地球教討伐作戦
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「銀河英雄伝説の戦役」の記事における「地球教討伐作戦」の解説
宇宙暦799年/新帝国暦1年7月27日。ワーレン艦隊による地球教本部(地球・ヒマラヤ山脈のカンチェンジュンガ山)への討伐作戦。発端となったキュンメル事件の発生は7月6日。出征を決定した御前会議は10日。ワーレン艦隊が太陽系外縁部に到達したのは24日。同日艦隊旗艦サラマンドルの艦橋で討伐を阻止するためにワーレンを狙ったテロが発生。27日に昏睡から脱したワーレンはコンラート・リンザー中佐及び2個大隊に地球教本部の偵察と進路設定を命令。30日までに作戦が終了。8月1日にはワーレン艦隊第1波はオーディンへの帰路に着いた。 御前会議においてビッテンフェルトは主戦論を展開し、自分をその任に就けてほしいと願い出たが、ラインハルトはその願いを却下し、ワーレンに討伐を命じた。これは神々の黄昏作戦でヤンに敗北した3提督の内、ワーレンだけが名誉挽回の機会を得ていなかった事による。命令を受けたワーレンがオーディンを出立した日は明記されていないが、日を置かず高速艦艇だけ(5440隻)で出立し、航行途中で艦隊編成をしている点から、御前会議の翌日もしくは翌々日ではないかと推測される。太陽系外縁部に到達した24日、艦隊旗艦サラマンドルの艦橋で行われた作戦会議の後、ワーレンは兵士に扮した地球教徒に毒を塗ったナイフで襲われた。一命を取り留めたが、毒に侵された左腕を失ったワーレンは、その事から右腕の無いリンザーを思い出し、先行を命じた。 これに先立つ7月10日、ユリアン一行が地球に到着し、14日に地球教本部に潜入している。先行の命令を受けたコンラート・リンザーは本部内でフェザーンの商人達であると名乗ったユリアン一行の協力を得て各所を制圧し、地球教本部の内部構造を突き止めた。ワーレンはその情報をもとに一箇所を除く各所出入り口をミサイル攻撃でふさぎ、サラマンドルを強行着陸させて装甲擲弾兵を送り込んだ。戦いは最初から帝国軍が圧倒したが、命を投げ出して反撃してくる教徒の異様な振る舞いに神経が耐えられない兵士が続出した。やがて地球教徒自身による本部の爆破が発生し、戦いは終了した。総大主教が脱出せず生き埋めになった事は、脱出したド・ヴィリエ大主教が後日ユリアンに射殺される寸前に語って判明した。 これと平行して、ユリアン達は地球教本部の資料室を発見し、コンピュータに記録されていたデータを一枚の光ディスクにコピーしている。戦闘後に、リンザーから「協力してくれたフェザーンの商人」としてワーレンに紹介されたユリアンはオーディンへの同行を願い出ており、8月1日の艦隊第1波帰還の時に親不孝号で同行している。
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