ヘモグロビンとは? わかりやすく解説

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ヘモグロビン

ヘモグロビンは、ミオグロビン似た構造タンパク質が4分子集まった複合体である。複合体形成することによって酸素結合能がアロステリック効果を受ける。

酸素結合していないヘモグロビン

ヘモグロビン
2HHB - Oxygen Transport
The Crystal Structure Of Human Deoxyhaemoglobin At 1.74 Angstroms Resolution

酸素結合したヘモグロビン

ヘモグロビン

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ヘモグロビン(Hb) ( hemoglobin )

呼吸によって取り込まれ酸素を肺で炭酸ガス交換し全身組織細胞に運ぶ役割をしている色素タンパクのことです。ヘムグロビンという成分から構成されているためヘム蛋白とも呼ばれます。ヘモグロビン濃度がある一定の値以下に減少した状態では、からだは十分な活動を行うことができません。貧血はその現れを示す身体症状1つです。貧血診断されるめやすは、男性ではヘモグロビン量が12g/dL下 女性では11g/dL以下の場合です。

ヘモグロビン(血色素)


ヘモグロビン

Hemoglobin

【概要】 別名血色素赤血球中に含まれる結合した蛋白質骨髄の中で赤血球元になる若い細胞自分作るが、赤血球になってからでは運んでいるだけで作れない。肺で酸素結合し組織に届くとpHの関係で酸素放す能力がある。血液1dLあたり1218グラムで、これより少な場合貧血定義している。 

【詳しく】 HIV感染症では材料不足、産生能の低下消費破壊亢進など色々な理由貧血が起こる。特にエイズ末期ではほとんど全員貧血になる。対処法は原因を除くことであるが、造血ホルモンである組み換えエリスロポエチン(日本では認可されていない)や輸血が行われる。

《参照》 赤血球骨髄貧血エリスロポエチン輸血


ヘモグロビン


血色素量(ヘモグロビン、Hb)【けっしきそりょう】

1cc の血液中の赤血球中に含まれる血色素の量を調べ検査のこと。赤血球含まれる鉄分たんぱく結合した物質で、値が低いと貧血とわかるが、貧血タイプ調べるにはさらに詳しい血液検査要します。QUPiO では男性で 13.0~18.0g/dl、女性で 12.0~16.0g/dl を正常値としています。

ヘモグロビン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/06 04:00 UTC 版)

ヘモグロビン(hemoglobin、Hb血色素)とは、ヒトを含む全ての脊椎動物や一部のその他の動物の血液中に見られる赤血球の中に存在するタンパク質である。酸素分子と結合する性質を持ち、から全身へと酸素を運搬する役割を担っている。赤色素であるヘムを持っているため赤色を帯びている。


  1. ^ ヘモグロビンF
  2. ^ a b 加藤真由佳, 田中雅彦, 松井みどり, 橋本由徳, 神谷葉子, 神谷剛, 渡邉賢司「ヘモグロビンA1c異常低値を契機に診断された異常ヘモグロビン症の2家系,4例」『医学検査』第63巻第4号、日本臨床衛生検査技師会、2014年7月、434-439頁、doi:10.14932/jamt.13-109ISSN 0915-8669 
  3. ^ 木下真紀「意外に多いヘモグロビン異常症:-ヘモグロビンA1c 値に与える影響-」『天理医学紀要』第23巻第2号、天理よろづ相談所 医学研究所、2020年、88-95頁、doi:10.12936/tenrikiyo.23-019ISSN 1344-1817NAID 130007961322 
  4. ^ 石井宏明, 樋端恵美子, 村山秀喜, 小林則善, 小林龍彦, 床尾万寿雄「HbA1c偽高値から見つかった非糖尿病異常ヘモグロビンHbCの日本人高齢者の1例」『糖尿病』第64巻第3号、日本糖尿病学会、2021年、185-190頁、doi:10.11213/tonyobyo.64.185ISSN 0021-437XNAID 130008007323 
  5. ^ 宮地隆興, 大庭雄三「異常ヘモグロビンと赤血球増多症」『臨床血液』第15巻第3号、日本血液学会、1974年、257-261頁、doi:10.11406/rinketsu.15.257ISSN 0485-1439NAID 130004917478 
  6. ^ 牧野理沙, 松林正, 大箸拓, 澁谷温「異常ヘモグロビン症の日本人症例5例の臨床学的および細胞学的検討」『日本小児血液・がん学会雑誌』第56巻第2号、日本小児血液・がん学会、2019年、229-233頁、doi:10.11412/jspho.56.229ISSN 2187-011XNAID 130007705325 
  7. ^ 生物学 第2版 — 第39章 呼吸器系 — 著:オープン教育リソース(OER : Open Educational Resources)、翻訳;Better Late Than Never
  8. ^ 血液の色や血流量に着目 日経DI2013年8月号
  9. ^ 一酸化炭素中毒 出版者:MSDマニュアル プロフェッショナル版 執筆者: Gerald F. O’Malley , DO, Grand Strand Regional Medical Center;Rika O’Malley , MD, Albert Einstein Medical Center
  10. ^ “Carbon monoxide poisoning: mechanisms, presentation, and controversies in management”. The Journal of Emergency Medicine 1 (3): 233–43. (1984). doi:10.1016/0736-4679(84)90078-7. PMID 6491241. 
  11. ^ 急性一酸化炭素中毒における光照射を用いた新しい治療についての検討 日本高気圧環境・潜水医学会雑誌 vol.43 No.4 2008年12月31日 pp195- 201


「ヘモグロビン」の続きの解説一覧

ヘモグロビン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/06/06 04:30 UTC 版)

フランキア属」の記事における「ヘモグロビン」の解説

マメ科植物はヘモグロビン遺伝子を持つ。これが感染細胞発現して酸素結合することにより、細胞質内の遊離酸濃度低く保たれる。これはレグヘモグロビン共生ヘモグロビンなどと呼ばれ細胞質での濃度mMレベル達するほど大量に合成される。アクチノリザル植物では、モクマオウ属とヤマモモ属根粒マメ科植物匹敵する濃度のヘモグロビンを含み、これらは根粒中の酸素濃度制御関わる考えられるその他のアクチノリザル植物の根粒は、少量のヘモグロビンしか含まないモクマオウC. glauca)の共生ヘモグロビン遺伝子クローニングされており、最も研究なされている。ヘモグロビンは感染細胞でのみ発現しており、(フランキア菌糸ではなく植物の細胞質存在する。ヘモグロビン遺伝子の発現未熟な感染細胞でもみられるが、フランキア窒素固定遺伝子(nifH)の発現その時期に検出されない。すなわち、ヘモグロビンの発現窒素固定能発現よりも早く、これはマメ科植物同様の特徴である。ヤマモモ属のヘモグロビンについてはモクマオウほどの詳細な知見得られていないマメ科植物の根粒では、レグヘモグロビンII型ヘモグロビン)とはアミノ酸配列がやや異なI型ヘモグロビンも少量発現している。I型ヘモグロビンは、窒素固定酵素の阻害剤である一酸化窒素(NO)を除去する役割があると考えられている。ハンノキ属Alnus firma)ではI型ヘモグロビン遺伝子同定単離されており、マメ科植物同様に根粒中で高い発現示し、NOの解毒活性をもっている。

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ヘモグロビン

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コオリウオ科」の記事における「ヘモグロビン」の解説

コオリウオ血液無色透明である。これは血液中に酸素運搬するタンパク質であるヘモグロビンがないためである。コオリウオは、成体になってもヘモグロビンを持たない唯一の脊椎動物として知られている。コオリウオにはヘモグロビンの遺伝子痕跡残されているが、ヘモグロビンを生産しない。 ヘモグロビンはαサブユニットβサブユニット呼ばれる2種類サブユニットから成るが、コオリウオ科16種中、15種では、βに関わる遺伝子が完全に消失し、αについても部分的欠損がみられた。残り一種Neopagetopsis ionahは、他の種比べ遺伝子多く残すが、いずれにせよヘモグロビン遺伝子機能していない。 ほぼすべての種類赤血球欠いており、あったとしても少量死骸である。 酸素はヘモグロビンを介さず血漿溶解され運ばれる。低い代謝低温酸素溶解しやすい環境のため、ヘモグロビンを持たないでも生存できる。(一般に気体への溶解度は、低温であるほど上昇する。) しかしながら酸素運搬能はヘモグロビンを持つものの10%以下である。

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