古系図
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/06/02 02:33 UTC 版)
詳細は「源氏物語古系図」を参照 源氏物語系図のうち、三条西実隆が整えた実隆本源氏物語系図以前の源氏物語系図を「源氏物語古系図」という。「九条家本源氏物語系図」が代表的である。古系図はそれだけで独立した文書として、または写本や注釈書等に付される形で数多く作成されたが、実隆本の成立以後は次第に取って代わられていった。 現存する古系図は、院政期には成立したと考えられる祖本に由来をすると考えられている。これは、共通して「朧月夜」について他の人物と比べると異例なほどの長文の解説が付されているなど、源氏物語の読者それぞれが自分の理解に基づいて作成したとすると考えられないほどに言い回しなどが共通しているためである。また、古系図の原形は、現在では一般な源氏物語の本文である青表紙本や河内本が成立するより前に出来たものであるため、しばしば巣守三位のような現在一般的な源氏物語には存在しない人物が含まれている。また「雲居の雁」、「落葉の宮」といった登場人物の呼称中で本文中に現れず、『源氏物語』が読まれる中で使われるようになってきた名前がいつ頃から使われるようになったのかを知る手がかりにもなる。
※この「古系図」の解説は、「源氏物語系図」の解説の一部です。
「古系図」を含む「源氏物語系図」の記事については、「源氏物語系図」の概要を参照ください。
- 古系図のページへのリンク