コンクール形態
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「NHK全国学校音楽コンクール」の記事における「コンクール形態」の解説
都府県地区コンクール 毎年7月から9月にかけ、各都府県地区ごとに開催される都府県地区大会が公開で行われ、代表校を各部門ごとに選出する。出場校の多い部門や広い地域では予選大会を行うところもある(予選方法や代表校数はそれぞれ異なる)。 金賞校は代表として、ブロックコンクールへ出場することになる。ただし、一部の県では独自に表彰方式を定めていて、推薦枠と金賞校の数は必ずしも一致しない場合がある。ブロックコンクールにシード枠が設けられているブロックの場合、前年に全国コンクールに進んだ都府県地区(関東・甲信越のみブロック銀賞でも)では推薦枠が増枠になっている(ブロックコンクールへの基本枠数はブロックによって異なる)。また、参加校数が50校を超えた場合はブロックコンクールへの出場校数が更に1校増枠になる特別規定がある。 コンクールの模様は収録され、NHK各地方局(基本は当該都府県地区向けで、予選がある場合は本選のみ収録。例外あり)でテレビ・ラジオなどで放送される。近年は肖像権の観点からか、放送メディアがテレビからラジオにシフトしている傾向がある。愛知・岐阜・三重県コンクールは「東海3県(中京広域圏)」でまとめているため、3つのコンクールの演奏が3日間に分けて、基本的にNHK教育テレビジョン(NHK Eテレ)で放送される(2016年の岐阜県、三重県は県内向けのみ、2018年の岐阜県はFMラジオで県内向け)。 ※北海道の札幌市、小樽・後志、空知地区は「石狩・空知・後志地方(札幌都市圏)」でまとめているためFM放送で3つのコンクールの演奏が3日間に分けて放送される。 NHKと共催する団体がある都府県地区によっては、副題を設けている。長野県では「長野県学校合唱大会」(高等学校の部は「長野県高校サマー・フェスティバル」)、福島県では小中学校のみ「福島県下小・中学校音楽祭」という副題がある。福島県は小学校・中学校の部、長野県は小学校の部の参加校が例年100校を超えている。 一部の都府県地区コンクールでは、課題曲または自由曲のみを演奏できる「フリー参加」などの部門を設けている。ブロックコンクールへの推薦はない(長野県予選のみ本選への推薦はある)が、演奏の機会を求めて出場する学校も多い。なお自由曲の演奏時間の規定時間、歌唱人数の制限は各コンクールによって異なるがコンクール部門より条件が緩和されていることが多い。コンクール部門とフリー部門両方への参加も可能である。 ブロックコンクール 8月下旬から9月中旬に行われる。都府県地区大会の代表校が出場する。第51回(昭和59年度)以降、NHKの地域拠点局単位で全国を8ブロック(北海道、東北、関東・甲信越、東海・北陸、近畿、中国、四国、九州・沖縄)に分け、各ブロックから1校(関東・甲信越からは2校)代表校が決定される。さらに第67回(平成12年度)からは、前年度の全国コンクール金賞校が出場したブロックはシードブロックとなり、もう1校出場できる。シードブロックは第73回(平成18年度)からは前年度の全国コンクール銀賞校が出場したブロックにも拡大された。 コンクールの模様は後日当該ブロックの都道府県内の教育テレビ(一部はラジオ)で放送される。第76回(平成21年度)の九州、関東・甲信越、東北ブロックコンクールはインターネットを通じて生中継も行われた。第77回(平成22年度)には全てのブロック大会で「NコンLIVE」としてインターネット生中継が行われたほか、ブロックコンクール終了後~全国コンクール前日までの期間限定で生中継後に演奏を公開していた。第78回(平成23年度)以降も生中継、期間限定公開が行われていた。 しかし、第83回大会からブロックコンクールの生配信は中止された。 全国コンクール 全国コンクールは、ブロックコンクールの代表校計11校が東京・渋谷のNHKホールで演奏を行い、金賞1校、銀賞1校、銅賞2校を決定する。金賞受賞校には内閣総理大臣杯(持ち回りトロフィー)、銀賞校には文部科学大臣賞が授与される。 全国コンクールの模様はNHKの教育テレビで生放送、FMラジオ放送では後日放送される。以前は10〜11月に3週間程度に分けて日曜日に開催されていたが、ハッピーマンデー制度により体育の日が10月第2月曜日に曜日固定され、すべての部門で生放送されるようになった第67回以降は日曜日に小学校、体育の日に中学校(午前中)と高校(夕方)のコンクールが実施されている。2008年度以降は、土曜日、日曜日、月曜日の3日間に分けて、午後2時から開催されるようになった。 第83回から、高等学校の部の開演時間が90分繰り上がり、午後0時30分からとなった。 第76回、77回での中学校の部・高等学校の部のテレビ放送の進行は、NHKホール内の特設放送席にて指揮者や声楽家による解説を交えながら行われたが小学校の部は従来通り会場の司会者を映していた。しかし第78回では再び会場の司会者を映すようになり、現在に至る。 第86回(令和元年)は初日の高校生大会が台風により11月28日に延期となったが、編成上の都合によりEテレでは生放送とはせず、収録したうえで12月15日14:30-17:00に放送されることになった。 第87回(令和2年)は2020年東京オリンピック・パラリンピック開催に伴う祝日の移動に伴い、勤労感謝の日の3連休に開催する予定だった。 第88回(令和3年)はNHKホールの耐震補強工事に伴い東京都府中市の府中の森芸術劇場を借りて無観客開催、放送も年末にダイジェスト放送された。 ※FM放送の番組を同時配信するIPサイマルラジオサービス2者(「NHKネットラジオ らじる★らじる」及び「radiko(実験配信)」)では全国コンクールのみ同時配信され、都府県地区コンクールおよびブロックコンクールは東京都域放送を含めて同時配信されない(代わりに裏送り送出で全国共通の通常番組が優先配信される)。
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