山南連合会
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森山次郎(もりやま じろう) 本作の主人公にしてアラシ号の飼い主。偶然拾ったグレート・ピジョン号を介抱した事から鳩レースの世界に出会い、数々のレースと経験を経て鳩レーサーとして成長していく。基本的に明るく優しい性格の持ち主。鳩レーサーとしては完全に初心者で、何度も失敗を経験するが、一生懸命頑張り続ける。 アラシ号 78-0777・B(灰色)・オス。黒田鳩舎作出・森山鳩舎使翔。 本作のもう一方の主人公。アラシという名前の由来は足輪の「0777」がおいちょかぶで、同じ数字が三つ揃うヤクの“アラシ”である事から。元々は“アラシ”の名前は次郎が拾ったグレート・ピジョン号(0666)に付けていたが、その息子に発行された番号がまた0777という“アラシ”の番号であった。名鳩グレートの息子ということもあり、その潜在能力は計り知れない。次郎と共にいくつものライバルとの対決を経て成長していく。 しかしライバルたちが一目置く実力を示しつつ、最後の1100キロレースまで優勝はなかった。そして劇中行われた最後の1100キロレースにてライバルを含めた全ての鳩が息絶え、レースそのものが打ち切られた後、ただ一羽生き残ったアラシが次郎の元に帰り着いたところで話は幕を閉じる。 黒田官兵衛(くろだ かんべえ) レース鳩界の権威である白髪の老人。名鳩グレートを育て上げた本人であり、その姿からは威厳が漂う。戦時中に同僚の山本勘助と共に帝国陸軍で軍鳩の飼育員を勤め、「鳩の飼育は黒田と山本でなければだめだ」とまで言われ、軍から表彰されている。グレートを救った次郎に感謝しアラシを授け、以後も色々な所で彼に助言をする。 グレート・ピジョン号 75-0666・B(灰色)・オス。黒田鳩舎作翔。 国内はもとより、海外でも優勝経験のある伝説のレース鳩。その力強い羽ばたきは、他の鳩達を奮い立たせる。アラシやマグナムの実の父親でもある。 マグナム号 78-0976・B(灰色)・オス。黒田鳩舎作翔。 アラシの兄にあたる、グレート・ピジョンの遺伝子を受け継いだレース鳩。額に星型の傷を持つ。その傷の原因となった幼い頃の経験のせいで、あらゆるものを憎んでいる。 山南敬介(やまなみ けいすけ) 次郎達のクラブの顧問であり、また、連合会の会長でもある。非常に温厚な人柄であり、時に優しく、時に厳しく次郎達を見守っている。責任感が強く、放鳩車の火災事故の時には、自分の鳩が亡くなった悲しみをこらえ、他の会員達に必死で謝罪して回り、尚且つ責任を取って会長を辞任しようとした。次郎達の質問に何度もアドバイスを送り、次郎達が道を踏み外しそうになった時にも本気で叱ってくれる、次郎達にとっては尊敬する先輩であり、立派な指導者でもある。 大関正宗(おおぜき まさむね) 次郎の同級生で伝書鳩界の権威、山本勘助の孫。ひねくれた性格で、初期は次郎が持ってきたグレートを盗もうとしたり、アラシを自分のものにしようとしたりと卑怯の限りを尽くしていた。その後アラシを懸命に育てる次郎の姿に触発され、自身もビャクヤと共に闘う様になる。物語の後半になっても、その性格は相変わらずだが、愛鳩ビャクヤへの想いは他の鳩レーサー達に引けを取らない。どこか憎みきれない人物である。 ビャクヤ号 //-0108・/・オス。黒田鳩舎作出・大関鳩舎使翔。 山本勘助の『孫の為にアラシに勝てる鳩が欲しい』という要望に応えた黒田官兵衛から正宗に渡ったレース鳩。夜目が抜群に利く事が最大の特徴であり武器。好戦的な性格であり、目の敵にしているアラシにはしょっちゅうちょっかいを出す。顔に腫れ物が出来る鳩痘という難病を患い、その時に出来た痕によって醜い顔になってしまうが、ビャクヤ号自身や正宗はあまり気にしていない。 君原早人(きみはら はやと) 次郎のライバルにして親友の一人。俊足で陸上選手のホープとして期待されていたが、交通事故に遭って左脚を複雑骨折し、陸上選手としての希望が絶たれる。絶望の中、大空を飛ぶ鳩の姿に惹かれ、レース鳩の世界に入っていく。足の怪我の為松葉杖を突いているが、完治する見込みはあり、イナズマをもっと沢山飛ばしてやる為に日々必死でリハビリに励んでいる。 イナズマ号 76-1720・BL(黒)・オス。君原鳩舎作翔。 その名の通り稲妻の如く凄まじい飛翔力を持ち、その羽ばたきは放鳩時に周囲の鳩を叩き落とす力を持つ。しかし、夜目がほとんど利かないという弱点を持っており、そのせいでトップ戦線から外れてしまう事が多い。 睦月一(むつき はじめ) 次郎のライバルにして親友の一人。ルックスはいわゆる「メガネ君」。教育ママである母親の影響で、幼い頃から勉強一筋で育ち、一番になる事を誇りとしていた。『シートン動物記』に書かれていた伝書鳩の物語に興味を持ち、家庭教師になった山南敬介の影響でレース鳩を飼う事になった。母親は、勉強がおろそかになることを心配して山南をクビにしようとするが、体育の成績が上がったことをきっかけに、勉強だけではなく鳩レースでも一番になる様に告げた。睦月はトップを一番にする為に様々な知識を学び実践していて、彼のためにはいかなる努力も惜しまない。次郎の初心者っぷりには呆れていて、その努力は認めつつも間違いにツッコむシーンが結構ある。 トップ号 77-0001・BP(羽色)・オス。睦月鳩舎作翔。 凄まじいスピードを持つレース鳩で、短距離レースでは絶対の強さを誇る。しかし、短距離レース向きのいわゆる「硬い筋肉」で、長距離レースではスピードを維持することができず、疲れもたまりやすいという弱点を持つ。 山下佐清(やました すけきよ) 次郎のライバルにして親友の一人。老舗の呉服問屋の跡取息子で、おかっぱ頭におたふくの様な顔、そして年中着物姿という突飛な姿をしている。穏やかな性格で、語尾に「〜だな」を付けるのが特徴。放浪癖の持ち主で、絵を描きにふらりと旅に出て、しばらく帰ってこないという事を繰り返している。幼いころに実の母を亡くし、継母とはぎくしゃくした関係だったが、劇中和解している。モデルは画家の山下清。 オフクロ号 76-0296・W(白)・メス。山下鳩舎使翔。 本作では珍しいメスのレース鳩で、白色の美しい姿をしている。ずば抜けた方向感覚と優れた記憶力を持つ。佐清が放浪先で絵を描く時、いつもそこで彼女を放っている為、様々な独自のルートを記憶している。
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