キュンメル事件~地球教支部での戦闘
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「銀河英雄伝説の戦役」の記事における「キュンメル事件~地球教支部での戦闘」の解説
詳細は「銀河英雄伝説の用語#キュンメル事件」を参照 宇宙暦799年/新帝国暦1年7月6日、ハインリッヒ・フォン・キュンメル邸で発生したラインハルト暗殺未遂事件及び憲兵隊による地球教支部の制圧。 7月1日、フランツ・フォン・マリーンドルフが、余命いくばくも無い甥のキュンメル男爵が自邸への行幸を望んでいる事を新皇帝となったラインハルトに打ち明けた。同情したラインハルトはその願いを聞きいれ、6日、16名の随行者を伴ってキュンメル邸を訪ねた。中庭に通された一行は、地下にゼッフル粒子が充満し、スイッチ一つで起爆できる事をキュンメルから聞かされ、騒然となった。だがラインハルトは平然とした様子を崩さず、それがキュンメルの苛立ちを誘った。 その一方で、帝国に「保護」されていたトリューニヒトが憲兵隊司令部のケスラーと面会し、キュンメルの計画と背後の地球教の存在を暴露した(この理由については諸説あるが、それを踏み台に帝国の政治に関わろうとした、という説が有力)。ケスラーはトリューニヒトを実質的に拘禁した後キュンメル邸に連絡を入れ、通話不能と分かると、近隣の武装憲兵隊の責任者であるパウマン准将以下2400名を現場に向かわせた。更にラフト准将の隊に、カッセル街19番地の地球教オーディン支部の出動を命じた。支部では戦闘となり、憲兵隊と信者の双方に犠牲者が出たが、最終的に憲兵隊が制圧に成功し、ゴドウィン大司教を逮捕した。 この時、膠着状態となっていたキュンメル邸にようやくパウマン准将の隊が到着した。キスリング達はその気配に気づき、機会をうかがっていた。だがその間に、キュンメルはラインハルトが胸の(キルヒアイスの遺髪と写真が入っている)ペンダントを無意識に触っている事に気が付き、それを見せるように命令した。それによって自分の無意識の行動に気が付いたラインハルトは、その命令を拒絶した。シュトライトやキスリング達がラインハルトに時間稼ぎの説得を試みたが、譲れない内容を秘めたラインハルトは頑として応じなかった。逆上したキュンメルは無理に奪おうとし、ラインハルトはキュンメルの横面を殴りつけてそれを防いだ。その空白を突いてキスリングがキュンメルにタックルして起爆スイッチを奪い、身体が衰弱していたキュンメルはその衝撃に耐えられずに危篤状態になり、ヒルダの腕の中で死亡した。さらに邸内に隠れていた地球教の信者がラインハルトを銃撃しようとするが失敗し、ラインハルトは無事に引き上げた。 この事件の後、マリーンドルフ親娘は自主的に謹慎したが、ラインハルトは短期間で復帰を命じ、また「殺人犯の凶器まで処罰する必要はない」と、地球教に扇動されたキュンメルの罪も不問に付した。その一方、10日の御前会議で真の「殺人犯」である地球教討伐を決定し、ワーレンにその任を命じた。
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