各章のあらましとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > 各章のあらましの意味・解説 

各章のあらまし

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/12 06:45 UTC 版)

「バガヴァッド・ギーター」記事における「各章のあらまし」の解説

『バガヴァッド・ギーター』叙事詩『マハーバーラタ』のビーシュマ・パルヴァに収められている18の章(25章から42章) の700行の詩からなる校訂違いにより『マハーバーラタ』6巻25章から42章にあたる場合と、6巻23章から40章にあたる場合がある。ヴェーダーンダ学派思想家シャンカラ注釈寄せた校訂では700行の詩が収められているが、さらに古い時代写本には745の詩が収録されていたという痕跡がある。宗教的意味のみならず明喩暗喩織り成され詩句それ自体詩趣富んでいる文学作品で、詩句並び様式基本的にサンスクリットのアヌシュトゥブ韻律倣っており、いくつかの表現的詩句にはトリシュトゥブ韻律見られる。(韻律についてはシュローカインド古典詩の韻律参照。) サンスクリット版の『バガヴァッド・ギーター』には各章ヨーガの名前がタイトルとして当てられている。しかしこれら章のタイトルサンスクリット『マハーバーラタ』には見られない。スワミ・チドバヴァーナンダ(英語版)は、『バガヴァッド・ギーター』各章ヨーガ同じように、「体とこころを鍛え」てくれる物だから、18それぞれの章は個別ヨーガ呼ばれている、と説明している。彼は第一章に「Arjuna Vishada Yogam」すなわち「アルジュナ失意ヨーガ」と名づけている。エドウィン・アーノルドは「The Distress of Arjuna」と英訳当てた。 Gītā Dhyānam (9行): ギーター・デャーナムはギーター一部ではないが一般的にギーター前書きとして添えられる。ギーター・デャーナムの詩句は、様々な聖典聖人、そして神を称えギーターウパニシャッドの関係を特徴付け、神が差し伸べてくれる力を明示している。ギーターを読む前にギーター・デャーナムを読むことが慣習となっている。 Arjuna–Viṣāda yoga46行): アルジュナクリシュナ戦車(Ratha)を両軍中央へと進めるように要求するこれから始まる戦争によって友人親類を失うことを憂い失意満たされていくアルジュナ描かれている。 Sāṃkhya yoga72行): クリシュナ助言もとめたアルジュナは、カルマ・ヨーガ、ギャーナ・ヨーガ(Jñāna yoga)、サーンキヤ・ヨーガ、ブッディ・ヨーガ(Buddhi yoga)、そして魂の普遍性など、様々なテーマに関して教示を受ける。この章はバガヴァッド・ギーター全体要約みなされることがあるKarma yoga43行): カルマ・ヨーガ、すなわち義務によって定められた、結果執着しない行為が、アルジュナとっていかにふさわしいものかをクリシュナ説明するJñāna–Karma-Saṃnyāsa yoga42行): クリシュナは、彼がいままでいくつもの生を受け、善人を救うため、悪人を滅ぼすため、師(グル)を受け入れることの大切さ強調するためにヨーガ説いてきたことを明かすKarmasanyāsa yoga29行): アルジュナ行為放棄と、義務によって定められた、結果執着しない行為とではどちらが良いかとクリシュナにたずねる。クリシュナどちらも同じよう導いてくれるが、カルマ・ヨーガによる行為、すなわち後者の方が優れている説く。 Dhyāna yogaあるいはĀtmasaṃyama yoga47行):クリシュナラージャ・ヨーガ(Aṣtāṅga yoga)について述べる。熟達至った精神を得るために用いられる意志技術難しさをより明確に示したJñāna–Vijñāna yoga30行): クリシュナ根本原質について、そしてその人錯覚させるエネルギーであるマーヤーについて語る。 AkaraBrahma yoga28行): 『バガヴァッド・ギーター』終末論を含む。臨終の際の信仰重要性物質世界精神世界違い死後の黒と白二道について語られる。 Rāja–Vidyā–Rāja–Guhya yoga34行): クリシュナ彼の永遠の力がいかに広がるか、作られるか、保存されるか、そして世界を滅ぼすかを説く神学者クリストファー・サウスゲート(Christopher Southgate)はこの章の詩を万有内在神論捉え一方でドイツ内科医哲学者のマックス・ベルンハルト・ワインスタイン(英語版)は汎理神論捉えている。 Vibhūti-Vistārayoga42行): クリシュナ全ての物質精神的存在の源として描写されるアルジュナ偉大なリシたちの言葉引用してクリシュナが最高の存在だと認める。 ViśvarūpaDarśana yoga55行): アルジュナ求めに応じてクリシュナヴィシュヴァールーパあらゆる方角に顔を向け千の太陽輝き放ち、その中に他の全ての存在物質を含む神の顕現した姿を見せる。 Bhakti yoga20行): この章でクリシュナは神に帰依する道を称える帰依基づいた奉仕、すなわちバクティ・ヨーガBhakti yoga)を説明する。彼はまた宗教的修練3種類の違った形を説明する。 Kṣetra–Kṣetrajña Vibhāga yoga35行): はかなく腐りやすい肉体永遠普遍の魂の違い説明される。個の意識プルシャ)とユニバーサル意識プラクリティ)の違い明かされるGuṇatraya–Vibhāga yoga27行): クリシュナ良識感動無知に付随する三つ物質の性質グナ)について説明する。それらがそれぞれ生きる存在与え影響について述べられる。 Puruṣottama yoga20行): クリシュナ全能全知遍在といった超自然的な神の特徴確認するクリシュナ天国に根があり、地上にある、物質存在象徴した木、アシュヴァッタ英語版)を説明する。その木は「無執着の斧」によって打ち倒されその後クリシュナの「最高の住処」へと到達することができると説くDaivāsura–Sampad–Vibhāga yoga24行): クリシュナは神的な資質阿修羅的な資質説明するクリシュナ至高目的地を得るためには欲望怒り貪欲あきらめ、ブッディと経典典拠とし美徳悪徳見分けなければならない忠告した。 Śraddhātraya-Vibhāga yoga28行): クリシュナ3種類の要素グナ)に基づいて信仰思想行いさらにはその人食べる物までを3種類に区別した。 Mokṣa–Sanyāsa yoga78行): この章でこれまでの17の章の結論要約されるクリシュナアルジュナ一切ダルマ義務)を捨てるよう、ただ彼に服従するよう頼む。そしてこれを人生理想として描写した

※この「各章のあらまし」の解説は、「バガヴァッド・ギーター」の解説の一部です。
「各章のあらまし」を含む「バガヴァッド・ギーター」の記事については、「バガヴァッド・ギーター」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「各章のあらまし」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「各章のあらまし」の関連用語

各章のあらましのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



各章のあらましのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのバガヴァッド・ギーター (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS