コンシェルジュ部門
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「コンシェルジュ (漫画)」の記事における「コンシェルジュ部門」の解説
川口 涼子(かわぐち りょうこ) 明確ではないものの、本作品の主人公格。1巻時点で23歳。 就職氷河期を乗り越えてクインシーホテルに就職し、「コンシェルジュ」部門に配属された。人懐っこくいつも明るい性格、前向きな姿勢で仕事に取り組み、失敗や試行錯誤を繰り返しながら成長していった。物語初期は狂言回し的な役割が強かったが、コンシェルジュとして成長し、物語後半では最上の手を借りず積極的に仕事に関わる事が多くなり、最上に「時には自分を凌ぐ仕事をやってのける」と評されるまでになる。最上の「魔法の手帳」を見習い「涼子ファイル」を作成、生きた情報の記録を行う。 実家に両親と高校生の弟の達也、中学生の妹の涼香と住んでいる。接客やホテルの同僚の前では謙虚な姿勢で接する反面、弟に対しては内弁慶的に強気であり、乱暴な扱いをする事もある。 常連客の女優、藤原貴梨花とは親友と呼べる仲であり、プライベートでも一緒に食事に出かけたりする。 時に迷い、悩みながらも、ひとつひとつの事柄に真摯に向き合い、成功や失敗をも経験=財産とし、次のステップのために顔を上げて前に進もうと模索する姿勢を、少女期(少年期)から大人へ成長していく姿に重ね、それを判りやすくデフォルメしたものが、未だ幼さを残した童顔と少女のような髪型、対して成熟した女性の象徴のような豊かな胸で表現し、両面を併せ持つ「少女の面影を残した成人女性」を漫画的に表現したものが現在の涼子の姿である、と作者は語っている。表紙などでコスプレをすることも多い。神奈川県出身。 18巻より、サンライズヒル・ニューヨークへの1年間の研修のため渡米。以降は、渡米した川口涼子を主として物語は描かれる。サンライズヒル・ニューヨークでの最初の職務はベルマン。その後コンシェルジュ・アシスタントとして勤務。 日本とは価値観の違うアメリカでの勤務は涼子に大きなカルチャーショックを与えた。しかし、元来の積極的で真摯な姿勢で仕事に取り組み、周囲との距離感も付き合い方も徐々に分かってきた。同時に永らく自分の課題でもあった「コンシェルジュ」としての在り方についても糸口をつかみかけてきた。21巻のエピローグで、日本に帰国した模様が描かれている。 最上曰く、クインシーホテルのコンシェルジュ・スタッフが持つ、特筆に値する「特性」の全てを持ちうる力量や可能性が涼子にはある、と賛辞され、今後の道標として欲しい旨を評されている。 最上 拝(もがみ はい) 本作品の主人公格の中心人物。クインシーホテルのチーフコンシェルジュ。ニューヨークの一流ホテルに勤務していた経験を持ち、クインシーホテルの前オーナーに乞われて転職してきた。「常にお客様の立場に立って考える」が信条。物腰の柔らかい態度や口調、客からの要望には的確な仕事で応える手腕から、グレート・ハイの異名を持ち、クインシーホテルのコンシェルジュで唯一「Les Clefs d'Or(レ・クレドール)」のバッジを付けている。一方、インターネットや携帯電話など最新の機器を扱うのが苦手で、「魔法の手帳」と呼ぶサービスに役立つ情報を自分で記載した手帳を駆使する。 連載当初、普段は抜けているが、いざというとき魔法の手帳をこれ見よがしに胸の内ポケットから取り出しては難題を解決するヒーローのような描かれ方であったが、涼子の成長とコンシェルジュの部門の拡充により自ら動く描写は減り、一歩引いてアドバイスを与え見守り、出来事をまとめ考察を述べる立場となった。 私生活では、妻・久美子と愛娘・優菜がアメリカ同時多発テロ事件でニューヨーク世界貿易センタービルの崩落に巻き込まれるという悲劇に遭遇している。久美子は日本で弔うことができたが、優菜は髪の毛以外その姿が発見されず「(遺体不明のまま)死亡」との扱いにされていた。不本意ではあるが、当時の混乱や実際に遺体が発見されないまま死亡と認定された件が多々あった故、そのように受け止めざるを得なく傷心の日々を過ごしてきた。しかし、最終話で優菜が生存し、アメリカのある施設で保護されていることが判明。10年ぶりに愛娘をその胸に抱きしめることが出来た。エピローグにおいて、日本で優菜と暮らし始めた模様が描かれている。施設で自由奔放に育った娘に戸惑いながらも、あどけない寝顔に愛しさを感じる優しい父のまなざしが描かれ、物語の幕がおろされている。 東京都出身。愛車はミニ・クーパーS(85話で運転している描写あり)。 鬼塚 小姫 (おにづか さき) 第12話から登場。クインシーホテルオーナー松岡の銀行員時代の大先輩の娘で元部下。その縁で中途採用によりクインシーホテルに入社し、コンシェルジュ部門に配属される。怜悧な美貌を持つ才女。17ヶ国語を話せる語学能力を活かした通訳・翻訳、税理士や行政書士など多数の資格を有し、その知識を活かした事務仕事は的確かつ迅速。調理師や毒物劇物取扱責任者の資格まで持ち合わせる。芸術的な面については知識はあるが、特に絵を描く才能に関して言えば皆無に近い。ただし本人にその自覚はない。多才である一方、基本的にマニュアル人間で感情の起伏が乏しく、同僚や客との人間関係を構築するのが苦手であり、無意識に心に壁を作ってしまう。これは不仲だった両親から殆ど放任状態で育てられ、成績や試験の順位と言った「数値で表せるもの」でしか評価されなかったという生い立ちの故であるが、転職当時の機械的なまでに融通の利かなかった固い性格も、毎回変化に富んだ仕事の依頼や、人情味あふれる仲間とのやりとりの中で、感受性や思慮深さを学び取り変化しつつある。常連客・有明光成のことが気にかかり、彼の前では自然な笑顔を見せるなど、感情を素直に表に出すことが増えてきた。後期、それとなく好意を意思表示して以来何かと有明の行動を把握したがるようになり、最終エピソードではすっかり彼を尻に敷いた状態になっている。福島県出身。立場的には涼子の後輩であるが、実は涼子より3つ年上。最上からは、特に「知性」に関して抜きん出ていると評されている。 司馬 一道(しば かずみち) 第12話から登場。当初はポーターを務めていたが、第22話よりベルマンに、その後コンシェルジュ部門増員に伴い異動してきた。大柄で筋肉質な体格。自動車をレッカー車代わりに移動させることができるほどの怪力の持ち主。空手五段・柔道四段・プロボクシングのライセンスなどの有資格者でもあり、暴漢を度々撃退している。客への言葉遣いや仕事ぶりは我流で、お世辞にもシティホテル勤務に相応しい振る舞いとは言えない。しかし、殆どの常連客の顔と名前を憶えているという一面も持ち、気さくで人懐っこい性格から、特に年配の常連客から好意的に見られている。接客は苦手意識もなくこなしているが、予約確認や顧客情報確認などの機械操作は苦手である。特撮ヒーローが好きで特撮系のオマージュ的な台詞を言ったり特撮ヒーローのコスプレをしたりと、客への対応で度々役立たせている。 以前より涼子に好意を寄せており、涼子がアメリカ研修に旅立つ前に告白している。しかし、前向きな返事は貰えたものの、すぐに交際に至る向きの返事ではなかった。涼子が渡米後、自分もホテルマンとして成長して、彼女の帰国を迎えようと決意。苦手だった英会話を習得すべく勉強に励んだ。エピローグでは、外国人と会話をしている司馬の姿に涼子が驚き、そして笑顔を見せるシーンが描かれている。最上からは「情熱」を持って仕事に当たっている姿勢を高く評価している。 埼玉県出身。実家が寿司屋で弟が継いでいて、ホテルの外国人宿泊客を築地市場に案内していた時に父の知り合いから店を回転寿司屋に変えるという話を聞いて驚いていた。その他大学時代は空手部に所属していたが、北海道での合宿のランニング中に突然現れた熊を倒したことから「熊殺し」のあだ名を持っている。そのため、涼子ら4人で北海道旅行に訪れた際は、訪れた先々の人々に「熊殺し」と呼ばれ焦りを見せていた。 惣田 純菜(そうだ じゅんな) 第30話から登場。当初はバンケット(宴会)部門の配膳係。後にコンシェルジュ部門増員の際に抜擢され異動を命ぜられた。美食家を自負し、食べ歩きが趣味。ただし食が細いため量より質にこだわる。クインシーホテル内は勿論、数多くの飲食店に足を運んで常に新しい情報を客に提供出来るようにしている。また魅惑的な容姿と物腰から男性客から声を掛けられることも多いが、あしらい方がうまく、かわし方にもソツがない。少々贅沢なブランド物などを好む傾向も見受けられる。嘘泣きが得意でお化けが大の苦手。姉御肌でバンケット時代はまとめ役であった。入社時は人の役に立つ仕事がしたいと思っていたものの、配属先がバンケットで自分のアイディアを生かすところがなく不満を持つ日々が続いていたことを涼子に打ち明けていたが、バンケットが削減される危機の時に最上が提案した「メイドサービス」を導入して以降は水を得た魚のように自らの本領を発揮した。コンシェルジュ部門に移ってからは麗美の指導を率先して行っている。小姫と同い年。最上からは「優雅」を演出し、提供するに長けた存在であると評されている。コンシェルジュ部門の女性メンバーの中では一番身長が高い。 金城 麗美(かねしろ れみ) 第43話から登場。営繕(設備メンテナンス)部門所属で唯一の女性でもあった。些細なきっかけでフロント周りの人達と営繕部門がトラブルになった時に「コンシェルジュの仕事は簡単、自分でもできる」と言い放ったのをたまたま通りかかった松岡らの耳に留まり、その場でコンシェルジュ部門に一時転属を命じられることとなる。1か月程して松岡が最上に様子を聞き元の部署(営繕)に戻す事を伝えるが、最上はお荷物であることを否定し、逆に必要な人材であることを述べ、そのままコンシェルジュ部門に正式配属となる。 営繕部門時代についた手の傷を見せないようにする為、接客業務時は白い手袋をしている。手先が器用で機械や技術的な知識技能に優れているが、対人・接客となると極端な照れ屋である上に口ベタで無愛想なことが災いして誤解されやすい。接客を主体とした部署に配属され、本人の苦手意識や接客能力の低さを危惧されたが、涼子や純菜らの指導により徐々に成長してきている。配置転換当初は純菜やみさおからは評価されていなかったが、最上からは接客経験がないのもかかわらず一月近く続いていることと、業務外ではあるが司馬からもいい子だと評価されている。コンシェルジュに異動後も営繕が担当する仕事(パーティの音響の設営や修理等)をすることもある。他の女性コンシェルジュが最上から「さん」付けで呼ばれている中、司馬と同様に「くん」付けで呼ばれている。常連客である満田からよく指名され、二人の漫才のようなやりとりが時折描かれる。 沖縄県出身。通勤にはマウンテンバイクを使用している。最上は彼女の「知恵」と「機転」を今後も期待している。 後作である『プラチナム』では九音の愛車を、『インペリアル』では優菜のパートナーであるニックに興味を持つ。 及川 みさお(おいかわ みさお) 第20話から登場。最初はフロント部門チーフ。採算度外視のコンシェルジュ部門の経費が問題視され、第42話よりコンシェルジュ部門サブチーフに抜擢された。徹底した管理主義者で仕事に関しては非常に厳しい面を見せる一方、悩んだり行き詰っている人間に端的なアドバイスをしたり、叱咤激励をするなど面倒見の良い一面もある。一般的に「負け犬」、「アラフォー」と呼ばれる年代。前髪も含めてアップにし、頭後部でシニヨンにまとめた髪型にしている。これは顔のシワやたるみを気にしているために、引っ張ることでたるみなどが目立たなくなる効果を期待してのことである。また、シニヨンに、フリルの付いた大きめのリボン、大きめのイヤリングを使用しているのは、規律を守るキャリアウーマンとしての厳しい一面と、実は可愛らしい物を好む自身の少女趣味との対比を分かりやすく表したため。自室にいる時だが、104話では眼鏡を外して髪を降ろしている姿もある。当初コンシェルジュのサブチーフに異動の話があった時は気が進まないと言っていたが、それは自分もコンシェルジュの服を着るのだと思ってのことで、松岡が管理職用の制服を用意していると言われ異動に承知した。
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コンシェルジュ部門(神戸)
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「コンシェルジュ (漫画)」の記事における「コンシェルジュ部門(神戸)」の解説
クインシー神戸のコンシェルジュ制服の上着(冬服)はクインシー・トーキョーでいう管理職の制服(みさおが着用しているもの)と一緒であるが、袖の装飾が四角に変更されている。中に着ているブラウスも異なるデザインであるが、スカートは同じミニ丈である。夏服も袖の装飾が四角なのを除けばクインシー・トーキョーの管理職のものと一緒であるが、服の色はトーキョーのコンシュルジュと同じもの(白基調に袖や襟が水色)を着用している姿がコミックス第21巻で確認できる。 大関 みやこ(おおぜき みやこ) 第58話から登場。クインシーホテル・神戸、広報部所属(初登場時)。元旅行会社社員で観光案内を得意としている。コンシェルジュ部門新設にあたって引き抜かれた。涼子が神戸に長期出張になった折、一緒に業務に携わった。「自分たちの有益重視・合理性」を優先し、労力をできるだけ最小限に抑えて接客していた。クインシーホテル・トーキョー流の「お客様の声を聞くこと」から始め、客の要望や立場、都合を優先して考える接客方針を神戸でも実践するべきだ、と声にする涼子に釈然としない様子であったが、客の心を捉える結果を出す仕事を着実にこなしていく涼子の影響を受け始める。後に、小姫と純菜との入れ替わりでクインシー・トーキョーへ出張に来た際には、神戸の制服ではなくトーキョーのコンシェルジュ制服を着用している。なお、神戸に出張した際の涼子及び小姫と純菜は神戸の制服を着用せず、普段着用しているトーキョーの制服を着用していた。
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コンシェルジュ部門
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「コンシェルジュ プラチナム」の記事における「コンシェルジュ部門」の解説
九音 響也(くおん きょうや) 心理士にして経営アドバイザー。人の無意識の仕草や表情を観察することで、その人の心、深層心理を読む。 両親共に日本人であるが、九音自身はロサンゼルスで生まれ育ち、日本には中学生のときに一度訪れたことがあるだけであった。日本語も英語も流暢に話すことが出来る。 ホテルキャピタル白金平との契約は当初1年、商店街に設置した観光案内派出所の運営が軌道に乗るまで経営アドバイスをすることであった。一条、十津川の薦めや千羽専務の薦めもあり、周囲の人々の奮闘や係わり合いから「途中で投げ出すのは気持ちが悪い」と第13話(第3巻収録)以降はホテルの正社員として勤務するようになった。 支給されている制服は燕尾服を基調としてデザインされたもの。白の礼装用手袋(ドレスグローブ)も身に着けている。夏季はジャケットを脱ぎ、フォーマルベストを着用する。 アメリカでは大学時代の仲間と会社を起業。しかし規模が大きくなるにつれて人間関係や金銭面で軋轢が生じ、九音の周囲から信頼できる人間がいなくなってしまった。この体験から利害のみでつながった関係や派閥争いを人一倍敬遠している。その後企業アドバイザーとして独立、M&Aも手がける凄腕の企業アドバイザーとして多くの事業者から信頼を得る反面、恨みを買うことも少なくない仕事内容であるため「企業のトップがこぞって会いたがり、そして会いたがらない人物」と称されていた。九音自身は、心理士であるが故に、普通の人ならば見過ごしてしまうような僅かな所作や言葉をつぶさに分析してしまうため、プラスに活用して有効な武器になることもあるが、逆に相手の悪意を読み取る場合も多いので、これに悩み、愁いの表情を見せることもある。 個人の能力や各々の契約・責任を基盤とし尊重するアメリカで生活・仕事をしていた九音は実感がなかったが、相手の真意を慮り、協調や和を重んじることを美徳と考えることの多い日本的な応対と比較すると、やや冷淡でドライな印象を与えていると同僚らから指摘され、相手を見透かすように観察するのではなく、想いを巡らせ慮るようにと指導されることもしばしばある。 プライベートではあくまで気さく、容姿に加えその特技ゆえ他人に細かい気配りができるので、異性には比較的モテるが自身は恋愛には淡白、三木や八重島といった同性の友人とのやり取りではかなり子供っぽい一面を見せ、口調や行動が比較的粗雑になる。 極度の方向音痴であり、車を運転中にカーナビから頻繁に「コースを外れました」のアナウンスが流れる描写がたびたびされている。 愛車はシェルビー・マスタング。 一条 笑美(いちじょう えみ) ホテルキャピタル白金平のコンシェルジュ。『商店街コンシェルジュ』の立案者。現在は商店街に設置した観光案内所での業務が多い。 屈託のない笑顔と素直な性格で周囲の雰囲気を和ませるムードメーカーであり、地域住民からの信頼も厚いが、生まれ育った商店街が次第に寂れていくことに以前から心を痛めており、自らの仕事を通じて何とか街に再び活気を取り戻したいと考えている。 実家は観光案内派出所を設置した『四の橋白金平商店街』でレストランを営んでいる。 当初は九音の手腕を疑問視していたが、次第に信頼し異性としても意識している描写がある。 コンシェルジュとしての腕は他のスタッフほど抜きんでる特徴はないが、丁寧な応対で仕事をこなしている。 十津川 京香(とつかわ きょうか) コンシェルジュ部門主任。常連客からの信頼も厚く、部下の面倒見も良い有能なコンシェルジュ。 前作『コンシェルジュ』に登場した、帝都ホテル総支配人・小野寺がホテルマンとしての心得を指導した部下のひとりであり、同じく前作のクインシーホテル・トーキョーの最上拝、ホテルグランシェルの水無月慶とは兄弟弟子の間柄になる。十津川は「小野寺の最後の弟子」と称されている。 ホテル業界に足を踏み入れる前は別の職種に就いていた、所謂転職組ではあるが、既にベテランと呼ばれる経験と実績を伴う実力者である。 心理士として超絶した九音の技能と能力は認めるところであるが、ホテルマンとしての経験も浅く、また日本での仕事や風潮に慣れない九音に対し、コンシェルジュとして顧客の立場からのサービスを心掛けるよう指導やアドバイスを与えることがある。九音には、Les Clefs d'Or(レ・クレドール=金の鍵)を超える「白金の鍵」の持ち主になれる可能性を感じ、期待を寄せている。 明確な家族構成は描かれていないが、兄と姪の存在がセリフから判明している。 アルコールを嗜む。ただし非常に弱く一口程度で酩酊状態になる。酒癖はあまり良くなく泣き上戸で絡み酒である。また、若干妄想癖があるが、妄想終了までの速度は九音すらも読み取れないほど高速で処理される。 年齢や未婚といった部分を気にしている節があり、作中で何かといじられることが多い。マンションの部屋は多数のぬいぐるみが置かれた少女趣味なもの。 四月 鑑(わたぬき かがみ) 千羽専務の実娘。長い髪と長身(180cmを越えており、九音より頭一つ分ほども背が高い)がトレードマークの美女。千羽がコンシェルジュ部門の動向などを把握するために、四月を経理部門から移動させて目付役を担わせた。実の娘である自分にさえ心を許していない千羽に対して複雑な思いや不信感を抱いており、その内心を汲みとって気遣いを見せる九音に異性として好意を抱いている。そのため九音を失脚させようと目論んだり利用しようとする父に対し反発心を示すようになってきている。 「四月」は母方の姓である(千羽と鑑の母が婚姻関係にあったのか、離婚したのかなど描かれていないので不明)。他のホテルスタッフには、千羽と親子であることを伏せている。 非常に無口で台詞はほとんど無く、僅かな表情の変化や仕草などで感情を表現する。そのため他者からはコミュニケーションが取り辛い相手と思われることもあるが、本心を無用な言葉で繕わない分、ボディーランゲージに表れやすいため、仕草から相手の心情を察する九音にとっては感情表現がストレートでわかりやすい相手であり、コミュニケーションは円滑・良好に取れている。 パソコン操作や経理など職務にも有能だが、無口な分ストレスを溜めこむタイプで、何かの切っ掛けでキレると抑え込んでいた鬱憤を一気に爆発させてしまい、ロッカーや壁等にパンチやケリを入れる等暴力的な行動に出ることもある(九音が彼女を気遣うのもそれを知っているからである)。 運動は苦手であるが、スポーツ観戦が好き。カワイイ小動物やゆるキャラには目がない。周囲には幽霊等は信じていないと虚勢を張っているが、実はその手の類が人一倍苦手である。
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