豊臣秀保とは? わかりやすく解説

豊臣秀保

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/07 02:54 UTC 版)

豊臣 秀保(とよとみ ひでやす/とよとみ の ひでやす)/羽柴 秀保(はしば ひでやす)は、安土桃山時代武将大名豊臣秀吉の姉瑞龍院日秀(とも)の子で、後に豊臣秀長の婿養子となる。大和国国主で大和大納言と呼ばれた秀長を継ぎ、官位が中納言であったことから、大和中納言(やまと ちゅうなごん)の通称で呼ばれた。


注釈

  1. ^ a b 『武徳編年集成』『野史』では文禄3年4月25日1594年6月13日)没とする。
  2. ^ 多くの資料や小瀬甫庵の『太閤記』などでは秀保のは秀俊となっているが、これは誤記で、かつて秀俊と名乗っていた小早川秀秋と混同したためと考えられている。
  3. ^ 秀保の結婚により、先に秀長の養子とされた丹羽長秀の子仙丸は家老の藤堂高虎の養子に転じた。
  4. ^ a b 従来、秀保の内室の実名をおきくと比定する説があったが、『駒井日記』文禄三年三月三日の条に”大和御うへ様”と”大和おきく様”という言葉が同時に出てきて、秀保の奥方様を意味する「大和御うへ様」と「おきく様」は別人で、おきくは秀保の内室ではないことが分かり、おきく様の方が毛利秀元の妻となった秀長の娘の実名であろうと比定された。
  5. ^ 加賀藩第4代藩主の前田綱紀が残した文書[13]
  6. ^ 『東西歴覧記』による[2]
  7. ^ 宗教的戒律の禁を破ったことなど、秀次が殺生関白と言われるようになった経緯に極めて類似する。彼の人物像には業病(前世の悪行を原因とすると当時は考えられた)を患ったことと、兄の評判の両方の影響が色濃く見られる。他方で、悪人説を否定するものではないが、秀保は秀次同様に茶の湯和歌を嗜む教養人でもあった。
  8. ^ 医師。盛方院。吉田浄勝の弟。浄勝の子の甥浄珍を婿養子とした。浄勝の内室は細川家重臣の松井康之の妹。
  9. ^ 妊婦の腹割きは秀次の悪行の逸話と類似する。

出典

  1. ^ a b c d e f 桑田 1971, p.25
  2. ^ a b c d 黒川道祐 著、上村觀光 編『黒川道祐近畿游覧誌稿』淳風房、1910年、98頁。 
  3. ^ a b c 渡辺 1919, p.276
  4. ^ a b c 黒田基樹『羽柴を名乗った人々』KADOKAWA、2016年、47頁。 
  5. ^ 系図纂要
  6. ^ a b 高柳 & 松平 1981, p.172
  7. ^ 『多聞院日記』. https://clioimg.hi.u-tokyo.ac.jp/viewer/view/idata/T38/1591/16-5-2/1/0082?m=all&s=0082 
  8. ^ 北堀光信「羽柴秀保と聚楽行幸」『奈良歴史研究』68号、2007年7月。 
  9. ^ 村川浩平「羽柴氏下賜と豊臣姓下賜」『駒沢史学』49号、1996年。 
  10. ^ 北堀光信 著「羽柴秀保と豊臣政権―朝鮮出兵と大和支配の事例を中心に―」、天野忠幸・片山正彦・古野貢・渡邊大門 編『戦国・織豊期の西国社会』日本史史料研究会、2012年。 
  11. ^ 黒田 2016, p.48
  12. ^ 黒田 2016, pp.48-49頁
  13. ^ 徳富猪一郎国立国会図書館デジタルコレクション 豊臣氏時代 丁篇 朝鮮役 上巻』 第7、民友社〈近世日本国民史〉、1935年、pp.445-453頁https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1223744/242 国立国会図書館デジタルコレクション 
  14. ^ 吉村茂三郎 著、吉村茂三郎 編『国立国会図書館デジタルコレクション 松浦叢書 郷土史料』 第1、吉村茂三郎、1934年、p.173頁https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1214367/109 国立国会図書館デジタルコレクション 
  15. ^ 藤田恒春『豊臣秀次』吉川弘文館、2015年、174頁。 
  16. ^ 桑田忠親「羽柴秀保につきて」『国史学』19号、1934年6月。 
  17. ^ 桑田 1971, pp.24-25
  18. ^ 大日本人名辞書刊行会 編「国立国会図書館デジタルコレクション 羽柴秀俊」『大日本人名辞書』 下、大日本人名辞書刊行会、1926年https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1879535/317 国立国会図書館デジタルコレクション 
  19. ^ 渡辺 1919, p.280
  20. ^ 藤田 2015, p.9
  21. ^ 菊地浩之『豊臣家臣団の系図』KADOKAWA、2019年、38頁。 


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