小諸時代から小説へとは? わかりやすく解説

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小諸時代から小説へ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/25 02:59 UTC 版)

島崎藤村」の記事における「小諸時代から小説へ」の解説

1899年明治32年小諸義塾英語教師として長野県北佐久郡小諸町赴任し以後6年過ごす(小諸時代)。北海道函館区(現・函館市出身の秦冬子結婚し翌年には長女・みどりが生れた。この頃から現実問題対す関心高まったため、散文へと創作法を転回する小諸中心とした千曲川一帯見事に描写した写生文千曲川のスケッチ」を書き、「情人別るるがごとく」詩との決別図った。『破戒』を執筆し始めたのもこの頃からであり、同作登場人物である市村代議士は、岩村田町現在の佐久市岩村田)の立川雲平モデルにしたとされる1905年明治38年小諸義塾辞し上京1906年明治39年) 「緑陰叢書第1編として『破戒』を自費出版。すぐに売り切れ文壇からは本格的な自然主義小説として絶賛された。ただ、この頃栄養失調により3人の娘が相次いで没し、後に『家』で描かれることになる。 1907年明治40年)『文藝倶楽部6月に「並木」を発表。孤や秋骨らとモデル問題起こす1908年明治41年)『春』を発表1910年明治43年)には「家」を『読売新聞』に連載翌年中央公論』に続編連載)、終了後8月に妻・冬が四女出産後死去したこのため次兄・広助の次女こま子家事手伝い来ていたが、1912年明治45年/大正元年半ば頃からこま子事実上愛人関係になり、やがて彼女は妊娠する1913年大正2年5月末、神戸港よりエルネスト・シモン号に乗船し37日後にフランスマルセイユ着、有島生馬紹介パリポール・ロワイヤル通り面した下宿で生活を始める。西洋美術史家の澤木四方吉親交深める第一の「仏蘭西だより」を『朝日新聞』に連載、「桜の実の熟する時」の執筆開始下宿世話した河上肇などと交流した第一次世界大戦の勃発により、1914年大正3年7月から11月まで画家正宗得三郎とともにリモージュ疎開第二の「仏蘭西だより」を『朝日新聞』に連載1916年大正5年7月熱田丸に英国ロンドン経て神戸港到着した1917年大正6年慶應義塾大学部文学講師となる。 1918年大正7年) 『新生』を発表し帰国改め持ち上がったこま子との関係を清算しようとした。このため親類差配により、こま子台湾にいる伯父秀雄藤村長兄)の元へ渡ったこま子は後に日本戻り1978年6月東京病院85歳死去)。なお、この頃作品には『幼きものに』『ふるさと』『幸福』などの童話もある。 1927年昭和2年) 「嵐」を発表翌年より父正樹モデルとした歴史小説夜明け前』の執筆準備始める。 * 1928年11月3日 加藤静子結婚する1929年昭和4年4月から1935年昭和10年10月まで 夜明け前が『中央公論』にて連載された。この終了期に著作整理編集し、『藤村文庫』にまとめられた。また柳澤健声掛け受けて日本ペンクラブ設立にも応じ初代会長務めた1940年昭和15年帝国芸術院会員1941年昭和16年1月8日 当時陸軍大臣東条英機示達した『戦陣訓』の文案作成にも参画した。(戦陣訓の項参照1942年昭和17年日本文学報国会名誉会員1943年昭和18年) 「東方の門」の連載始めたが、同年8月22日脳溢血のため大磯自宅死去した最期の言葉は「涼しい風だね」であった

※この「小諸時代から小説へ」の解説は、「島崎藤村」の解説の一部です。
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