ふんい‐き〔フンヰ‐〕【雰囲気】
雰囲気
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/28 06:01 UTC 版)
雰囲気(ふんいき、英語: atmosphere、ambience[1]、ドイツ語: Atmosphäre[注 1]、Stimmung[注 2])は、ある特定の場所や人物を取り巻いている気分的なものを指す語・概念である。曖昧で言語化しにくい概念であるが、身体・感情や感覚・場所や会話・情報や記号との(相互の)関連が指摘されている。類義語としてはムード(mood)が挙げられる。もとは大気を意味する語であり、冒頭の意味における雰囲気の概念がこの語のもとに集約され定着したのは20世紀初頭ごろである。なお化学における雰囲気(atmosphere)は、ある特定の気体やそれで満たされた状態を指す[4][5]。
出典
- ^ 空気感と訳されることもある[2]。
- ^ 気分や調子と訳されることもある[3]。
- ^
雰囲気者、不下啻交中諸雰気蒸気之自レ地升騰者上、気之原質亦不レ一
。 - ^ 以下本記事では、この意味における雰囲気を中心に記述する。
- ^ イギリスの神学者・自然哲学者(1614年 - 1672年)[7][8]。
- ^
命題10。Atmos-Sphæraあるいは巨大な蒸気の球体が月という物体を直接取り巻いている
。[9][10] - ^ イタリアの哲学者(1958年生)。
- ^ たとえば、人間の存在が希薄「夜中の学校」などと組み合わせる場合や、「逃走した容疑者」についてなど客観的な情報を求める場合には、「ムード」の語は不自然となる[15]。
- ^ ambianceの接頭辞ambi-は両側から包むことを意味するが、Roquet (2016) がカレン・ピンカス(Karen Pinkus)を引きつつ述べるところによると、これは2つの目・2つの耳のよる視覚・聴覚を示しており、あらゆる方向から取り囲む(in the round)ことを意味する雰囲気(atmosphere)や環境(environment、「環世界」も参照)に比して、人間の知覚作用を強調していると考えられる。
- ^ 「ンイ」を含む語の発音の変化の例としては、全員(ぜいいん)や原因(げいいん)なども挙げられる[21]。
- ^ たとえば、前提が肯定的雰囲気を持つ場合、肯定的結果の受容が容易になる[25]。
- ^ オーストリア出身の哲学者(1905年 - 1991年)。トマス・アクィナスや後期フッサールの影響を受け、独自の現象学的心理学を提唱した[27][28]。
- ^ Herbert Lehmann。ドイツの地理学者(1901年 - 1971年)。専門は地形学など[35]。
- ^ アメリカの文化人類学者(1940年生)。ランドスケープ・アーキテクチャー、記号論、社会政策などを専門とする[37]。
- ^ シュミッツの雰囲気概念は感情を指すのに対し、ベーメの雰囲気概念はより日常語のそれと近く、両者の間には相違点も見られる[43]。
- ^ ドイツの民俗学者(1939年生)[64]。
- ^ Erzählforschung。口承文芸研究や説話研究とも訳されるが、口承文芸や民間説話だけでなくインタビュー、巷の話題、ナラティブ、ライフ・ヒストリー、戦争の経験談など、あらゆる種類の
人々の語り
を扱う[65]。 - ^ ハンガリーの民俗学者・口承文芸研究者(1920年 - 2014年)[68][69]。
- ^ ドイツの民俗学者(1907年 - 1993年)。専門は語り研究・聖人崇敬の研究など。『ドイツ民俗学地図』への貢献でも知られる[70]。
- ^ ドイツの文学史家・作家(1845年 - 1896年)。サガの研究などによって知られる[73]。
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雰囲気
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 14:35 UTC 版)
「プロレスリング・ノア」の記事における「雰囲気」の解説
全日本プロレス時代からの慣習(馬場の指導)で、入門順に関わらず年長のプロレスラーは、「〜さん」を付けて名前を呼び、年齢に関わらず入門順の早いレスラーを同様に「~さん」付けで呼ぶ。このため、先輩後輩がお互いを「さん」付けで呼び合うケースがよく見られる。例を挙げると、力皇猛は森嶋猛や丸藤らよりプロレス界では後輩になるが、森嶋や丸藤らは「リキさん」と「さん付け」して敬語を使っている。杉浦貴も自衛隊でレスリングの実績を積んでいた関係上、入門が遅れているが、金丸らは「杉浦さん」と呼び、敬語を使う。その他、レスリング界で随一の実績を持つ本田多聞も入門が遅れているが、小橋は「本田」とは呼ばず、「本田選手」、「多聞ちゃん」などと呼んでいるほか、秋山準も「本田さん」、「多聞さん」などと呼ぶ。ただし、齋藤は自身より年下でデビューも遅い秋山に対して「秋山選手」と呼んで敬語を使うのだが、その秋山より先輩である井上雅央に対しては「マサオ」と怒鳴ったような口調で呼んでいる。
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雰囲気
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/15 04:02 UTC 版)
「フォルサム・ストリート・フェア」の記事における「雰囲気」の解説
公共の場でBDSMが行われる数少ない機会として、このイベントは観衆の目を引く催物に惹かれた観光客たちだけでなく、数百人以上のカメラマンやビデオ撮影者も惹きつけている。 イベント中の参加者のスタイル(服を着ていれば)や活動はしばしば逸脱したものであるが、多くの人々はフードコートに集い、(一般人の)参加者側もフェアが彼らの「目を開かせる」、楽しく建設的なものであると捉えている。しかしながら一方で、このイベントはその卑猥な雰囲気と淫らな行為への寛容さから、たびたび世間やコミュニティ内部からの批判も受け、アメリカンズ・フォー・トゥルース・アバウト・ホモセクシャリティ(英語版)のようなアンチゲイ団体からは非難の的となっている。 伝えられるところによればフェアの主催者たちは並外れた規模のコミュニティと有志からの支援を見せつけただけでなく、他のサンフランシスコ市内の、さまざまな近隣団体からの反対に直面しているストリートフェアにとって模範となるまでにフェアを発展させたことで、市の職員から大きな信頼を得ていると言われている[誰によって?]。著名なアート集団であり活動家団体でもあるシスターズ・オブ・パーペチュアル・インダルジェンス(英語版)の助力もあって、2016年には会場出入り口でのドネーションが30万ドル超えを達成し、シスターズのピンク・サタデー(英語版)やカストロ・ストリート・フェア、サンフランシスコ・ラブフェストもこれに倣った同様の手法が取られた。 このフェアには、主催者によると世界中からレザーフェティシストを含む年間25万人の来場者が訪れ、「トーナメント・オブ・ローズ・パレード」、「サンフランシスコ・プライド・パレード」に次ぐカリフォルニア州で3番目に大きなストリートイベントである。毎年、フォルサム・ストリート・フェアの正味売上高は、ゲートでの寄付金や飲み物の売上を含めて、地元の適格な慈善団体(「受益者」)に寄付されている。これらの慈善団体には、公衆衛生や社会福祉、芸術、さらには飲料ボランティア、そしてゲートで組織化の努力をリードしているシスターズ・オブ・パーペチュアル・インダルジェンスも含まれている。このイベントは通常年間30万ドル以上の寄付金を集めている。チャリティイベントとしては、チャリティー・スパンキング・ブースや実演公開BDSM、ツイスター・ステージなどがある。 会場では例年1組ないし2組のオルタナティヴ・ロックバンドかアーティストのためのステージが準備される。出演歴のあるバンドとしては、 左:CBTを行っている。右:ツイスターゲームに興じる参加者。 時代が下るにつれて、このフェアは、一流の国際的なアンダーグラウンド音楽の才能の会場としてますます知られるようになってきている。DJやケージダンサーが出演するダンスエリアもまた1か所や2か所設置される。 2006年、フォルサム・ストリートフェアは女性用エリアを導入した。初年度には「ベティ・ペイジの秘密 (Bettie Page's Secret)」に、翌年以降は「ヴィーナスの遊び場 (Venus' Playground)」、2016年現在には「遊び場 (Playground)」と名前を変えた。このエリアは「あらゆるタイプの女性、全てのトランス女性、それにノンバイナリーの皆さん」のために開かれている。2007年からはエロティック・アートエリアが、2013年からはイベント30周年を記念してパフォーマンスアートステージが設置された。
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雰囲気
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/04 10:17 UTC 版)
「コーバリス (オレゴン州)」の記事における「雰囲気」の解説
治安自体は悪くはないが、学校周辺やダウンタウンでは若者(学生)が多いためか、無鉄砲な公共物破損(大量のゴミ放棄から始まり、看板の破壊、車の当て逃げや窓ガラスの破壊などに至るまで)や騒音(車によるエンジンの空ぶかしやクラクションの乱用、酔った学生による真夜中の喧噪など)が絶えない。特に一大行事となるアメリカン・フットボールの試合の前後はその色合いが一段と顕著となる。近年凶悪犯罪(若い女性の拉致・殺害、婦女暴行など)が何度か報告されるようになり、コーバリス市警察は女性に夜の一人歩きは控えるようアドバイスしている。街の規模は比較的大きく、大概の生活雑貨は街の中で手に入るが、日本の食材などニッチなものは手に入りづらく、ポートランドなどまで出かける必要がある。日本食料理店も数店存在するが、そのほとんどは韓国人による疑似日本料理である。
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雰囲気
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/02 09:05 UTC 版)
古くから日澄聖人の法華布教の功績から外山法華と言われる、法華の信仰が根付いた地域の中に妙蔵寺があり、周辺は歴史的にも古く、屋敷民家が密集した地域で、12日の夜間には町人による法華信仰の講中で、辺りからもお題目、南無妙法蓮華経を唱える声や、木柾の音、さらに昔は太鼓の音が響き渡る地域で、「信仰の村」という雰囲気があった。現在は、講中の活動はさほどではないが、日中は日々、お寺、墓参の者の姿をよく見かける地域である。 境内のトイレなどは、地域ボランティア活動やウォーキング、社会福祉活動などで近くを訪れる人々へ解放されているので休憩などでも利用が可能。
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雰囲気
「雰囲気」の例文・使い方・用例・文例
- このチームにはすでに前とは違った雰囲気がある
- 彼のことばにはこれが最終という雰囲気があった
- 楽しい雰囲気
- 友好的な雰囲気
- この古い小さな町は独特な雰囲気を保ってきた
- その場の雰囲気は興奮にあふれていた
- 場の雰囲気にとけこむ
- 私はそのホテルの部屋の雰囲気が気に入った
- その会議の雰囲気に私は緊張した
- その部屋の雰囲気は重苦しかった
- 家庭的な雰囲気
- 赤いカーテンのために部屋の落ち着いた雰囲気が損なわれている
- 神秘的な雰囲気
- 私はお茶会の雰囲気が気に入っている
- 深刻な雰囲気
- それは大したホテルではなかったが,親しみやすい雰囲気だった
- そのスピーチは会議の雰囲気を作り上げた
- とても雰囲気が有ります
- とても、店の雰囲気が良かった
- それぞれがその時代の雰囲気を持ってます
雰囲気と同じ種類の言葉
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