赤い薔薇の花言葉
たとえば、赤い薔薇がつぼみの状態の時は「純潔」「あなたに尽くします」「愛の告白」などの花言葉をもつ。赤い薔薇が満開の時は「私は人妻」。多弁咲きしている赤い薔薇は「誇り」、しおれた赤い薔薇は「はかない」「束の間」のような花言葉をもつ。
花弁以外の要素に対応する花言葉もある。たとえば赤い薔薇の葉は「無垢の美しさ」「あなたの幸せを祈ります」、トゲのない赤い薔薇は「誠意」「友情」など。
赤い薔薇花言葉の由来
赤い薔薇は古くから人々に愛されてきた。神話の中でも赤い薔薇は数多く登場する。そ牛田背景もあり、赤い薔薇の花言葉の多くは、その由来となったであろう神話が多く見つかる。とりわけ、ギリシア神話における女神アフロディーテにまつわる話は、赤い薔薇と関連が深い。
#アフロディーテ誕生のエピソードが由来となっている説
赤い薔薇の花言葉の由来とされている話の一つに、ギリシア神話の女神アフロディーテが誕生した時のエピソードがある。ちなみにアフロディーテは、ローマ神話の「ヴィーナス」と同一視される神格である。女神アフロディーテは、最高神ゼウスの力によって海の泡から生み出される。この上ない美貌の女神であった。あまりに美しいアフロディーテの姿を見た、陸の神たちが、「我々にも美しいものが生み出せる」といって対抗して創出したのが、赤い薔薇であったと伝えられている。
この神話にもとづき、赤い薔薇は、愛と美をつかさどるアフロディーテの化身としても扱われるようになる。そして赤い薔薇には「愛情」や「美貌」といった花言葉がつけられたという。
#悲しい恋の結末が由来となっている説
アフロディーテは、恋多き女神としても有名である。ある時、アフロディーテはシリアの王子であった美しい青年アドニスとも恋に落ちるが、アフロディーテをめぐって恋敵であった軍神アレスの怒りに触れる。そのため、アドニスは、狩りの途中にアレスが放ったイノシシに突かれて命を落としてしまう。
アフロディーテは愛する人を失って悲嘆に暮れるが、この時に我を忘れて白い薔薇の上を駆け抜け、流れた血で赤い薔薇が生まれた、という伝説もある。また、恋人の死を悲嘆してアフロディーテが流し続けた赤い涙が、赤い薔薇になったという説もある。いずれにしても悲しい結末である。この悲恋のエピソードが、愛する相手へ強い想いを表す「熱烈な恋」「情熱」「あなたを愛しています」などの花言葉に結びついたと考えられている。
赤い薔薇の英語の花言葉
西欧では、赤い薔薇には、「love(愛情)」「passion(情熱)」「I love you(あなたが大好きです)」「beauty(美)」「romance(ロマンス)」などの花言葉があてられている。西欧文化における赤い薔薇は、愛欲と、勝ち誇る美の象徴である。いうまでもなく西欧世界においても赤い薔薇は最も愛好される花のひとつである。
花言葉は、そもそも西欧諸国を中心に意識され始めた文化である。日本における花言葉は、西欧から伝来し、西欧のそれを踏襲したり、日本文化を鑑みて変更や追加を行ったりして出来てきたものである。そのため、海外の花言葉と日本のそれとの間には、一致も齟齬も見られる。
赤い薔薇色別の花言葉の解説
薔薇は、色の違いによってさまざまな花言葉が付けられている花である。そのため、同じ赤い薔薇であっても、色味や模様が少しでも異なるだけで花言葉が変化することがある。例えば、赤い薔薇の中でも、紅色に近い色味の薔薇は「死ぬほど恋焦がれています」、濃い紅色の薔薇は 「内気」「恥ずかしさ」という花言葉が付いている。また、赤いまだら模様の薔薇の花言葉は「満足」、赤いドット柄の薔薇 の花言葉は「君を忘れない」である。赤い薔薇が持つ「愛情」や「情熱」などの本来の花言葉を確実に伝えたいのであれば、はっきりとした赤色で模様のない薔薇を選ぶのが無難である。赤い薔薇本数別の花言葉の解説
古くから想い人への気持ちを伝える花として用いられている赤い薔薇は、現代でも恋人、パートナー、家族へのプレゼントとして選ばれることが多い。花束にする本数ごとにも花言葉が託されている。#10本までの花言葉
華やかな赤い薔薇は、少ない本数でも人の目を惹き付ける魅力があり、日常のさまざまな場面で気軽にプレゼントすることができる。本数ごとの花言葉を知ることで、小さい花束でも想いを込めて贈ることができ、相手にも気持ちが伝わりやすい。
1本「あなたしかいない」「ひとめぼれ」
2本「この世界はあなたと私だけ」
3本「愛しています」
4本「死ぬまで気持ちは変わりません」
5本「あなたに出会えて心から嬉しいです」
6本「お互いに愛し、分かりあいましょう」
7本「片思い」「ひそかな愛」
8本「あなたに感謝します」
9本「いつまでも一緒にいてください」
10本「あなたは完璧な人です」
#大きな花束にした時の花言葉
抱えきれないほどの大きな花束は、愛の告白など特別なシーンで使われることが多い。中でも有名なのが「ダズンローズ」と呼ばれる12本の赤い薔薇の花束である。12本の赤い薔薇には、1本ずつに「愛情、情熱、幸福、誠実、永遠、真実、栄光、感謝、努力、希望、尊敬、信頼」といった意味が込められている。これら12本が集まることで「すべてを誓うので、私の妻になってほしい」という想いを表すと共に、幸せが運ばれてくるという言い伝えがある。古くから西欧では、結婚を申し込む時に12本の赤い薔薇を摘んでプレゼントする習慣があり、まさにプロポーズに最適な本数の花束であると言える。そのほかにも、たくさんの本数で表す赤い薔薇の花言葉が以下である。
12本「私の妻になってほしい」
30本「縁を信じます」
33本「3回生まれ変わっても3回愛する」
40本「真実の愛」
50本「恒久」「偶然の出会い」
99本「永遠の愛」「ずっと好きでした」
100本「100%の愛」
101本「これ以上ないほど愛しています」
108本「結婚してください」
365本「あなたが毎日恋しい」
999本「何度生まれ変わってもあなたを愛する」
1000本「1万年の愛を誓います」
たくさんの赤い薔薇で作る花束には、愛の告白やプロポーズなどによく似合う花言葉が多い。花束を渡すシチュエーションと花言葉が合致するように赤い薔薇の本数をそろえることで、贈る相手に気持ちも通じやすく、喜んでもらうことができる。
赤い薔薇の怖い花言葉
#怖い印象を与える花言葉「愛」と「美」に関連した花言葉の多い赤い薔薇であるが、花弁以外の部分に付けられている花言葉には、怖い印象を与えるものがある。例えば、赤い薔薇のトゲは「不幸中の幸い」、赤い薔薇の枝は「あなたの不快さが私を悩ませる」といった後ろ向きな気持ちを表した花言葉となっている。また、黒みを帯びた赤い薔薇には、「憎悪」「恨み」「死ぬまで恨み続けます」という非常に怖い印象の花言葉がついている。そのほかにも、斑点が入った赤い薔薇には「戦争」という花言葉が付いていて、「愛」や「美」とかけ離れているため、人に贈る時には注意が必要である。
#赤い薔薇の本数や色の組み合わせに注意
赤い薔薇の本数ごとの花言葉は、愛の告白に適したポジティブで明るいメッセージが多いが、中にはネガティブな意味を持つ本数もある。15本の「ごめんなさい」、16本の「すぐに変わってしまうような不安定な愛」、17本の「絶望的な愛」などがその一例である。また、黄色い薔薇の中に赤い薔薇を入れた花束には、「あなたがどんなに不実でも」というマイナスのイメージの花言葉がついている。
贈る相手の好みに合わせて選んだ本数や色の組み合わせであっても、ネガティブな花言葉が付いているとかえって不安にさせてしまう可能性がある。くれぐれも誤解を与えることがないように、花束を贈る時には花言葉を書いたカードを添えるなど、自分の想いが正確に伝わるような工夫も必要である。
※ 花言葉の内容は諸説あります。
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