地球教
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/30 08:32 UTC 版)
地球という惑星そのものを神としてあがめる新興宗教。それ以外の教義は不明。銀河帝国・フェザーンの信者においては、地球巡礼が神聖な義務になっている。開祖は不明だが、本来の目的は地球が人類の支配者たるべく地位を取り戻す事であり、地球統一政府の残存勢力が設立した組織であった。教義もそのための方便に過ぎない。しかし、設立から800年以上の年月が経過しているためか、手段の目的化も起こっており、高位の幹部も純粋な信仰心を持っている描写が多く、ド・ヴィリエのような教義を手段としか考えていない幹部(地球教設立の経緯を考えると、先祖返りをした身とも言えるが)の方が特異な存在として描かれている。地球においては地球教団が統治する政教一致の体制が敷かれているが、これは荒廃した地球が中央政府から放置されていたことによるものである。 フェザーンは、国家そのものが地球教団によって建国されたという経緯があり、歴代のフェザーンの自治領主は本人の信仰の有無と無関係に地球教の支配下にあった。一方でフェザーンの市民の間で、地球教が浸透しているという描写は無い。ただ、地球への巡礼者を地球に送り届ける仕事を請け負っているフェザーン商人は存在する。自由惑星同盟にも信者はいるが、帝国領内にある地球への巡礼など当然不可能であり、聖地地球奪回のための銀河帝国との戦争への協力が、神聖な義務になっている。その割には同盟軍の将校・兵士に地球教の信者がいる様子は無く、代わりに憂国騎士団に信者が多数在籍しているようであり、彼らの「戦争への協力」がどんな形でなされているかの実態がうかがえる。 キュンメル男爵による皇帝ラインハルト暗殺未遂事件以降、帝国軍内部において密かに信仰を維持し続けた地球教徒がさまざまなテロ事件(ワーレン暗殺未遂、ヤン暗殺、ウルヴァシー事件など)を起こしている。 なお、地球教団の聖職者の容姿について特に記載は無いが、OVA版では頭を剃った上にフードを被った形で描写されている。一方ノイエ版では、OVA版よりも複雑な形状のフード付きのローブを着用している。
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