沈惟敬とは? わかりやすく解説

しん‐いけい〔‐ヰケイ〕【沈惟敬】

読み方:しんいけい

[?〜1599]中国、明の軍人政治家嘉興浙江(せっこう)省)の人。豊臣秀吉朝鮮出兵の際、明の副使として慶長元年(1596)に来日したが、講和交渉失敗帰国後、偽りの報告露顕し処刑された。ちんいけい


ちん‐いけい〔‐ヰケイ〕【沈惟敬】

読み方:ちんいけい

しんいけい(沈惟敬)


沈惟敬

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/04 07:18 UTC 版)

沈 惟敬(しん いけい、拼音:Shěn wéijìng、シェン・ウェイジン、? - 1597年万暦25年))は、万暦朝鮮の役(文禄・慶長の役)における使節

人物

嘉興府平湖県の出身。若いときから弁舌に巧みで、明に仕官した。

万暦21年(1593年)5月、沈惟敬は小西行長とともに渡海して日本に赴き、豊臣秀吉と面会した。沈惟敬は秀吉と交渉し、朝鮮の領土の半分を日本に割譲すること、明朝の皇女を秀吉に降嫁することなど、七か条からなる厳しい条件に合意した。沈惟敬はこれを独断で承諾し、同行していた謝用鉉や徐一貫らに対しては、秀吉がすでに明朝に朝貢し、撤兵に同意したと虚偽の報告を行った。

これを受けて明朝は、方亨昇を正使、沈惟敬を副使として日本に派遣し、冊封の使節とした。しかし実際には、沈惟敬は秀吉に対して七か条の条件はすべて実現不可能であると告げた。

万暦25年(1597年)2月、豊臣秀吉は再び朝鮮に大規模な侵攻を行い、史上「丁酉再乱」と称される戦役が勃発した。朝鮮半島の再戦に激怒した万暦帝は、沈惟敬らを逮捕させ、関係者の石星も罷免されて取り調べを受けた。二人はともに投獄され、万暦29年(1597年)9月末、沈惟敬は関係者19名とともに処刑された。

秀吉毒殺説

朝鮮で刊行されたさまざまな野史(私撰歴史書)を集大成して18世紀に編纂された『燃藜室記述』には、「秀吉は沈惟敬によって毒殺された」と記述されている。しかし、年代の辻褄が適合せず信憑性はかなり低い。実際に沈惟敬が来日・離日したのは慶長元年(1596年)であり、秀吉が死亡したのはその2年後(1598年)となる。

関連項目


沈惟敬(チェン・ウェイジン)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/15 06:58 UTC 版)

へうげもの」の記事における「沈惟敬(チェン・ウェイジン)」の解説

明の使節として日本との和睦交渉を行う。小西行長と共に南蛮組み商い独立大国」を目指していたが、欺瞞交渉露見したため逃亡。後に捕えられて処刑された。

※この「沈惟敬(チェン・ウェイジン)」の解説は、「へうげもの」の解説の一部です。
「沈惟敬(チェン・ウェイジン)」を含む「へうげもの」の記事については、「へうげもの」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「沈惟敬」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「沈惟敬」の関連用語

沈惟敬のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



沈惟敬のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの沈惟敬 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのへうげもの (改訂履歴)、二流の人 (小説) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS