さまざまな『源氏物語聞書』とは? わかりやすく解説

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さまざまな『源氏物語聞書』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/01/25 09:49 UTC 版)

源氏物語聞書」の記事における「さまざまな『源氏物語聞書』」の解説

以下のような様々な源氏物語聞書』の存在確認出来る。 一条兼良宗祇源氏物語についての講釈内容肖柏書き残したもの。最も代表的な源氏物語聞書』であり、単に『源氏物語聞書』とだけ言うときには本書のことを指すことが多い。『源氏物語聞書(牡丹花肖柏)』を参照。 「作者」「作意「時代」諸本不同」「題号」「源氏姓」「準拠」「古来称美」とする料簡があり、この点は内容的に弄花抄』と一致するもの。54帖にわたるが注記項目だけ列挙されており語釈はない。室町時代中期成立と見られる高松宮家旧蔵宮内庁書陵部蔵本外題及び内題が『源氏物語聞書となっている。 三条西実隆によるとされる源氏物語聞書』。永正8年から大永3年ころの成立と見られる東海大学桃園文庫所蔵写本1冊でのみ知られている。同写本1930年昭和5年)に池田正文により三条西家所蔵本を書写したとされる原本所在は現在不明である。 龍谷大学所蔵本(外題源氏聞書』、内題源氏物語聞書』)のみで知られるもの。永正13年11月19日1516年以降成立日向国都於郡(児湯郡)で行われた講釈聞書室町時代末期成立とみられる徳大寺公維のものではないかとされるもの。『花鳥余情』や『弄花抄』からの引用が多い。以下の3伝本知られる東海大学桃園文庫蔵本帚木のみの1巻東京大学国文研究室蔵本紅葉賀のみの1巻平成4年11月東京古典会に出品された「夕顔聞書」(夕顔のみの1巻)。現在の所在不明鹿児島藩新納忠元よるもの永禄10年1567年8月成立と見られる。『花宴聞書』がツレと見られる外題はなく内題が『源氏物語聞書となっている東海大学桃園文庫所蔵桐壺からまでを内容とするもの。里村紹巴講釈記したものであり『紹巴抄』と同じであるとしているが具体的に比較する異なる点のほうが多い。 現在実践女子大学所蔵の「九条家本」と呼ばれる中院通勝によるとされる講釈聞書。『九条家本源氏物語聞書』を参照 京都大学中院文庫蔵本のみで知られるもの。外題内題無し1巻1冊の注釈書乙女玉鬘初音胡蝶・匂兵部卿など6巻のみが現存江戸時代初期成立慶長9年4月21日1604年5月9日帚木)から慶長13年9月21日1608年10月19日胡蝶)までの後陽成天皇によるとされる源氏物語講釈聞書曼殊院蔵本1冊のみ(表紙には「共二冊」とするが1冊しか現存しない)。 京都大学文学部蔵本唯一の伝本である江戸時代初期成立と見られるもの。一般的な三条西家系統源氏学には見られないが、一部注釈書古系図などには見られる人物呼称右大臣を悪大臣、その娘を悪后とするなど)が見られるなどの点は連歌師講釈影響であると考えられる江戸時代前期書写と見られる賢木から胡蝶までを内容とする、宮内庁書陵部蔵本唯一の伝本のもの。 「内題源氏物語聞書」、外題源氏物語発端聞書』 全」となっている慶安3年1650年成立とされる神宮文庫所蔵の1冊本でのみ知られるもの。桐壺帚木のみを内容とする。「源氏物語作者の事」「此物語作る由来の事」「此物語作る時代の事」「此物語大意の事」「古ものがたり古来称美の事」「紫式部」「此物語書きはしむる年号の事」「此物語源氏称する事」「源氏の姓を賜る事」「源氏五十四帖巻の名の事」「四諦法門の事」などの内容はほぼ『万水一露』の転写である。 元禄5年1692年9月成立とされる高松宮家旧蔵本1冊のみ知られるもの。 『源氏外伝』からの引用見られるなどのことから江戸時代中期ころの成立と見られるもの。以下の伝本がある。京都大学中院文庫蔵本54東海大学桃園文庫蔵本桐壺巻1巻のみの写本標題源氏物語講義』) 春光軒瑞俊による享保3年1718年3月成立とされる外題内題ともに『源氏物語聞書 桐壺』とある全1冊の神宮文庫蔵本のみで知られるもの。 『ははきゝ 中院通躬聞書』との表題を持つもの。東海大学桃園文庫蔵本のみで知られる箱書によれば伊達家旧蔵帚木からまで1帖1冊で計8冊からなる本居宣長門人殿村安守よるもの寛政7年1795年)の成立天理図書館所蔵の全5冊本で知られる本居宣長門人服部中庸水月庵)によるもの外題には『源氏物語聞書』及び『聞記』とある。亨和元年4月成立記されている説自体は『源氏物語玉の小櫛』とほぼ同じ内容本居宣長講釈記したのであるが、『源氏物語紐鏡』といった宣長より以後文献引かれているためおそらく江戸時代末期成立考えられるもの。天理図書館所蔵の1冊本は桐壺帚木のみを内容とするが、もともとは54全体にわたるものであったと見られる高松宮家旧蔵現国歴史民俗博物館所蔵初音巻のみを内容とする外題内題持たない1冊本でのみ知られるもの。 中院通富1823年 - 1885年)によるとされるもの。『岷江聞書』と題されているが『岷江入楚』との共通性あまりない京都大学中院文庫所蔵の1冊本でのみ知られる夕顔から明石までを内容とする。

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