バーミリオン星域会戦とは? わかりやすく解説

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バーミリオン星域会戦

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/10 01:18 UTC 版)

銀河英雄伝説の戦役」の記事における「バーミリオン星域会戦」の解説

宇宙暦799年/帝国暦490年4月24日5月5日ヤン艦隊ラインハルト直接指揮する艦隊戦い当初から参加した兵力は、帝国軍艦艇18,800隻/将兵2295400人。同盟軍艦艇16,420隻/将兵1907600人。ただし帝国軍途中からミュラー艦隊約8,000隻が参戦したヤン艦隊おびき出すため、ラインハルトは全艦隊同盟各地占領のために分散させて本陣手薄にした。ここまでヤン読み通りだったが、ラインハルトヤン読みをも超えて自ら直属艦隊率いてハイネセン向かい、「分散させた諸艦隊が最も遠ざかった時、ラインハルト自身ハイネセン突入している」という状況作り出した。それによって、ヤンそれより前に、諸艦隊近くにいるうちにラインハルトと戦わざるを得なくなった。罠である事を承知の上でヤンラインハルトとの「決闘場」となるバーミリオン星域向かった正面から対峙した両艦隊砲撃開始したのは4月24日14時20分。双方とも相手奇策対応しよう考えていたため、結果として平凡な正面攻撃応酬始まった砲戦が続くなかトゥルナイゼンが功をあせって突出帝国軍の艦列を乱しヤン艦隊集中砲火浴び事となった。一方帝国軍反撃し主砲撃ち合う消耗戦様相呈していく。ラインハルトヤン互いに予期せぬ乱戦状態のまま3日戦い続けた帝国軍援軍到着する事を予想したヤン艦隊は、27日艦隊の再編成を行い速攻転じた。いち速くラインハルト旗艦撃破して、勝敗決しようという作戦である。最初からこうなる事を見越していたラインハルトは、時間稼ぎ目的としてペティコートのように24段に及ぶ防御陣を敷いて対応した。そして突破された防御陣は再結集して最後尾防御陣となり、ヤン艦隊永遠に防御陣を突破できない物心両面から疲労損傷蓄積させていくという作戦である。ヤン帝国軍防御壁を第8陣まで突破したラインハルト戦術見抜くことが出来なかった。その後ユリアン見抜いてその見解披露した。 その見解に基づきヤン4月30日に一旦後退して小惑星帯に入る。そこで艦隊二分し、まず帝国軍左翼から攻勢をかける帝国軍ではラインハルトが囮艦隊使った作戦であることを見抜くも、この左翼突出してきた艦隊が囮か本隊かの判断に迷う。総参謀長オーベルシュタイン促される形で、ラインハルトはこの攻勢部隊本隊であるとし、24段の防御隊形解除して攻撃命令した。しかしこの部隊は、マリノ率いる2,000隻の分艦隊牽引した隕石1万程度艦艇見せかけ擬似艦隊であり、完全にラインハルトは裏をかかれた。各分艦隊が囮に引き寄せられブリュンヒルトから離れた瞬間ヤン本隊小惑星帯から進発してブリュンヒルトに向った。帝国軍の各分艦隊ブリュンヒルト方向引き返し同盟軍本艦隊の縦列側面から攻勢をかけることで分断図った。それを予期していたヤン本艦隊を凹型右舷90度に会頭)に再編、囮艦隊隕石群帝国軍撃ち込み本艦隊と挟撃して完全な包囲下に収める帝国軍分艦隊ラインハルト座乗の総旗艦ブリュンヒルトと完全に分断されてしまう。 この時、同盟軍帝国軍艦隊ほとんどを包囲下に置く事に成功したため、同時にヤン艦隊一部艦隊が、わずかな護衛伴われるのみのブリュンヒルト接近した。だが同盟軍砲撃開始する寸前に、ミュラー艦隊8,000隻(OVAでは強行軍脱落艦が相次いで当初は6割ほど)がバーミリオン星系到着しブリュンヒルト防御にあたる。このミュラー参戦5月2日のことである(時刻不明)。ミュラー最初に反転してきたのは、占領したリューカス星域補給基地抵抗起きなかったためである。ミュラー参戦により戦線は再び膠着し戦艦アキレウス撃沈しモートン戦死したその後ヤンカルナップ包囲網突破しようとしている事に気がついてその部分包囲網解きミュラー逆に味方救出するため包囲網に入るように仕向けたミュラーカルナップが逆方向から殺到して混乱状態になった瞬間ヤン艦隊一点集中砲火仕掛けてカルナップ戦死させ、さらにミュラー旗艦リューベックをも大破撃沈に至らしめた。ミュラー辛うじて脱出成功し戦艦ノイシュタット旗艦としたが、これも撃沈され、更に移乗し戦艦オッヘンブルクまでも撃沈される。なおも戦艦ヘルツェンに移乗し、計4度司令部移して奮戦するものの、ヤン艦隊進撃を完全に食い止める事は出来なかった。それでもこの抗戦稼いだ時間大きな意味を持つこととなり、ミュラーはこの戦いぶりから後に「鉄壁ミュラー」と勇名を讃えられることとなる。 5月5日2240分、ヤン艦隊は再びブリュンヒルト射程内にとらえようとしていた。しかし、事前にヒルダの策を受けたミッターマイヤー・ロイエンタールの別働隊約3隻がハイネセン上空制圧。自らの命が危うくなったヨブ・トリューニヒトは、日頃大口忘れて時間稼ぎさえせずに無条件停戦命令下し戦闘終結した足掛け12日にも及んだバーミリオン戦い最終的な参加将兵損耗率は帝国軍26,940隻/3263100人、艦艇損傷率87.2%、死傷72%。同盟軍16,420隻/1907600人、艦艇損傷率81.6%、死傷率73.7%、となっており両軍合わせて250もの犠牲者出た。 なお、この戦闘先立つ4月11日ヤン艦隊小惑星ルドミラ補給基地半日休暇取ったが、その際ヤンフレデリカプロポーズし受諾されている。また、フレデリカ密かな恋心抱いていたユリアンは、二人結婚祝福しつつもそれを忘れるためという一面もあって、戦闘後生き残った地球教調査向う事をキャゼルヌ伝えている。 このバーミリオン星域会戦においてどちらが勝利したかについては、作中における後世歴史家の意見分かれている。公正さ主張したい歴史家は「戦術では同盟勝利戦略では帝国勝利」「戦場では同盟勝利戦場の外では帝国勝利」などと主張している。当事者であるヤン戦術より戦略重視する立場から、ラインハルト勝利を得たのでなくて譲られという事から、ともに自らを勝利者とは認めず互いに相手に対して劣等感抱いていたと説明されている。なおヤン艦隊一部幕僚は、自分たちの負け認めずラインハルト勝利を譲ってやっただけと考えていた(回廊の戦いにおけるアッテンボロー扇動より)。

※この「バーミリオン星域会戦」の解説は、「銀河英雄伝説の戦役」の解説の一部です。
「バーミリオン星域会戦」を含む「銀河英雄伝説の戦役」の記事については、「銀河英雄伝説の戦役」の概要を参照ください。

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