現実の戦車用語
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 14:11 UTC 版)
「ガールズ&パンツァー」の記事における「現実の戦車用語」の解説
パンツァー・フォー(ドイツ語:Panzer vor) 「戦車前進」や「戦車前へ」という意味のドイツ語。みほが自らの戦車道チームを一斉に進ませるときなどに発言する。さらに、イメージソング「それゆけ! 乙女の戦車道!!」の歌詞や、関連するイベントの題名やかけ声、および派生作品などに使われており、本作の象徴的なフレーズの1つとなっている。 パンツァーカイル(ドイツ語:Panzerkeil) ドイツ語で「戦車の楔」を意味する語で、高い防御力を持つ戦車を先頭に、後続の複数車輌がおおむね三角形の状態を保つ楔を模した、主に敵部隊への突入時に多用される戦闘隊形。前面へ火力を集中しながら、配置次第では両側面へも対応可能でありバランスがよい。第2話のエルヴィンの台詞で登場するほか、第1話の聖グロリアーナや第11話および第12話での黒森峰などが進撃時にパンツァーカイルを用いる。 稜線射撃 起伏のある地形を利用した射撃方法。山地や丘陵、盛り上がりのある地面上から可能な限り砲のみを露出させて発砲する。砲のみを露出することによって砲より下部の投影面積を減少させられる。これにより、相手の視線を遮って発見を妨げたり、相手の射撃を稜線を盾にして防ぐことができる。自身の位置が露見して相手の反撃を受ける場合になっても、砲の防盾を活用して射撃を継続したり、後進して稜線下に自身を隠匿してから機会をうかがって攻撃に移る、または隠匿したまま転地や後退などできる。第6話のみほの台詞に登場するが、このときのみほは「稜線の上(丘の上の見通しの良い場所)から下方に位置する相手を射撃する」という意味合いでこの言葉を使用し、これは厳密に言えば稜線射撃ではない。本来の意味での稜線射撃は、第5話終盤でIII号突撃砲がM4中戦車に対して行なう。 行進間射撃 走行しながら射撃を行うこと。自車が移動・振動するなかで照準を合わせることは困難で、みほやケイが作中で言うように、特に戦車道で用いられる第二次世界大戦までの世代の砲安定装置(スタビライザー)や射撃管制装置を持たない戦車における行進間射撃の命中はほとんどない。作品中でも行進間射撃はたびたび行われるが、至近距離といった好条件を除き、ほとんど命中しない。 ヴィンターケッテ(ドイツ語:Winterkette) 冬季用履帯を指すドイツ語。複数形でヴィンターケッテン (Winterketten) とも言う。ドイツIII・IV号戦車系列用の履帯で、基本形状は標準の40センチメートル幅履帯と同一だが、外側に大きく張り出しを設けて接地圧を下げ、雪中行動時の車体の埋没を防ぐ。また、通常のIII/IV号戦車用履帯と同様に、後期に生産されたヴィンターケッテでは、履帯の接地リブ部分に滑り止めのためにハの字型の滑り止めが入っている。公式戦準決勝のプラウダ戦が雪中戦になることを見越してIII号突撃砲に装備される。 シュトリヒ(ドイツ語:Strich) ドイツ語で「筋」・「条線」を表す語で、ドイツ戦車砲の照準器で使用される角度を表す測距単位。第3話と第4話の台詞に登場する。作中に登場する戦車には射撃管制装置が搭載されていないため、敵との距離を砲手が計算して射撃する必要がある。円周の一周分を6,400等分した時の角度を指す。日本や欧米で用いられる「ミル」という単位と同一のもので、1シュトリヒ時は1000メートル先に1メートルのものがある場合に相当する。照準器内のマークは、中央に高さと幅が4シュトリヒの三角(△)、その両側水平に3つずつ並ぶ小さい三角(△)は2シュトリヒ、マークの間隔は1シュトリヒ。計算式は、距離[メートル]=目標の大きさ[メートル]÷シュトリヒ×1,000。高さ3メートルのM3が1,000[メートル]先にいる場合は3シュトリヒに見えるので照準は1,000[メートル]に合わせる。幅1[メートル]の目標が距離不明で2シュトリヒある場合、2シュトリヒは距離1,000[メートル]の時の2[メートル]相当の間隔なので、1÷2×1,000で距離は500[メートル]となる。基本的にIV号戦車とIII号突撃砲の見方は同じだが、レティクル(照準線)のデザインが異なる。 ゼロ距離射撃 砲身仰角0度での射撃のこと。俯角の場合を除いて射程が最短になり、この距離をゼロ距離と呼ぶ。文字面から、隣接での射撃の意味である「接射」のことだと誤解される場合がある。「零距離射撃」を参照。 超信地旋回 本来の意味は「超信地旋回」を参照。劇場版で角谷杏と蝶野亜美が、文部科学省の大洗女子学園廃校処置を撤回させる申し入れに協力を仰ぐべく、日本戦車道連盟理事長と話している際、文科省から戦車道プロリーグ設置委員長就任を打診されている西住流戦車道家元のしほに廃校撤回申し入れの後ろ盾になってもらえれば、文科省側にとって寝耳に水の交渉材料となると思いついたときに「コペルニクス的転回」の意味で用いる。
※この「現実の戦車用語」の解説は、「ガールズ&パンツァー」の解説の一部です。
「現実の戦車用語」を含む「ガールズ&パンツァー」の記事については、「ガールズ&パンツァー」の概要を参照ください。
- 現実の戦車用語のページへのリンク