『マハーバーラタ』
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叙事詩『マハーバーラタ』ではヴリトラはトヴァシュトリによって作り出され、ここでもインドラに殺されている。 ヴリトラとインドラは戦闘の後、ヴィシュヌ神の仲介により和平条約を結んだ。この時ヴリトラは「木、岩、武器、乾いた物、湿った物、ヴァジュラのいずれによっても傷つかず、インドラは昼も夜も自分を殺すことができない」という条件を勝ち取った。その後ヴリトラが、昼でも夜でもない明け方または黄昏時に海岸にいたところ、インドラが木、岩、乾いた物、湿った物のいずれでもない海の泡を用いて攻撃してきた。泡にはヴィシュヌが入り込んでおり、この泡によってヴリトラは殺された。この物語における「明け方に泡で殺害する」というモチーフは、『タイッティリーヤ・ブラーフマナ』や『シャタパタ・ブラーフマナ』においてインドラがアスラのナムチを同様の状況で殺害する物語が元になっていると考えられている。 『マハーバーラタ』では他に、ヴリトラとインドラとの戦闘が長引く中、ヴリトラがその口を大きく開けたとき、インドラが口の中をヴァジュラで刺し貫いて殺害したともされている。 別の箇所では、ヴリトラ・アスラが率いる悪魔たちの猛攻撃によってインドラ側が劣勢となる。神々はヴィシュヌの助言に従い、聖仙・ダディーチャ(英語版)から体内の骨を貰い受ける。インドラはこの骨とヴァジュラをもってヴリトラを殺すことができた。
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『マハーバーラタ』
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/08 16:33 UTC 版)
アルジュナは妻ドラウパディーをめぐる兄弟間の協約に違反したため、自ら追放された。アルジュナは12年におよぶ追放期間の間に各地の聖地を旅し、ナーガ族のウルーピーやマナルーラの王女チトラーンガダーといった女性と巡り合った。その後、アルジュナはプラバーサ国でクリシュナと再会し、彼が治める王都ドゥヴァーラカー(英語版)に赴いた。ちょうどその頃、ドゥヴァーラカーではライヴァタカ山で盛大な祭が始まろうとしていた。スバドラーは多くのヴリシュニ族と同様に祭に参加した。クリシュナとともに祭に訪れたアルジュナは彼女を一目見てすぐさま恋に落ちた。 アルジュナからスバドラーとの結婚について相談を受けたクリシュナは、「王族の女性の結婚は婿選び(スヴァヤンヴァラ)で決定するのが望ましいが、勇猛な王族の男性にとっては力ずくで略奪することも称えられる。女心は不可解であり、婿選びによる決定は不確実であるから、力ずくで奪うべきである」と助言した。そこでアルジュナは戦車を駆り、スバドラーを略奪した。それは彼女がライヴァタカ山での礼拝を終えてドゥヴァーラカーへ帰る途上でのことであった。 .mw-parser-output .tmulti .thumbinner{display:flex;flex-direction:column}.mw-parser-output .tmulti .trow{display:flex;flex-direction:row;clear:left;flex-wrap:wrap;width:100%;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .tmulti .tsingle{margin:1px;float:left}.mw-parser-output .tmulti .theader{clear:both;font-weight:bold;text-align:center;align-self:center;background-color:transparent;width:100%}.mw-parser-output .tmulti .thumbcaption{background-color:transparent}.mw-parser-output .tmulti .text-align-left{text-align:left}.mw-parser-output .tmulti .text-align-right{text-align:right}.mw-parser-output .tmulti .text-align-center{text-align:center}@media all and (max-width:720px){.mw-parser-output .tmulti .thumbinner{width:100%!important;box-sizing:border-box;max-width:none!important;align-items:center}.mw-parser-output .tmulti .trow{justify-content:center}.mw-parser-output .tmulti .tsingle{float:none!important;max-width:100%!important;box-sizing:border-box;align-items:center}.mw-parser-output .tmulti .trow>.thumbcaption{text-align:center}} 『マハーバーラタ』ではアルジュナはクリシュナの助言でスバドラーを略奪した スバドラーが略奪されたことを知ったヴリシュニ族の男たちは驚いて大混乱に陥った。彼らは彼女を取り返そうとしたが、バララーマは彼らを諫めた。「クリシュナが黙っているのに騒ぐでない。まずクリシュナの意向をうかがうべきである」。しかしバララーマはクリシュナに対しても苦言を述べた。「なぜあなたは黙って傍観しているのか。我々はアルジュナをもてなしたのに、あの男はそれに値しない振舞いをした。我々を侮辱し、クリシュナを無視して、スバドラーを略奪したのだ。クリシュナよ、あの男は私の頭を踏みつけたのにどうして我慢できるだろうか。私はクル族を地上から抹殺するであろう」。 対してクリシュナは、アルジュナは我らを侮辱したのではなく、婿選びやその他の困難を考慮して王族にふさわしい手段を取ったのであると、アルジュナの行動の正当性を主張した。そして一族の取るべき手段として「礼を尽くして懐柔し、ドゥヴァーラカーに引き返してもらうのが最善である。しかしアルジュナが我々を力で破って自分の都に帰ったならば、我々の名誉は地に落ちるであろう」 そこで人々はクリシュナの考えに従った。アルジュナはドゥヴァーラカーに引き返して、スバドラーと結婚し、1年間過ごしたのち、プシュカラで残りの追放期間を過ごした。 追放期間が終わり、スバドラーを伴って帰国したアルジュナに対して、ドラウパディーは不満を漏らした。そこでアルジュナはドラウパディーに何度も許しを請い、スバドラーに牛飼女の格好をさせて王宮に行かせた。スバドラーはドラウパディーとクンティーに挨拶して「私は召使いの女です」と言った。ドラウパディーは喜んで彼女を抱き締め、「アルジュナが別の妻を持ちませんように」と言った。その後、スバドラーはアルジュナの息子アビマニユを生んだ。その後、アビマニユがクル・クシェートラでの大戦争でシンデゥ国王ジャヤドラタに殺されたとき、スバドラーは悲嘆し、大戦争が終わるとクリシュナとともにドゥヴァーラカーに帰った。
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『マハーバーラタ』
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/04/23 02:47 UTC 版)
『マハーバーラタ』では以下のような物語が伝えられている。 スラビーとカシュヤパに、ローヒニーとガンダルヴィーという娘もいた。ローヒニーは牛たちの母となり、ガンダルヴィーは馬たちの母となったという。さらに、ローヒニーの二人の娘、ヴィマラーとアナラーは家畜たちの母となったという。 ある日スラビーが、自分の子供である家畜たちが日々苦しい農作業に従事していることを嘆いた。彼女から事情を聞いたインドラが地上に雨を降らせると農家が仕事を休んだだめ、世界中の家畜が休息をとることができたという。 鳥の王ナーディージャンガがバラモンのガウタマに殺され、その遺体が火葬された時には、スラビーはブラフマーの命令を受け、天界の牛乳を出してナーディージャンガを復活させている。
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