快獣
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 01:38 UTC 版)
ブースカ 第1話「ブースカ誕生」で初登場。ユーモラスな顔とずんぐりした体が特徴的な怪獣ならぬ「快獣」。元々は大作のペットのイグアナだったが、大作が自作の栄養剤「クロパラ」を与えたことにより、突然変異をおこして元の30倍の大きさになった。体毛は橙色だが、頭の上方他全身の模様は茶色。腕に茶色の丸い模様がついている。性格は争いを好まず、心優しくのんびり屋で、ナイーブな感性の持ち主。人間でいえば年齢は小学5年生ぐらいの子供快獣である。精神年齢も同じで、小学5年生の勉強ならスラスラとやってしまう程の頭を持つ。自分の感情を「ブースカ語」で表現する。人間並みの知能と百トン力(りき)の怪力、飛行能力や透明化、分身、光線発射など、様々な超能力を持つ。頭に生えている角のような「ブー冠」を温めると大学教授以上に頭が冴えるが、逆に冷やされると幼稚園児並みに頭が悪くなってしまう。また、前述した超能力はここで作られるブースカニウムという物質をエネルギー源に使っているため、ブー冠が取れると全ての超能力が使えなくなる。また、激情した時はブー冠が光ったり煙を上げたりする。ラーメンが大好物で、一度に軽く30杯は平らげる。熊のような耳は精神を集中すれば10キロ先の会話も聞こえる。鼻は警察犬並で、特にラーメンの匂いは10キロ先でも嗅ぐ事が出来る。丸く愛嬌があり、邪念が感じられない目は夜間では車のライトのように光り、どんな暗闇でも見通すことが出来る。ブタのような尻尾は5mほど伸ばせて、物を掴むことができる。カメが大の苦手。また、デベソを触られると笑いが止まらなくなる。元々熱帯生まれのせいか暑い所が好きで、逆に寒い所が苦手。素直なので泥棒やあくどい人間に利用されてしまうこともあった。オープニングの壺から出現したブースカの「ぼく、ブースカれす」という台詞は高橋のアドリブから生まれたものである。ブースカ語である「バラサ、バラサ」や「シオシオのパー」は脚本の山田正弘、「プリプリノキリリンコ」は同じく脚本の上原正三がそれぞれ考え出した造語である。「シオシオのパー」などの動きはスーツアクターの中村晴吉が考えた。 ブースカのデザインは企画を手がけた市川利明とする資料と制作主任の黒田達雄が手がけたとする証言があり、定かになっていない。 ブースカのぬいぐるみ(着ぐるみ)は頭の形でAタイプ・Bタイプに分けられていたが、後年にAとBの間に別の造形も存在することが認知された。ただし、アトラクション用スーツが多く、劇中で複数の着ぐるみが登場する分身シーンも存在する。最初の造形は東宝内の島田工房が、2体目以降はエキスプロダクションが手がけた。1970年代にアトラクションのために着ぐるみが新調されている。『アニメちゃん』撮影用の着ぐるみはBタイプに似るが、質感が毛並みの良い縫いぐるみで、体色の茶が強い。頭部はオリジナルの土台をベースにボアの貼り換えで制作されたもの。『シュシュトリアン』のブースカの着ぐるみは当時のアトラクション用で、大幅なアレンジが加えられた顔に変更されている。『ブースカ! ブースカ!!』の着ぐるみは初代より脚を長めに作られた、また足部分と胴体でセパレート構造になっている。 Aタイプの目や口を動かすギミックには自転車のブレーキのワイヤーを使用していたが、Bタイプからはラジコン式になった。ブー冠から煙を発する描写は、助監督などがチューブからタバコの煙を吹いている。 Aタイプのみ目に電飾が仕込まれており、ナイトシーンでは発光する。 体の大きさを変えるシーンは、多重露光で表現された。 チャメゴン 第26話「チャメゴン誕生」で初登場。弟を欲しがるブースカのために大作が発明した「物体電送構成装置」によってリスと宇宙生物の原子が合成されて誕生した宇宙快獣。性格はイタズラ好きで意地っぱりだが、めげるとなかなか立ち直れないという純粋さも合わせ持つ。プライドが高くおしゃれで音楽好き。高慢な態度も目立つが、人情には厚い。商店街から商品を勝手に持ち出したり、ブースカ達とはぐれて迷子になったりと、トラブルの原因になることが多い。 好物のクルミを食べるとどんなものにも変身できるが、鼻のきくブースカにはニオイで嗅ぎ出されてしまうため、全く通用しない。また、100m5秒台の俊足でジャンプ力も高いが、空は飛べない。頭の鈴はレーダーになっており、触られるのを極端に嫌う。尻尾からは電撃を発射できる。また前述したように宇宙快獣なので宇宙でも宇宙服なしで活動可能。カエルが大嫌い。着ぐるみは2体つくられ、本編及び映画『モーレツ大怪獣戦』で、2体を併用して撮影している。 変身シーンは、作画合成で表現された。
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