城南大学附属病院関係者
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「デザイナーベイビー (小説)」の記事における「城南大学附属病院関係者」の解説
須佐見 誠二郎(すさみ せいじろう) 演 - 渡部篤郎 産婦人科教授。周産期医学が専門で、生殖医療と分娩に力を入れている。分娩を軽視する病院の姿勢に疑問を感じており、「トータルケアプロジェクト」の関係者に不機嫌な態度を取る。速水に対しては産婦人科医として妊婦である彼女を放って置けずに、時に無茶をする彼女に辛辣な言動を取ることが多い。警察上層から何が何でも彼を犯人にしようとする執拗な尋問を度々受け、その度にのらりくらりとした言動ではぐらかすため、速水・土橋・西室らを戸惑わせており、特に土橋の怒りを買っている。 警察に対し非協力的な態度を取る一方で独自に病院の内部調査を手掛け、プロジェクトの解明に乗り出す。峠が2件目の誘拐事件で失脚すると自ら病院長代行に就任、マスコミなどの対応に当たりつつ速水と協力してプロジェクト調査を進めていき、ノゾミが新を助けるための救世主だと解明した。皆本が警察に逮捕された後は西室から速水の伝言を受け取り、山原の体に関する秘密を速水に伝え、事件解決後は一連の責任を取り病院長代行を辞職した。 崎山 典彦(さきやま のりひこ) 演 - 渡辺いっけい 産婦人科特任教授。高度生殖補助医療プロジェクト「トータルケアプロジェクト」の中心人物で、不妊の妊娠率を大幅に上げたと病院経営層の評判が高い。 峠と共にプロジェクトの存続のため警察や須佐見から情報を隠そうと図ったが、則孝の逮捕後峠が病院長を辞職、代行になった須佐見から事態収拾のため宇都宮市の系列病院への異動を言い渡される。引継ぎのための片付けの最中に皆本のデスクで見た制限酵素の伝票やプロジェクトの資料からノゾミの出自に疑問を持ち、有吉からノゾミを渡してもらうが、何者かによってノゾミを奪われた上、皆本に非常階段から落とされ殺されかけ、意識不明に陥る。脳に血栓が出来、意思疎通は出来ないが物を目で見て確認できるまで回復するが、皆本がすり替えた薬剤をそうとは知らない看護婦に注射されて殺された。 皆本 順(みなもと じゅん) 演 - 細田善彦 婦人科講師。近森親子の担当医。崎山を含めたプロジェクトのメンバーに内緒で受精卵のゲノム編集の研究を行っていたらしい。表向きは穏やかな好青年を装っているが本性は冷酷で、山原を笑顔で脅す一方、自分を探っていた崎山を躊躇なく階段から突き落としている。また、崎山が保管していたトモのデータファイルを盗み須佐見に匿名で送りつけ、彼に内部告発をけしかけたりしている。 崎山の意識が回復しつつあると知り、山原を使って入手したプロタミンを崎山に投与するヘパリンとすり替え、崎山を殺す。だが、山原に反逆されノゾミを奪われた上警察にもマークされ、須佐見と言い争いをしていた所を崎山に投与された薬を分析した西室らに逮捕された。 柊 奈智(ひいらぎ なち) 演 - 伊藤裕子 産婦人科医師。 山原 あけみ(やまはら あけみ) 演 - 斉藤由貴 産婦人科の胚培養士。人工授精が専門。偶然城南大学附属病院の屋上で速水と出会い、不妊治療について話し合ってからは速水の病院内の情報源となり、彼女のプライベートを聞かせてもらう代わりに不妊や遺伝子操作に関する質問を受け付けることになる。3件目のノゾミ誘拐犯。 かつて獣医学を学び動物のゲノム編集を研究していたが、皆本の推薦で城南病院に赴任している。独身で子供は無く仕事が生きがいだが、自分が手がけた子供を自分の子供のようにかわいいと思っている様子。6話で出会うことが無い精子と卵子を出会わせるために胚培養士になったと速水に語り、速水に「神にでもなったつもりですか?」と詰問され、「神にはなれないと思うのよね、この仕事していると」と答える。子供を授かることは諦めていたが、自分の卵子を冷凍保存していたため未練を残している。 遺伝子操作(ゲノム編集)で皆本と共にノゾミをデザイナーベイビーとして誕生させた一件で皆本に従属する関係となり、彼が崎山を突き落としてからは自分の卵子やノゾミも彼に差し押さえられたことを知り、ますます身動きが取れなくなっていた。だが、優子がネットを通じてノゾミの情報提供を募り、皆本がそれを利用してゲノム編集を世間に認めさせようと図ると反発、ノゾミに情が移っていたこともあり、大人達の都合からノゾミを守るため、皆本に脅された元患者の家を訪ねてノゾミと卵子タンクを発見、タンクを破棄してノゾミを抱え逃亡した。 優子の記者会見を見た後、電化製品店へ立て籠もり速水と新を連れてくるよう警察に要求、新の代わりに来た優子と速水を招く。店内で皆本の犯罪とゲノム編集に関わった理由などを話し、新のことしか考えていない優子と言い争いになるが、速水にノゾミを連れていないことを暴かれ(人形を抱えて偽装、ノゾミは檀家の寺へ預けていた)、日村率いる警察部隊に突入され逮捕された。ノゾミは事件後速水と土橋が寺へ急行し連れ戻した。 胚培養士になったもう1つの理由は運命を変えたかったからと速水に語っていたが、父から遺伝性進行性神経変性疾患を受け継ぎ、将来発症する恐れがあったためゲノム編集に取り組んでいた。また、同じ病気に罹っていた博に同情していたため、それがノゾミ誕生に手を貸したきっかけだった。 峠 緑郎(とうげ ろくろう) 演 - 柴俊夫 病院長で産婦人科医。「トータルケアプロジェクト」を立ち上げ出産率向上を目指していた。ノゾミ誘拐事件発生時はタイへ出張していたが、事件を受けて急遽帰国した。 プロジェクトの存続を考え崎山と協力していたが、息子の則孝がノゾミを楯に脅迫したことを受け、内輪で解決を図り1人で身代金を持ち出したが、偶然速水と土橋に見られ尾行された上、2人を見つけた則孝が逃亡して露見した。則孝が誘拐犯と警察に判明した後、則孝が再提案した金の受け渡し役に指名された博や警察と共に奥多摩へ向かうも、則孝がおくるみを橋から川へ投げ捨てた場面を見て愕然、速水の運転する車に乗り病院へ戻る途中、速水にプロジェクトの内容を話す。その後則孝の逃走ルートを突き止めた速水に同行、警察に連行される則孝を見送った後に病院長を引責辞任した。 「トータルケアプロジェクト」を始めた理由は、結婚から7年経っても妻が妊娠しないことに焦り、不妊治療が認められなかった過去の体験からだった(その後妻は自然に則孝を出産したが死亡している)。 大井出 慎(おおいで しん) 演 - 佐伯新 当院事務長。最初の誘拐事件が起こった時から須佐見に不信感を抱き、彼が裕也と電話をしている最中に乱入、話を台無しにして須佐見と口論になり、警察にも不満を漏らしていたが、峠が2度目の誘拐事件解決後に辞職、須佐見が病院長代行に就任してからは彼と共に病院内外への対応に当たる。 有吉 久美(ありよし くみ) 演 - 臼田あさ美 峠病院長の秘書で則孝の恋人。則孝の手先として2件目のノゾミ誘拐に関わる。峠ら病院関係者と共に誘拐事件にあたる一方、則孝の別荘と病院を行き来しつつ則孝に病院内の情報を提供していた。 則孝が奥多摩で警察を引き付けている隙に彼の指示でノゾミを抱えて脱出したが、行く当てがなく困惑した末に崎山に電話をかけ、密かにノゾミを崎山に渡した後に逃亡しようとしたが、ゆめが丘駅で先回りした日村ら警察に逮捕された。
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