すずふり亭の人々
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/25 17:38 UTC 版)
「ひよっこ (テレビドラマ)」の記事における「すずふり亭の人々」の解説
赤坂・あかね坂商店街の裏路地に店を構える洋食店。 牧野 鈴子(まきの すずこ) 演 - 宮本信子 すずふり亭の店主。 たまたま帰省前に来店した実の話に心を打たれ、手土産にポークカツサンドを持たせて以来、実とは親しくなり、彼を探して自宅に残した店のマッチを手がかりに訪ねて来た美代子や、同じく彼の捜索と集団就職で上京したみね子にも親切に接する。幼い頃より様々な身分の人が住む赤坂で育ったこともあり、平等な考えを持っており「偉そうにしている人間は嫌い」と思っている。 「仕事をする間は上下関係や男女は関係ない」「仕事は決められた時間だけするもの」など、みね子に仕事とは何かを教えてくれる。 戦後の焼け野原から省吾とともに店を再開し、忙しく働き生活を立て直したが、一方で、嫁の節子を失い孫の由香と不仲になったことを後悔している(「節子を働きづめにし死因を作ったのは自分」と考え、後ろめたさから自身や店を嫌う由香へ密かに仕送りをしており、すずふり亭の人々には周知されている)。 昭和42年、由香が家族に内緒の上で「柏木堂」でアルバイトを始めたことをみね子を通じて知る。後日、省吾と共に柏木堂に来店し、由香と和解する。 昭和45年、腰がだいぶ悪くなっている。しかし、家族で温泉に行ったことが楽しかったため、回復している。 「オーダーの順番を間違えた時には引退する」と言っているが、由香には「腹が立つほど間違えない」と評される。 牧野 省吾(まきの しょうご) 演 - 佐々木蔵之介 すずふり亭の料理長(鈴子の息子)。知り合いの紹介で見合い結婚した妻の節子は、店の仕事と家事育児の忙しさに耐えた末に、由香が10歳の時に病に倒れ死去した。そんな妻の体調に気づけなかった経緯もあり、由香との不和を悩み要求に応じて密かに仕送りをするが、すずふり亭の人々に周知されている。 軍隊や修行時代の大きなレストランでの嫌な体験から「自分の店では上下の良い関係を保つこと」を心掛けている。 昭和42年、由香が家族に内緒の上で「柏木堂」でアルバイトを始めたことをみね子を通じて知る。鈴子と共に柏木堂に来店し家族としてやり直すことを提案し和解する。昭和43年、愛子と再婚する。 朝倉 高子(あさくら たかこ)→角谷 高子(すみたに たかこ) 演 - 佐藤仁美 すずふり亭のホール係。 周囲からは「高(たか)ちゃん」と呼ばれ、ホール係の採用については鈴子から一任されているが、過去に数々の志望者を面接で不合格にしており、「店の看板娘の座を譲りたくないために美人を不採用にしている」と従業員らに憶測されていたが、みね子を快くホール係に採用するともに、採用基準は「一緒に働きたいか否か」であったことを明かす。 嫌なことがあると「トキワ堂薬局」前のイチコに八つ当たりしては謝っている。 昭和41年、三男に連れられ来店した太郎から好意を寄せられる。そして、太郎から頻繁に贈られるりんごに同封された求婚の手紙に対し、食べられていくりんごの絵とともに承諾の返事の手紙を送る。昭和42年、角谷家に嫁入りする形で結婚、すずふり亭を退職する。 昭和45年、高いところにあったお菓子の缶を取ろうとしたところ脚立が彼女の重みで故障する。これにショックを受けたためダイエットを決意し、痩せた。 井川 元治(いがわ げんじ) 演 - やついいちろう(エレキコミック) すずふり亭のコック。 みね子が向島電機で働いていた頃、月末の給料日に必ず食べに来ることから「月末娘」と呼んでいた。 面倒なことを秀俊に任せてすぐに休憩しようとしたり、終業後は頻繁に飲みに誘った挙句に酒癖の悪さに巻き込むなど、秀俊には迷惑をかけている。 普段はいい加減だが、省吾の軍隊時代の体験談を聞いた時には泣きそうになる。 親の顔を知らずに育ったことを語っている。(実は「戦災孤児」で、鈴子に拾われた。) みね子の叔父・宗男について、周囲からは「似た者同士」と評されながらも苦手に思っていたが、彼が奥茨城へと帰る日には抱き合って見送る。 昭和42年時点でアパートの近所のラーメン屋の子に恋をしている。 前田 秀俊(まえだ ひでとし) 演 - 磯村勇斗 すずふり亭の見習いコック。周囲から「ヒデ(さん)」と呼ばれている。 静岡県沼津市出身。父親を早くに亡くし、保険の仕事をする母親に代わりきょうだい(姉と妹がいる)で食事を作っていた。あかね荘でみね子が入居した5号室の先住者で、特に純一郎と仲が良い。 みね子がすずふり亭で働く前までは鈴子と省吾から由香への仕送りを渡す係だった。 当初はみね子を「ちゃん」付けで呼ぶが、昭和42年より周囲に合わせて彼女を「みね子」と呼び捨てにするようになる。やがて、みね子に思いを寄せるようになり、佐賀に帰郷した島谷に報告する。 昭和42年、元治と共に新メニューの提案を省吾から命じられ、図書館から様々な料理の本を借りて調べるなど、レシピの開発に取り組む。その一環として休日に行く名店のランチの外食にみね子を誘うようになり、やがて交際を始める。昭和43年には彼女に結婚を提案し同意され、谷田部家や周囲に祝福を受け入籍する。 牧野 由香(まきの ゆか) 演 - 島崎遥香(幼少期:妹尾優里奈) 省吾の一人娘。みね子と時子と同い歳(昭和21年/1946年生まれ)。 みね子がすずふり亭で働き出したばかりの頃は、既に嫁に行くと言って家を出ていた。 鈴子からは「アプレ娘」と評されている。普段は、喫茶店「白猫」に通っている。 幼い頃は店で人気のかわいらしい娘であったが、母の節子が過労で倒れ死去したことを機に店を嫌い、鈴子と省吾を恨むようになる。家を出た後は、鈴子と省吾に頻繁に金の無心をするが、幼馴染のヤスハルからは、「金に困っている訳ではなく自身の存在を主張するため」と憶測されている。 みね子と出会った際には、鈴子と省吾への情を見せずに金を受け取ると早々に帰り支度をし狡い手段で喫茶代を払わせるなど悪印象を与えるが、ヤスハルや元治によると「面倒見の良い性格」とのこと。 偶然「白猫」にて島谷が政略結婚の縁談を強いられている様子を見聞きし、慌ててみね子に知らせる。生き方などが、自分の母とみね子がどこか似ていて気になっている。昭和42年時点で画家と事実婚の形で生活し、花屋でアルバイトをしている。 みね子から、現状を子供である旨説教されて実家との和解を考えるが、きっかけを掴めず、「柏木堂」でアルバイト開始。後日、みね子に頼まれて人手が足りないすずふり亭を手伝ったことをきっかけに鈴子と省吾に居場所が発覚し、彼らの迎えを受け入れて和解する。 昭和45年時点では、すずふり亭が忙しい時には店を手伝っている。ただし自分から来るのではなく、みね子から頼まれる。
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