依頼人との関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 13:33 UTC 版)
「ゴルゴ13 (架空の人物)」の記事における「依頼人との関係」の解説
依頼人に会う前に、依頼人について情報収集を必ず行う。また狙撃対象の情報収集(背後関係、習慣、癖、嗜好)も行う。 仕事の後で依頼人と再び会わない。ただし、後述の裏切りの疑いがあった場合や新たな依頼を受けた場合、その他別件でなど、例外はある。 依頼人の嘘や隠しごとや裏切りは絶対に許さない。下記の制裁の項目を参照。そのような場合、既に受けていたが実行していない依頼をどうするかはゴルゴ次第であり、基本的に依頼内容に嘘や隠しごとがあった場合は実行しない(『配役〈キャスティング〉』『感謝の印』など)。 一方で依頼内容ではなく動機についての嘘や情報を漏らした場合は依頼人を制裁しつつも依頼は実行することもある(『ビリニュスの光と影』『死への階(きざはし)』)。 依頼人の余計な質問も認めない。迂闊な質問をすると「知りたい、と言うのか?」などとこれ以上の質問は命と引き換えになることを暗に示して警告する場合が多い。また過去にゴルゴに夫を射殺された妻が依頼人になった時、夫のことを問うたところ「それが要件なら警察に行け」と背を向けた(『カオスの帝国』)。 依頼された仕事はほぼ確実に果たすが、依頼された標的の狙撃(または殺害)に成功したとしても、必ずしも依頼人の意図した方向に動くとは限らない。ゴルゴの「仕事の結果」が依頼人の意図しない方向に動き、本来の目的が達成できなくなったとしてもその責任は取らない(『G線上の狙撃』『ラストジハード 最後の聖戦』『1億人の蠢き』など)。事前にその可能性について触れることも触れないこともある。 上記とは逆に、依頼内容に入っていなくとも依頼人にとって「最善の結果」となるように依頼を遂行することもある。『スタインベック3世』では狙撃を依頼された標的が「かくれみの」だと判断して狙撃せず、組織の真のボスを狙撃した。『誰がそれを成し得たのか』では行きずりで土石流から村を救う無報酬の依頼だったが、被害が最小になるタイミングを狙って狙撃している。 一方で依頼人の真意や心情にそぐわないのが明白であっても依頼を字句通り遂行する時もある(『シンプソン走路』『タミルの虎』『燃える氷塊』など)。 まれにゴルゴの方から助言を与え、依頼人にとってよりよい結果になるように標的を変更させることもある(『ホワイトハッカー』)。 依頼の秘密は厳守で、第三者への漏洩を許さない。狙撃の腕と共にこの秘密厳守もゴルゴの評判のひとつであり、依頼内容そのものの難易度が低くても、秘密の漏洩を防ぐためにあえてゴルゴに依頼するケースも少なくない。 依頼人に対してもゴルゴのルールに則り、依頼内容の秘密厳守を課す。ゴルゴが依頼を断った場合でも同様で、これが破られた場合、後述の裏切り行為と見なされる。ただし、依頼そのものの条件によっては、一定の情報を外部や標的に教えることを許可する場合もある(『銃殺人ひとり』『カオスの帝国』)。 依頼は基本的にほぼ単独で遂行し、パートナーなどは全て断る。ただし、依頼の内容によっては(全てゴルゴの指示の下で)、依頼人やその他に雇った第三者に協力を頼む場合がある。その道に長けた専門家(ハッカー、インストラクター、メークアップアーティストなど)の指導や協力を仰ぐ場面も多い。依頼遂行後に命を絶つという約束でゴルゴの仕事のバックアップを許可する場合がある。 依頼人側からの申し入れによるパートナーの同行は原則として拒否するが、ゴルゴの必要とする技能や条件と一致すれば、性格に難点があっても同行を許可する(『ペガサス計画』など)。 依頼の遂行に直接関わらないものの、依頼内容によって情報提供者や連絡員などバックアップ要員が依頼人から提示される場合がある。 油断したのか、敵対者の目の前で依頼人に電話をかけ、依頼人の名前と目的を口にしたことがある(『ティモールの蹉跌』)。しかもその敵対者を殺害することなく解放した(後に彼はゴルゴの攻撃により死亡するが、それは彼を殺害するためのものではなく、別の場所への攻撃の結果としての巻き添えに過ぎない)。 『静かなる記念日』では死亡した依頼人の母親が依頼内容を旅行者に語っている。『略奪の森林』では「殺された兄の復讐」を依頼した妹が死んだと思い込んでいた兄と再会しゴルゴへの依頼を伝えている。兄はゴルゴに対面して依頼人の兄であることを明かしたところ、ゴルゴは「兄貴は死んだとしか聞いていない」と答えて殺害したが依頼人は放置している。 依頼の二重受けはしない。依頼人「A」からある人物「X」を始末するよう依頼されたあと、別の人物「B」から同じターゲット「X」を始末するといった依頼は引き受けない。(『アクロバティックス』など) もし、依頼があった場合は、2人目以降の依頼人については断る(別の者から依頼があったことを匂わせる場合と、頑に秘密にする場合がある)。また依頼を断りつつ「お前の願いはかなうだろう」と伝えてターゲットをこれから始末する事を暗に示す場合もある。 また、複数の標的の狙撃を依頼された際に、その1つに先約があった場合、2人目の依頼人からは先約のない標的の狙撃だけを受けたことがある(『13階段の狙撃』)。ただし、1人目からの依頼を遂行する目的で、2人目の依頼を無償で引き受けることもある(2人目を実質的協力者として、1人目の依頼を完遂する)。 また、依頼の時点で(依頼人の知らない所で)既にターゲットをゴルゴが殺していた場合、依頼は受け付けないが、相手がすでに死んでいることを伝える場合と伝えない場合がある。 ターゲットがゴルゴの制裁の対象だった場合も依頼は受け付けず、仕事ではなく制裁として殺害する。ターゲットが制裁の対象かどうかが明確でなかった場合は確認するまで依頼を保留することもある(『ビッグ・データ』)。 依頼人がゴルゴ以外の殺し屋に同じ対象の殺害を二重に依頼していた場合、そちらをキャンセルせねばゴルゴは依頼を受けない。二重依頼を黙っていた場合は裏切りと見なされる。なおゴルゴが二重依頼を疑い、依頼人に確認したことはある(『情報遊戯』など)が、実際に二重依頼で制裁された依頼人はいない。 また、2人の依頼人の違う依頼内容に対し、それぞれから報酬を受け取って引き受け、結果として1発の狙撃で応じたことはある(『ラスト・ゴーギャン』『スワップ - 捕虜交換』)。 先に受けた依頼をまだ実行していない場合、その依頼人の意図や利益に反する依頼は引き受けない(『未病』)。ただし、依頼を既に完遂していた場合は、元依頼人の殺害を含めて一切関係なくなる。 ターゲットがゴルゴへの依頼以前に死亡していた場合には、金銭を必要経費を差し引いた上で返還する。他の殺人者・狙撃者に先を越された場合は全額返還する。依頼後にターゲットが事故死した場合も返金するが、必要経費を差し引いているかどうかは不明。依頼人が死去した場合も、遺族に対して代理人を介して理由を告げずに返金を行う。 偽者、もしくはたとえ変装後の姿であったとしても依頼人が容姿が自分に類似した人間を用意することを許さず、用意した場合は即刻偽者を殺害する。ただし、変装する相手の姿が既に死んでいる者の場合や、全くの偶然で似ていた場合(例:『間違えられた男』のトニー・トウゴウ)にはその限りではない。 ゴルゴが依頼を承諾した場合、「わかった…やってみよう…」のような曖昧な返事が多いため、それが原因で彼の評判に疎い依頼人やその関係者とトラブルになることもある(『蝶を射つ!!』など)。また「○○日後までに」「○○日以内に」始末してほしいとの依頼があった際にも、相手の行動パターン把握や狙撃チャンスを狙う目的があったり、ターゲット側による妨害のせいもあるが期日ギリギリになっての執行も多く、依頼人が不安になったり「金を持ち逃げした」と憤る場面も見られる(『ハワード・ヒューズ氏の息子』など)。また『西経一七五度』ではトリックの結果、期日を過ぎたターゲットが日付変更線を越えて来たので期日内に殺害に成功した、というケースもある。 契約に含まれていなくとも危機にある依頼人を助けることがある(『ファイル消失』『シベリアの汽笛』など)。『カタールの剣』では依頼人が襲撃されるのを予測して守っている。ただし、依頼人が最初から死を覚悟して、違法行為に手を染めていた場合はそのまま放置する場合もある(『黒い肌の狙撃者』など)。
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