しょくぶつせい‐しょくひん【植物性食品】
植物性食品
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/13 04:27 UTC 版)
古い世界からの影響は、古代ギリシャ時代にも多く残っていた。この時代に、料理は芸術とみなされるようになった。紀元前5世紀には、多くの料理人が新しい料理を作り、ガストロノミーに関心を持っていたことが認められている。紀元前4世紀、シチリアでアルケストラトスによって最初の料理本が書かれた。しかしながら、今日伝えられる情報は、別の著作者アテナイオスがその著書『食卓の賢人たち』の中でホメーロスの時代から西暦200年までの調理過程を記述していることに由来する。彼の著作では、すべての一般的な料理、その名前と調理法について言及している。ギリシャ料理の多くの料理は、多くのスープを含めて、古代ギリシャに遡る。 飲み物のキュケオンは栄養価の高い大麦のお粥で、宗教的な意味合いでも飲まれていた。この飲み物には、潰した豆や野菜、肉や魚、鶏肉などが加えられることが多かった。スパルタ人の国民食であるメラス・ゾーモスは、豚肉、ワイン、酢を使ったスープだった。古代の最も人気のある料理には、野菜や豆類が含まれていた。生で食べるものもあれば、茹でたり揚げたりしたものもあった。豆類では、レンズ豆、ソラマメ、エンドウ豆、ヒヨコマメ、ルピナスなどがよく使われ、野菜や野草では、タマネギ、ズッキーニ、キャベツ、アオイ、アーティチョーク、エンダイブなどが多く使われた。ブドウ、さまざまな種類のリンゴ(シードルの原料にもなった)、サクランボ、ナシ、カリンなどの果物が好まれた。カリンの果実は調理して食べられ、ローマ時代には肉と一緒に食べられていた。また、新鮮なものや乾燥したイチジク、料理に酸味を加えるためにレモンの代わりに使われていた未熟なザクロの果汁なども、カリンの果実と一緒に食べられていた。乾燥イチジク、スイート・アーモンド、ローストしたヒヨコ豆、クルミなどは「トラジェマタ」と呼ばれ、シンポジウムなどでメインディッシュの後にワインと一緒に食べられていた。古代ギリシャでは、オレガノ、サフラン、タイム、コショウ、クローブなどのスパイスが料理の味付けに使われていた。酸っぱいもの、塩辛いもの、甘いものが混ぜ合わせて使用された。その中でも特に辛かったのが、現在のスコルダリア(ガーリックソース)に似た、ニンニクと油を使ったソースだった。現在のマスタードの原料であるマスタードシードも、調味料として使われていた。 大量に栽培されていた穀物は、多くの料理の基本的な材料となっていた。小麦粉や大麦粉が、ハチミツ、クルミ、スウィート・アーモンドや、時には甘いチーズをかけたさまざまな形の小さなパイである、プラコウンテス(plakountes)を作るのに使われた。小麦粉はまた、さまざまな調理法で、さまざまな種類のパンを作るのにも使われた。ハチミツ、油、ワイン、香辛料などが小麦粉に混ぜられることもあった。手回しの臼で挽いた小麦粉でお粥が作られた。古代ギリシャには米はなかったが、東洋の料理として米の存在を知っていた。今日のギリシャ料理では欠かせないトマトやジャガイモは知られていなかった。 フィロの生地はさまざまな具材を包むのによく使われていた。具材としてはスウィート・アーモンド、クルミ、ゴマおよびハチミツが使われることがあった。これは今日のバクラヴァのようなものだが、起源には議論の余地があり、トルコなのかギリシャなのかは定かではない。小さな丸い菓子が宗教的な儀式の中で寺院で神へと捧げられ、大きなパンは大きな宴会に供せられた。特別な祭事では、少量の多種類の豆と野菜が集められて一緒に茹でられ、収穫の感謝の意味で神に捧げられた。儀式の後で家族全員がテーブルの周りに集まり、多精子から食べた。この儀式は、彼らの食生活にとって収穫がいかに重要であるかを示すものだった。
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