アンドロイド・ワンゼロ(マナ)
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「ウルトラセブンの登場怪獣」の記事における「アンドロイド・ワンゼロ(マナ)」の解説
『ウルトラマンギンガS』、『劇場版 ウルトラマンギンガS 決戦!ウルトラ10勇士!!』、『ウルトラマン ニュージェネレーションクロニクル』第5話-第7話に登場。 チブル星人エクセラー(SD)が地球に送り込んだアンドロイド少女。星人から指令を受け、チブロイドを率いて日々暗躍する。転送ゲートを発生させてビクトリウムを奪い、宇宙船のある月面へ送ることが任務。戦闘の際はチブルスパークを用いてさまざまな怪獣にモンスライブする。また、小柄な体躯に不釣り合いなほど高い格闘能力を秘めており、蹴り技を得意とする。さらに自己修復機能も持つなど、あらゆる面で高い性能を誇るが、感情回路も搭載されており、自身を見下すガッツ星人ボルスト(SD)に不満を抱き、蹴りかかったこともあった。 エクセラーからは単なる手駒としか見られておらず、ウルトラマンギンガらに敗北を重ねたことにより「もう後がないぞ」と脅されるようになっていく。第7話ではUPGのマグネウェーブ作戦を妨害するべくチブロイドを引き連れてライブベースの第3レーダー塔に侵入し、半径3キロメートルを消滅させるレプトン爆弾を設置しようとしたがアリサに阻止され、腹をチャージガンで撃ち抜かれて一時的に機能停止する。第8話ではついにエクセラーから戦力外通告を受け、前の20倍の威力を持つレプトン爆弾を用いた自爆装置を強制的に起動させられる。最後の任務を完遂しようとするも、駆け付けたショウとの戦闘中に「なぜお前は運命に抗おうとしないのか」と叫んだ彼に激昂し、渾身の一撃を与えるも力及ばず自爆装置ごと機能停止する。ファイブキング(SDU)が倒された後には再起動するが、エクセラーに見捨てられたことで帰る場所も名前も失い、あてもなく街をさまよい続ける日々を送る。 第9話ではヒカルの友人・石動美鈴と出会い、彼女から「マナ」という新たな名を授かり、接することで次第に心を開いていく。そんな中、ビクトリウムの捜索に現れたチブロイドから美鈴を守るために戦いを挑み、エクセラーに反旗を翻す。ヒカルを庇った際にはチブロイドの銃撃を受けて損傷・機能停止し、自己修復機能を用いずこのまま永遠に目覚めることを拒否しようとするが、美鈴の必死の呼びかけやショウから受けた言葉を思い出したことで目を覚まし、自身を友達とする彼女への感謝と笑顔を見せる。 その後は単独で行動するようになり、第10話ではドラゴリー(SD)の毒牙に侵されたショウを救っている。また、ショウとシェパードンの絆や非業の死を遂げたボルストに喜びや哀しみを重ね合わせていき、やがて「命」に興味を示し始める。 第15話でビクトリウム・キャノンによる街の爆散からアリサを救い、その際に友也から命とは何かを説かれる。その後、キサラの使者として現れたサクヤとヒヨリに呼び出されて地底世界へ向かい、キサラから地球の意思であるビクトリウム・コアとの対話という使命を託される。それに応じ、ビクトリウム・コアから地球を救う方法を教えられて帰還すると、「自分の存在意義が分かった」との言葉を残し、再びエクセラー側へ寝返ったふりをしてその場を離れる。ビクトルギエルと化したライブベース内へ突入すると、エクセラーにビクトリウム・コアの力を使わせ、あえてルギエルを完全復活させることにより両者を一気に倒す見通しであったが、助太刀に現れたヒカルとショウに自身がエクセラーに騙し討ちをかけようとしていることは見抜かれており、さらにはエクセラーの攻撃から2人を庇い、もろとも体外へ投げ出されてしまう。それでも自力で戦いに戻り、シェパードンのクリスタルスパークドールズをエクセラーの手から奪還することでビクトリウム・キャノンを封じ、わずかな勝機を見出す。 そして、そこに真の敵であり作戦の最終標的であるダークルギエルが復活すると、幻影の相手に翻弄されながらもライブベースのシステムを乗っ取ってヒカルたちに「内部と外部の同時破壊でビクトルギエルを倒せる」というメッセージを伝え、自身の機能をシステムネットワークにリンクさせて内部暴走を引き起こす。最期の瞬間には、ヒカル・ショウ・美鈴への感謝を告げながら生まれて初めての涙を流し、ビクトルギエルと共に爆散する。 だが、実はビクトリウム・コアとの対話の際にキサラから借り受けていたペンダントに自身の全データをバックアップしていたため、『劇場版 ウルトラマンギンガS 決戦!ウルトラ10勇士!!』では友也の手によって新たなボディで復元され、UPGの一員となって再登場する。 『ウルトラマン ニュージェネレーションクロニクル』第5話 - 第7話では、突如ブースカ劇場に現れてポップコーンを手に快獣ブースカとペガッサ星人ペガと共に『ギンガS』の上映を観ることとなる。当初、映画に出ていた「怖い人」の出現に二人は怯えるも、その後馴染み、幕間にはあっち向いてホイをブースカと行うも、ロボットなので引っかからなかった。なお、左胸のワッペンは劇場版同様、UPGのものになっている。 演:最上もが 「マナ」とは神秘的な力や旧約聖書に登場する食物などを指し、本作品ではハワイ州において使われるという「取り戻す命」の意として扱われている。命名したシリーズ構成の小林雄次は意味を考えていなかったが、共同シリーズ構成の中野貴雄からの意見により意味づけられた。 企画当初よりチブル星人の登場が決定していたため、その部下として中野により発案された。ワンゼロのドラマは作品の重要な要素の1つとなっており、中野はワンゼロの方向性が決まったことでシリーズ構成がまとまったと証言している。第11話から第14話にかけて徐々に人間の感情を学んでいくという展開も予定されていたが、スケジュールの都合から第15話と第16話に集約させる形となった。 衣装は円谷プロダクションの後藤正行による初期デザインを元に、JAP工房が決定デザインと制作を手がけた。後藤によるデザインでは左右対称の形であったが、左右非対称にすることで悪役感を出している。首のシルバーアクセサリーは、JAP工房のオリジナルブランドのものをアレンジしている。靴はアクションが行えるよう、スニーカーにカバーを被せてブーツに見えるようにしている。チブルサーキットは、マジックテープで着脱が可能となっている。 劇場版では、恐怖を感じないアンドロイドのマナを物語の中心に据え、彼女が恐怖を学ぶという展開や時空城に囚われるという展開などが構想されていたが、最上のスケジュールの都合から基地周りでの登場に留まった。企画段階では、最上が所属するでんぱ組.incをゲストとして迎えるという案も存在した。 劇場版では駆動音がテレビシリーズのものから変更されており、ボディが新しくなったことを表現している。 外伝短編小説『マウンテンピーナッツ』では、本編とはパラレルワールドのワンゼロが描かれている。ノスフェル(SD)にライブしていた人物の正体であり、ウルトラマン(SD)にライブした千草に敗北して損傷し、彼女に「これで勝ったと思うな!」と負け惜しみの言葉を残して立ち去る。
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