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寄付
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/02/07 08:50 UTC 版)
(寄付金 から転送)
寄付(きふ、本来の用字は寄付であり、メディア等でしばしば使用される寄附は誤解から来る誤字である。“附”は「加える」、“付”は「交す」意のため、前者が本来の字義である。しかし現在では両者は混用されており、法律用語での「寄附行為」など、“寄附”の字で書かれているものも多い)とは、金銭や財産などを公共事業、公益・福祉・宗教施設などへ無償で提供すること。募金(ぼきん)や、災害の際に被災地・被災民へ送られる義捐金・義援金(ぎえんきん)も寄付の一つである。経済において、寄付は福祉に係る費用の一部を担う重要な経済活動でもある。また、宗教施設に寄付することを寄進(きしん)と称することもある。
なお、法律用語で使われる「寄附行為」は、財団など団体の規約のことを指す。たとえば財団法人日本相撲協会では勝負規定を寄附行為細則の一部として定めている。寄附行為には税制優遇がある。語源については諸説あり、詳しくは寄附行為#語源を参照されたい。
目次 |
概要
寄付は、寄付者が自らの意思に基づき金銭・財産を対象機関・施設へ無償で供与することで行われる。寄付の多くは、公共事業や公益機関、福祉機関、医療機関、教育機関、宗教施設などに対して行われている。これらの事業・機関・施設は、公共的・公益的な社会役割を担っているが、安定した収入源を持たず、そのため、寄付を主要な収入源の一つとしていることが多い。世界の多くの地域では、寄付が福祉の一部を担っており、社会の中で重要な地位を占めている。
寄付の方法
寄付の方法にはいくつかある。寄付者が受益者へ直接寄付する方法もあるが、多くの場合、寄付者と受益者の間に仲介者(慈善団体など)が介在する。仲介者がいる場合、寄付金などが寄付者の意思どおりに行われるか、という問題が生じる。日本では、一般に寄付者と仲介者とに信託関係が発生すると考えられている。また、仲介者がいる場合にもう一つ留意すべきことは、寄付した金銭・財産の一部が仲介者の諸経費に充てられる可能性があることである。一部の仲介者を除き、寄付の全額が受益者へ渡されるとは限らない。
募金など公募で行われる寄付活動もある。日本の中央共同募金会が主宰する赤い羽根共同募金などがその一例である。この他、安価な商品を購入する方式の寄付もある。例として日本の結核予防会が実施する複十字シール運動などがある。
ネット上ではクリックするだけで1円を募金できる、クリック募金もある。ユーザーが1回クリックすると、ユーザーに代わりスポンサーが1円をNGOやユニセフなどに寄付する。ユーザーの負担金は0円である。
以上のように寄付には様々な方法があるが、寄付者の自由意志に基づいて寄付することが重視されている。ただ、現実には自治会や町内会による集金などで事実上強制的に寄付させられることもあり、一部で問題になっている。2007年8月24日に大阪高等裁判所は、各種寄付分を自治会費に上乗せして徴収することを決議した滋賀県甲賀市内の自治会に対し、寄付を強制するもので違法とする判決を下したもの。
寄付される対象
寄付により運営される事業・機関・施設には種々あるが、大部分が公共的・公益的な社会目的を持った組織である。上記の中央共同募金会のように寄付それ自体を目的とした機関も存在する。寄付は福祉目的で行われることが多いが、学校や寺院・神社・教会などの運営を目的として寄付がなされることも少なくない。例えば、アメリカ合衆国では大学へ卒業生から多額の寄付が集まり、大学運営の主要財源となっている。また、タイ王国では民間の寄付によって小学校などが設立・運営されている事例が非常に多数ある。
この他、何らかの目的を達成するため、純粋に寄付だけによる運営を目指す団体もある。企業などから資金提供を受けた場合、自由な活動に支障が出ることも懸念されるため、目的に賛同する無名の人々からの寄付により自由な活動を担保しようとするものである。一部のフリーソフトウェアがこの方式を採用している。また、利用者が開発者へ寄付するライセンス形態をとるドネーションウェアというソフトウェアも存在する。
寄付文化
世界的に見ると寄付の社会への浸透度も国・地域によって大きく異なる。2000年頃の状況を見ると、アメリカでは年間2000億ドル(約20数兆円)を超える寄付が行われているのに対し、日本では約1000億円程度にとどまっている。両国とも世帯ベースでは約70%の世帯が寄付を行っているが、世帯当たりアメリカは約17万円、日本は約3000円と寄付金額に大きな格差が見られる。こうした格差は、宗教観・社会意識・税制の違い[1]に起因すると考えられている。また、アメリカは所得格差・資産格差が日本に比べ大きく、小さな政府志向のため医療保険制度など公的福祉が未整備のため、民間による所得の再分配の重要度が高いことも要因になっているが、たとえば日本や諸外国に比べてジニ係数が非常に高く、ほとんど再分配がなされていない。アメリカの他、一部の欧米諸国やイスラム諸国、タイ王国など、敬虔な信徒の多い国・地域では社会活動に占める寄付の役割が非常に大きい。
寄付と課税控除
寄付は無償でなされるものであるから、被寄付側から見ると寄付は純粋な所得となる。通常、所得は課税の対象となるが、多くの国・地域では寄付活動を推奨するため、特定の団体・機関に対する寄付を非課税としたり課税控除の対象とする制度を設けている。特定の団体・機関を選定する基準は国・地域によって差異があるが、公共・公益目的を持った団体・機関が選ばれることが多い。こうした団体・機関への寄付を通じて脱税・租税回避がなされることを防ぐため、厳しい基準が設けられていることも多い。また、政治汚職を防止するため、多くの国・地域で政治家・政党への寄付(政治献金)に厳正な規制がなされている。日本では、政治家による寄付も禁止されている。
所得控除の対象となる寄附
| この節は特に記述がない限り、日本国内の法令について解説しています。また最新の法令改正を反映していない場合があります。ご自身が現実に遭遇した事件については法律関連の専門家にご相談ください。免責事項もお読みください。 |
日本では、個人が次のような場合について、確定申告を行うことで「特定寄附金」として、寄附控除(所得控除)の対象となる(特定寄附額の合計-2,000円)。
- 国や地方公共団体、日本赤十字社、その他の政治団体で一定のもの、一定の公職の候補者など特定の団体に対する寄付金
- 指定寄附金・特定公益信託の信託財産とする為に支出した金銭。
- “特定公益増進法人”・認定NPO法人への寄附金。
- 政党若しくは政治資金団体への寄附の場合は、政党等寄附金特別控除(税額控除)となり、((寄付額の合計-2,000円)×30%)の税額の控除が受けられる。また、認定NPO法人への寄付の場合も、((寄付額の合計-2,000円)×40%)の税額の控除が受けられる[2]。いずれの場合も、寄附金控除(所得控除)と比較して、どちらか有利な方を選ぶ事が出来る。
- ^ 前述の通り、寄付金には非課税な国も多く、アメリカにおいては非課税な上に、市民や一般のために奉仕する事は尊敬の対象になると同時に、寄付をしない資産家・企業は徹底的な批判に晒される。
- ^ 平成23年分以後の所得税について適用される。認定特定非営利活動法人制度改正のあらまし (PDF)
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- ザック・パワー任務その7チャリティーコンサートの寄付金を守れ! H.I. ラリー ゴマブックス
- 学校法人の寄付金と学校債 平成9年改訂版 株式会社霞出版社
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