略史・概説とは? わかりやすく解説

略史・概説

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/25 18:35 UTC 版)

赤色労働組合インターナショナル」の記事における「略史・概説」の解説

1920年7月開かれたコミンテルン第2回大会において、ソビエト・ロシアイタリアスペイン、ブルガリア・ユーゴスラビア代表団アムステルダム・インターナショナル異なった革命的な労働組合国際組織結成することを宣言し社会主義革命プロレタリア独裁樹立目標とすると定めた800組織労働者代表して発言する称して国際労働組合評議会(メジソヴプロフ)の創設決定した。その主要な機能は「赤色労働組合国際大会」を組織することだった。ソロモン・ロゾフスキーが新評議会議長となり、トム・マンとロスメルが副議長となった。この評議会活動権威の点で最初から、コミンテルン執行委員会依存していた。各国労働組合国際労働組合連盟アムステルダム・インターナショナル本部アムステルダム)から切り離すために、さまざまな国に「宣伝局」を設けたため、アムステルダムよりもモスクワへ忠誠うながし世界労働組合分裂させようとしているという非難が、特にイギリス・ドイツ起こった1921年7月3日プロフィンテルン創立大会モスクワ開かれ7月19日まで)、41ヵ国から380人の代議員集まり全世界労働組合員総数4000万人のうち1700代表する称した。そこで「黄色アムステルダム・インターナショナル曖昧なブルジョア綱領明確な革命的行動綱領対置すること」がプロフィンテルン任務であると宣言された。プロフィンテルンコミンテルン第三インターナショナル緊密な結びつきを保つべきだという基本姿勢確認された。大会には日本・中国朝鮮インドネシアからの代議員出席し、「近東および極東労働者」にプロフィンテルンへの加盟うながしており、ヨーロッパ労働者もっぱら限られていたアムステルダムとの差異見せた1927年漢口会議開き上海極東支部太平洋労働組合書記局設立した1922年11月第2回大会では、アムステルダム・インターナショナルとの「統一戦線」というプロフィンテルンからの呼びかけがともに無視されたことを記録しヨーロッパでプロフィンテルン組織後退しつつあるが、極東での宣伝活動重要になりかけていることを明らかにした。 しかしこれ以後プロフィンテルン改良主義組合との妥協許さない戦い推し進めていくことによって、かえって「大衆的基盤喪失してしまい1930年8月15-30日に開かれた第5回大会でロゾフスキーは新し赤色組合性格やそれを実現するための条件規定することができず、1928年第4回大会スローガン工場の中へ!職場の中へ!大衆へ!」を繰り返すほかなかった。コミンテルン共同で発せられた日本共産党への指示31年テーゼ呼ばれたが、何ら成果生まず日本の現状認識誤ったものとされてすぐに廃棄された。全ヨーロッパ組合大衆の中で、プロフィンテルンは不満を持った失業者しか集められない少数派にすぎなかった。プロフィンテルンいままで戦っていたアムステルダム・インターナショナルとの「統一戦線」という政策転換行おうとするが、1935年7月コミンテルン第7回大会で、「労働組合内部での広範な活動」つまり多数派との妥協へと早急に移行しなかったという批判を受け、「大衆組織」をつくることに失敗したことが明らかとなり、1937年12月30日実質的に活動停止しコミンテルンの人民戦線戦術への転換に伴い1938年解散宣言1943年コミンテルンとともに正式に解散したセクト主義弱点ありながらも、「アジアアフリカラテン・アメリカなどの植民地・反植民地労働組合運動の発展組合組織職業別組織から産業別組織への歴史的転換ストライキ失業反対闘争における新たな戦術の展開などを促進することによって、世界労働組合運動の発展貢献した」との評価がある。 機関誌は『赤色労働組合インターナショナル』。 日本からは日本労働組合評議会評議会)が連絡をもち、日本労働組合全国協議会全協)が加盟。「日本における革命的労働組合運動の任務」を決議した第5回大会には、大井昌、児玉静子風間丈吉紺野与次郎飯島喜美蔵原惟人白川、南厳が出席している。蔵原は、この大会で労働組合文化活動対す提案を、帰国後日プロレタリア文化連盟コップ)の創立の際の理論づけに援用した。

※この「略史・概説」の解説は、「赤色労働組合インターナショナル」の解説の一部です。
「略史・概説」を含む「赤色労働組合インターナショナル」の記事については、「赤色労働組合インターナショナル」の概要を参照ください。

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