪影響を及ぼす恐れもあることから、樋口自身はユーザーモデルについては一切関知しないという姿勢をとっている[8]。2010年末にはNVIDIAの3D Vision対応による立体視や、Xbox 360向けのゲームデバイスKinectを応用してのモーションキャプチャの利用も可能となった[6][9]。3D Visionの対応についてはNVIDIA社の日本スタッフからの働きかけを受けてのものだが、樋口はNVIDIAからの機材支援の申し出は断ったという[6]。これは対応できなかった場合を考慮したこと、手持ちの機材でも一応は立体視の表示・確認が可能であったこと、MMDの活動を匿名で行なっているため第三者に住所を明かしたくなかったことからだという[6]。なお、MMDの開発は2011年5月にVer.7.39をもって終了といったんアナウンスされたが[10]、その後も機能が拡充され、2019年12月の時点で、VPVPwikiサイトでVer.9.32(XP版は5.24)まで入手可能。

MMD公開直後より、ニコニコ動画にはMMDを利用して作られた動画が多数発表され[4]、ユーザーコミュニティーも形成されてニコニコ動画を舞台に有志により「MMD杯」という動画コンテストも開催されるようになっている[1]。2008年12月17日にはWindows Live メッセンジャーのサービス「ニコニコメッセ」のPRのために制作された動画「初音ミクが歌う「ニコニコメッセの歌」」の映像に使用され[11]、2009年1月にはテレビCMとして放送もされた[12]。2010年2月10日に発売されたビデオクリップ集『初音ミクDVD〜impacts〜』に第二回MMD杯の総合優勝作品[13]でもある「ゲキド・オブ・ハツネ」が収録されたのをはじめ、MMDを利用して作られた映像作品の商品化も行われるようになっている。テレビアニメの分野においては、2011年10月に放送開始された『gdgd妖精s』でMMDが製作に使用され[14]、2013年2月には、ニコニコ動画でMMDを使って活躍してきたクリエイターらが制作を手がけたテレビアニメ『直球表題ロボットアニメ』も放送されている[15]

周辺ツール・サイト

ニコニコ動画のコミュニティを中心とする有志によって、MikuMikuDanceでの動画制作をサポートするツールが制作されている。

MikuMikuEffect

通称「MME」。MikuMikuDanceが利用しているDirectXをフックし、描画の割り込みを実施することによってMikuMikuDance上で様々なエフェクト表現を実現するツール[16]。制作は舞力介入P。

MikuMikuEffect本体は、所定のDLLファイルをMikuMikuDanceと同一のフォルダに配置することで機能する。

MikuMikuEffectで使用するエフェクトファイルはユーザによる作成が可能で、モデルデータやアクセサリ同様、コミュニティ上において配布されていることも多い[16]

処理はグラフィックカードに依存しているため、使用するエフェクトによっては動作が重くなることがある[16]

iwara TV

通称「iwara」[17]。MMDを使用して作成した成人向け動画を専門とする成人向け動画投稿サイト。

キャラクターモデル

デフォルトで用意されているものを挙げる(Ver.8.10時点)。

MikuMikuDanceで作った作品一覧

他OS用のソフト

  • nanoem - WindowsmacOS対応のソフト
  • MikuMikuMoving - Windows対応のMikuMikuDanceのクローンソフト

脚注

  1. ^ a b c d e ノトフ (2009年10月23日). “初音ミクがグリグリ躍る「MMD」の現状と未来”. Ascii.jp (アスキー・メディアワークス). https://ascii.jp/elem/000/000/470/470260/ 2009年11月1日閲覧。 
  2. ^ 「この3Dソフトがスゴイ」『Windows100%』第12巻第7号、晋遊舎、2009年7月、80頁。 
  3. ^ かんなP、ラジP、極北P、ポンポコP『MikuMikuDance でPさんと呼ばれる本』翔泳社、2010年5月。ISBN 978-4798121659 
  4. ^ a b c d e f g 岡田有花 (2008年3月10日). “「神ツール」――初音ミク踊らせるソフト「MikuMikuDance」大人気”. ITmedia News (ITmedia). https://www.itmedia.co.jp/news/articles/0803/10/news020.html 2009年11月1日閲覧。 
  5. ^ 『MikuMikuDance でPさんと呼ばれる本』、13頁頁。 
  6. ^ a b c d 若杉紀彦 (2010年12月20日). “「俺の嫁」が液晶から飛び出した!〜MikuMikuDanceの誕生から3D Vision対応まで”. PC Watch (インプレス). https://pc.watch.impress.co.jp/docs/topic/feature/415525.html 2010年12月22日閲覧。 
  7. ^ 市川茂浩『心に響くウェブ動画マーケティング。 貴社がYouTube・ニコニコ動画ブームに乗れない理由。』インプレスジャパン、2008年、52-53頁頁。 ISBN 978-4-8443-2584-0 
  8. ^ a b 「「MikuMikuDance」作者の考えるボーカロイド文化への思いとは」『ボーカロイド現象』PHP研究所、2011年、88頁。 ISBN 978-4569796468 
  9. ^ “Kinectで初音ミクは“人間の動き”を手に入れる!? MikuMikuDanceも対応”. ITmedia News (ITmedia). (2010年12月21日). https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1012/21/news089.html 2010年12月22日閲覧。 
  10. ^ CG WORLD』第173巻、ワークスコーポレーション、2013年1月、143頁。 
  11. ^ “「公式やりすぎ」――初音ミクが歌う「ニコニコメッセの歌」人気”. ITmedia News (ITmedia). (2008年12月18日). https://www.itmedia.co.jp/news/articles/0812/18/news053.html 2009年11月1日閲覧。 
  12. ^ “初音ミクがテレビCM登場 ニコ動番組「ニコ番YME」で”. ITmedia News (ITmedia). (2009年1月8日). https://www.itmedia.co.jp/news/articles/0901/08/news124.html 2009年11月4日閲覧。 
  13. ^ 『VOCALOIDをたのしもう3』ヤマハミュージックメディア、2009年、47頁頁。ISBN 978-4636847574 
  14. ^ “3Dアニメに国境なし!世界が注目するMMD、その理由は?”. Ascii.jp (アスキー・メディアワークス). (2012年7月27日). https://ascii.jp/elem/000/000/712/712150/index-3.html 2013年2月20日閲覧。 
  15. ^ “「『直球表題ロボットアニメ』はこうして作られた! 制作スタッフ超ロングインタビュー!!”. アニメイトTV (アニメイト). (2013年2月15日). https://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1360925808&p=1 2013年2月20日閲覧。 
  16. ^ a b c 3DCGツール「MikuMikuDance」のエフェクトを拡張する「MikuMikuEffect」の概要と導入方法 - CodeZine
  17. ^ iwara tv

関連項目

外部リンク



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ミクミクダンス」の関連用語

ミクミクダンスのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ミクミクダンスのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
実用日本語表現辞典実用日本語表現辞典
Copyright © 2025実用日本語表現辞典 All Rights Reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのMikuMikuDance (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS