バイエルン州公共施設での十字架設置をめぐる論争とは? わかりやすく解説

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バイエルン州公共施設での十字架設置をめぐる論争

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/01 14:34 UTC 版)

マルクス・ゼーダー」の記事における「バイエルン州公共施設での十字架設置をめぐる論争」の解説

バイエルン州にある全公共施設2018年6月1日から十字架据え付けるとしたバイエルン州政府2018年4月24日決定に関して、「十字架宗教的象徴ではなく、むしろバイエルンアイデンティティ生活様式反映している」とゼーダー説明した十字架設置に関するこの決定ドイツ全土対立的な議論呼び起こしたキリスト教会代表者たちの多く反対した。 キリスト教社会同盟 (CSU)幹事長マルクス・ブルーメは、当初十字架設置決定対す批判者たち宗教嫌いと自己否定する者たちの不信心連合名づけた。 フランク=ヴァルター・シュタインマイアードイツ連邦共和国大統領十字架設置決定から距離を置いた。 私はバイエルン州政府による決定担当する仲裁判事ではないが、我々が判断する際に助けになるドイツ基本法尺度照らしてみると若干問題がある。 1995年段階において、十字架キリスト教本質的事項象徴していると連邦憲法裁判所判断していた。その判断に従ってマルクス枢機卿の言うように十字架国家ではなく教会設置されるものなのである。この範例州政府は尊重すべきであった。私自身キリスト教信仰を持つ者として語るが、日曜日においても我々は教会通わない状況にあり、十字架公共施設設置できないではないか — Rheinische Post ドイツ連邦議会 における同盟90/緑の党院内総務ドイツ福音主義教会 (EKD)前総会議長でもあったカトリン・ゲーリング=エッカルト は、バイエルン州十字架設置に関する決定キリスト者にとって恥ずべき行為であると言及した十字架文化的象徴見なしたことで、キリスト教信仰から十字架切り離してしまったとして、自由民主党(FDP)党首クリスティアン・リントナーゼーダー批判したドイツ連邦議会議長ドイツ社会民主党(SPD)の政治家であると同時に、ドイツ・カトリック教徒中央委員会メンバーでもあるヴォルフガング・ティールゼは、十字架というキリスト教象徴政治闘争道具として用いるべきではなかったとゼーダー批判したドイツ基本法によって存立する州は世界観において宗教的に中立的存在であり、あらゆる宗教開かれていると見なした。 「十字架設置強制すべきではない」として、ローマ・カトリック教会のラインハルト・マルクス枢機卿 (ミュンヘン・フライジング大司教およびドイツ・カトリック教会司教会議議長)がゼーダー強く批判した。「十字架設置によって、社会分断され騒擾抗争生じてしまう。十字架は単に文化的象徴として理解されるべきではない。公共施設設置され十字架は州の名において接収されるべきである。十字架大切さ解き明かすことは州には相応しくない十字架暴力不正義、罪と死への抵抗でもあり、他の人々向けた象徴ではない。十字架に関する社会的議論評価すべき重要なのであるが、キリスト者イスラム教徒ユダヤ教徒無宗教人々も含むあらゆる人々考慮するべきであると」とマルクス枢機卿ミュンヘン発行南ドイツ新聞日曜版語ったミュンヘン司教区のヴォルフガング・ビショーフ補佐司教は「バイエルン州にとって、十字架象徴ではなくバイエルンアイデンティティでもない」と語りゼーダー発言批判した。さらに、「十字架精神でもって働く者は人間そのもの対象中心に見据えるのであり、とりわけ苦境にある人間たち配慮するのである象徴的言葉用いてメディアで影響力示そうとするのではなく信頼性という意味において、納得のいく行為実践するのが大切である」と述べた。ドイツ・カトリック青年団バイエルン支部福音主義青年団協働して公開書簡作成しゼーダー州首相彼の内閣送付した十字架政治的国家主義的理解して利用したことに、個人としてショックを受け、驚愕した記していた。 バイエルン福音ルター派教会ハインリヒ・ベッドフォード=ストローム 監督(ドイツ福音主義教会(EKD)常議員会議長)は「十字架何よりも宗教的象徴である」と語りゼーダー反論した。さらに、十字架公共施設掲げ決定歓迎できるが、本来の意味理解しないまま十字架設置の目的根拠づけると、キリスト教のみで占有することになってしまうと指摘した難民を含む異な信仰を持つ者たちを拒絶するために十字架用いるべきではないと諫めた。 これとは反対にローマ・カトリック教会レーゲンスブルク司教区のルードルフ・ボーダーホルツァー司教バイエルン福音ルター派教会レーゲンスブルク教会管区ハンス=マルティン・ヴァイス管区監督は、十字架公共施設設置する通達支持する共同書簡発表した地方自治体公共施設政治的行政管理上の責任遂行する場であることを顧慮するならば、十字架公共施設掲げることを2人高位聖職者認めた十字架は我々の共通した価値観である神と人間対す責任想起させるものであり、ドイツ基本法前文に「神と人間対する自らの責任自覚し」と明記されている。すべての政治家国家形成する基本的価値観信頼し感謝すべきである語った。 さらに、教皇庁のゲオルグ・ゲンツヴァイン司教ゼーダーによる通達歓迎した同様に、ドイツ・カトリック教徒ファーラムもゼーダー提案支持した。「我々の文化根底においてキリスト教によって刻印されている。十字架宗教象徴ではなく非暴力求め宗教明白なしるしである。それどころか、敵意消し去り隣人愛求めている。十字架は誰をも脅さず、他宗教の信仰者無宗教の者たちをも守る」との見解表明した世論調査によると、バイエルン州におけるゼーダー果敢な取り組み地元バイエルン有権者53%から56%という過半数超える支持得ており、不支持38%から42%だった。この結果とは対照的に、全ドイツレベルでは64%のドイツ人ゼーダー提案不支持表明し賛成29%に過ぎなかった。 有力紙のシュピーゲルオンラインコラムは十字架設置義務化を ドイツのための選択肢支持者向けたキリスト教社会同盟 (CSU)によるバイエルン州議会選挙戦術であると見なした。

※この「バイエルン州公共施設での十字架設置をめぐる論争」の解説は、「マルクス・ゼーダー」の解説の一部です。
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