教会音楽、カンタータ、オラトリオとは? わかりやすく解説

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教会音楽、カンタータ、オラトリオ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 02:55 UTC 版)

アントニン・ドヴォルザーク」の記事における「教会音楽、カンタータ、オラトリオ」の解説

スターバト・マーテル 作品58、B.71 ソプラノアルトテノールバス合唱オーケストラ 1875年9月ドヴォルザーク長女を失う不幸に見舞われた。彼は、1876年2月にこの曲に着手し5月にはスケッチ完成させたが、他の仕事に手を取られてこの作品棚上げにされていた。ところが、1877年8月次女を、9月長男相次いで失い、彼らの冥福を祈る意味でこの作品に再び向かうと、11月13日にはオーケストレーション完成させた。全10曲中アレグロ書かれているのは、終曲後半のみで、あとはすべて緩徐な曲である。また、10曲中4曲が長調の曲であり、深い悲しみ克服し穏やかな平安得ようとする真摯な祈り満ちた作品となっている。 初演1880年12月23日プラハ音楽芸術協会定期コンサートにおいてアドルフ・チェフ指揮により行われたレクイエム 変ロ短調 作品89、B.165 ソプラノアルトテノールバス合唱オーケストラ 1890年1月から10月にかけて作曲された。この時期ドヴォルザークにとって栄誉満ちた時期であった前年1889年にはチェコ人としては異例なことに勲章オーストリア皇帝から与えられ1890年になるとチェコ科学芸術アカデミー会員に列せられ、カレル大学の名誉哲学博士学位贈られてもいる。プラハ音楽院教授就任したのも、この作品完成直後のことであったイギリスバーミンガム音楽祭のための新作依頼応えて作曲されたもので、「スターバト・マーテル」の場合とは異なり精神的衝動契機となったものではないが、素抒情的な美し旋律あふれたレクイエムであり、ブルクハウゼルは「ドヴォルザーク全作品中最も哲学的な作品」と評している。第1曲の冒頭のF - Ges - E音程進行は、ドヴォルザーク深く敬愛しバッハロ短調ミサ第3曲の冒頭(Fis - G - Eis)の引用である。 1891年10月9日バーミンガム音楽祭において作曲者自身指揮によって初演された。 テ・デウム ト長調 作品103、B.176 ソプラノバス合唱オーケストラ 1892年渡米直後開かれるアメリカ発見400年祭のための作品として渡米直前作曲された。ドヴォルザーク招いたジャネット・サーバー夫人からの依頼で、当初の予定ではアメリカの詩人ジョセフ・ロドマン・ドレイクの詩「アメリカの旗」に付曲することになっていたのだが、プラハドヴォルザーク元にその詩が送られてこず、典礼文「テ・デウム」に付曲することにし、同年6月25日から7月28日にかけて作曲され1892年10月21日ニューヨークでドヴォルザーク指揮により初演された。カンタータアメリカの旗」(作品102、B.177)は渡米後の1893年完成された。 渡米前作品であるにもかかわらず、すでにいくつかの主題五音音階構成されていることから、ドヴォルザーク渡米前からアメリカ民俗音楽研究していたことが示唆される作品である。 カンタータ幽霊の花嫁」 (Svatební košile) 作品69、B.135 ソプラノテノールバス合唱オーケストラ 1883年5月から11月作曲翌年3月28日プルゼニュにおいて作曲者自身指揮により初演された。 原作カレル・ヤロミール・エルベンの「初夜肌衣」 (Svatební Košile) 。序曲3部18からなる第1部乙女部屋」、女が恋人亡くなったことを知らず思い続けている。そして「恋人帰すか、私の命を断つか」と祈る。第2部夜の道行き」では、死んだ恋人幽霊現れ墓場へ誘う。第3部墓場にて」で、女は苦しみの後に罪を悟り神に許し乞い救われるオラトリオ聖ルドミラ」 (Svatá Ludmila) 作品71、B.144 ソプラノアルトテノールバス合唱オーケストラ 1885年9月から翌年5月にかけて作曲された。初演1886年10月15日イギリスリーズ行われたドヴォルザーク創作意欲技術能力最盛期告げ作品である。 ヤロスラフ・ヴルフリツキーの台本よる作品で、9世紀後半チェコでのキリスト教受容の歴史描いている。聖ルドミラは、チェコ統一成し遂げた王ボジヴォイ1世の妃(一説には娘)で、国家としてギリシャ正教を受け容れ、国民帰依させることに貢献した王の死後、ローマ・カトリック信者であった息子の嫁ドラホミーラによって暗殺された。このため正教会の聖人とされた。 作品3部45からなる第1部ムニェルニーク城の中庭で、人々女神バーバの像の建立祭に沸いているところへキリスト教伝道イヴァン現れ起こしてバーバの像を打ち砕き唯一神への信仰説く人々恐れおののく中、ルドミライヴァン言葉惹かれてゆく。第2部ルドミライヴァンの山の隠れ家訪ねキリスト教帰依することを誓う。そこへボジヴォイが狩の帰り通りかかるイヴァン獲物であった牝鹿生き返らせる。ボジヴォイは驚き、さらに傍らルドミラ美しさ惹かれキリスト教受け容れる第3部モラヴィアのヴェシフラト大聖堂での洗礼場面新婚のボジヴォイとルドミラ洗礼を受け、民衆はこれを祝福してこぞってキリスト教帰依する

※この「教会音楽、カンタータ、オラトリオ」の解説は、「アントニン・ドヴォルザーク」の解説の一部です。
「教会音楽、カンタータ、オラトリオ」を含む「アントニン・ドヴォルザーク」の記事については、「アントニン・ドヴォルザーク」の概要を参照ください。

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