テレスコピックサイト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/12 23:05 UTC 版)
主に狙撃銃に装備され、長距離精密射撃(狙撃)を目的とする望遠鏡機能を持つ小型の照準器。 狙撃眼鏡(そげきがんきょう)・照準眼鏡・眼鏡、スコープなどとも。眼鏡を覗いたときに見えるレティクル(英語版)(照準線)を目標に合わせて狙い、目標とレティクルの双方に眼の焦点を合わせる事ができる。レティクルにはさまざまな形状があり、十字線からなるクロスヘアが一般的だが、その他の形状としてはマウザーKar98k・モシン・ナガンM1891/30(各狙撃銃型)のT字や、ステアーAUGに見られるサークル(円)、H&K G36のようなクロスヘアの中心がサークルといったものがある。眼鏡には射撃距離などを調整する(アジャスト)機能を有している物が多いが、九七式狙撃銃・九九式狙撃銃(九七式狙撃眼鏡・九九式狙撃眼鏡)などはアジャスターを有せず、距離補正はレティクルの縦目盛を使用した。同狙撃銃は生産時に造兵廠にてゼロイン調整を行ってから出荷・配備しており、複雑なアジャスターがない利点として眼鏡は小型・頑丈となっている。 着け外しする度に調整が必要になってしまうため、一度固定したらそのまま運用しその場合も定期的に調整をするのが原則であるが、行軍・移動中は眼鏡の破損などを考慮して銃本体から外される場合もある。 また、最近ではエッチングなどレティクル製造技術の進歩により測距用のスケールや距離による照準の補正目盛りなど複雑な機能を持たせた物も多い。 通常は精密射撃を行う狙撃銃に装備されるが、低倍率のスコープが標準装備ないし装備可能なアサルトライフル・短機関銃・軽機関銃・重機関銃も多数存在する。 第二次世界大戦初期頃にかけては戦闘機・軽爆撃機・攻撃機といった軍用機の固定航空機関銃砲の照準器としても広く用いられていたが、空気抵抗の増大と視界の狭さという欠点のため、光像式に移行していった。
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