レティクル【reticle】
読み方:れてぃくる
⇒レチクル
レティクル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/29 09:42 UTC 版)
レティクルは、円形の光学材料のうえに赤外線の透過・不透過の模様を描いたものであり、目標熱源からのエネルギーをシーカーとの相対的な目標の位置に応じて変調するために用いられる。 最初期に用いられていたのが朝日レティクル(rising sun reticle)である。その表面の半分以上は50%の透過率であり、残りの半分は、透明な楔形と不透明な楔形を交互に持つ。このレティクルを、検知器の前で一定の回転数で回転させることによって、標的の像を周期的に遮断して振幅変調信号を取り出すことができ、検知セルに入るIRエネルギーは、レティクルの変化部分が目標を通過するときに、デューティサイクル50パーセントの方形波パターンをもつ。目標の方向がレティクルの中心に近づくと、透明の楔形部分が狭くなることで、そのエネルギーが減少することから、誤差信号は操舵誤差角とともに変化する。 より複雑なレティクルとして用いられるようになったのが車輪レティクル(wagon wheel reticle)である。これはレティクルを固定し、円錐走査パターンで動くように光学系を回転させて、像の軌跡がちょうどレティクルの半分になるようにするものである。目標が軸上にあるときは信号のon-offの時間が同じであるが、軸から上にずれるとon-offの時間に差が出ることから、周波数変調信号を取り出すことができる。同じ原理でレティクル回転式とすることもあるが、この場合は模様に工夫が必要となる。 またこのほかにも、多周波レティクルや湾曲スポークレティクルなどがある。
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