戦闘隊形とは? わかりやすく解説

戦闘隊形

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/11 05:33 UTC 版)

「備」の記事における「戦闘隊形」の解説

戦闘隊形は陣立ともいい、合戦に際して行軍隊形から敵との戦闘備え各隊配置する。 備の戦闘隊形は高度に統制され軍隊異なり厳密な操典はなく又、密集隊形を採らずに各兵科横隊ごとに並べるもので、その配置戦況に伴い頻繁に変更行った。但し、各足軽部隊前線に、騎馬武者隊を後方に置き、前者戦線形成し、それを後者突破するというのは基本であった様である。 また、単体では魚鱗鶴翼の様な陣形はあまり重視されない。これら陣形基本的に備以上の部隊配置反映される江戸時代軍学書には備単体での陣形組み方を示したものがあるが、実際に合戦が行われた戦国時代から江戸時代初期には足軽過半動員兵で占められており、その様複雑な陣形無理に維持する事は機動力失わせる事になり、現実的ではない。 図1は合戦描いた戦国合戦屏風より、陣立ある程度確認できる岩国歴史博物館所蔵川中島合戦図屏風武田信玄本陣備左図)と福岡市博物館所蔵関ヶ原合戦図屏風徳川家康本陣備右図)を、図2は一般的な備(戦闘前)を模式図化したのである因みに図1の徳川家康本陣備中央描かれていた単独の備である酒井左衛門尉備を除外し家康直属部隊のみを示した[出典無効]。

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戦闘隊形

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/05 21:18 UTC 版)

テルシオ」の記事における「戦闘隊形」の解説

戦闘時テルシオ槍兵と銃兵を組み合わせて一つ大方陣を作った。まず槍兵に縦深20列から30程度方陣組ませる。この方陣四方を2列の銃兵が取り囲む。この時、正面には威力の高いマスケット銃兵を置く。さらに、四隅に縦深4列から6列程度の銃兵の小方陣を組む。これによって全方位死角のない方陣完成する。ただし、数字は完全定数のものである兵力実際に半数だったのと同様に、こちらも割り引く必要があるまた、状況に応じて縦深の深さ横列長さ適宜変更したスペインはこの戦闘隊形を"Cuadro de Terreno"(野戦方陣)と呼んだ他国では、この戦闘隊形自体テルシオ呼び、あるいは単にスペイン方陣呼んだ一見してテルシオ防御偏重は明らかである。これはスペイン戦訓から導き出されたものだったレコンキスタ戦いは、山岳地帯の多いイベリア半島地勢から、その多くイスラム拠点奪取する攻城戦であったテルシオ以前装備が、要塞突入時の乱戦適した剣と円盾であったことからもそれは伺える。イタリア戦争フランス重騎兵脅威さらされスペインは、騎兵機動力衝撃力減殺する方法考えた城壁火器塹壕、といった攻城戦防御的要素導き出されるのは、そうした過去経験からすれば当然であったその結果これほどまでに防御重視した大方陣が完成したのである。 つまり、テルシオ歩兵によって構成される要塞だった。それゆえテルシオ機動力劣悪で、移動方向転換には莫大な時間かかった。これは、テルシオ目的防御にあることを考えれば当然の帰結であった。敵を迎え撃つけならば、動く必要がないからである。しかしそれは同時に、こちらから攻撃に出るのが困難であることを意味した。この欠陥を補うために、スペインテルシオ前面に砲を配備した。これもまた、要塞概念野戦持ち込んだのだったテルシオを破るには、攻城戦同様に外壁槍兵)を削るか、砲撃によって隊形そのものを崩すしかなかった。しかし、16世紀巨大鈍重な大砲では、野戦テルシオを崩すほどの砲撃加えるのは難しかった結局スペインの敵が選択したのは、彼らのやり方模倣することだった。 この結果16世紀戦場では、テルシオ同士にらみあい衝突して少しずつ相手槍兵削っていくという光景繰り広げられた。勝利を得るためには、相手損害に耐え切れず撤退するか、兵の士気低下して自己崩壊するのを待つしかなかった。この時代傭兵が軍の主力であったため、部隊としての結束力低く士気低下による崩壊引き起こしやすかった。この点、常備軍的なテルシオ結束力高く優位に立つことができたのである。だが、たとえ崩したとしても壊滅的な打撃与えることは難しかったテルシオでは追撃ができなかったからである。 野戦による早期決着期待できる時代ではなかった。戦術的に戦略的に防御重視されるようになり、決戦よりも機動戦消耗戦多くなった。このため16世紀から18世紀にかけて、戦争の期間は長期化した。 一方でテルシオの戦闘隊形を銃兵に取り巻かれパイク兵の方陣とする説明誤りであり、実際には銃兵の配置隊形形状指揮官が敵や状況把握して柔軟に指示するものであり、火器を有効利用するために線形陣形を取ることもあったともいう 。テルシオ取りうる隊形はほぼ無限に存在し16世紀から使用されていた斉射戦術組み合わせることで絶大な威力発揮することができたとされる

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