上映されるスライド
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/20 09:06 UTC 版)
「ザ・スライドショー」の記事における「上映されるスライド」の解説
毎回上映されるスライド内容は異なるが、公演の直前の時点でみうらが興味を持っていたものが主な題材となっている。単発で発表されるスライドもあれば、タイトルを付けられてシリーズで紹介されるものもある。スライドではなく動画作品を披露することもある。 発表するスライドに対しては、スライドの対象物が如何に素晴らしいものであるかを、みうらがゆるく、かつ得意げな口調で説明を加える。それに対していとうがツッコミや訂正を入れ、スライドの披露と二人のトークの応酬でイベントが進行していく。あまりにくだらない内容のスライドには、みうらが罵倒気味の解説を付けることも多く、シリーズ作品に付けられるタイトルも「カスハガ」「とんまつり」などと見下して付けられる場合がある。ただし実際は、珍奇な被写体に対するみうらの屈折した愛情表現と受け取れるものである。第4回にて、みうらはスライドにタイトルを付ける理由を「好きになろうとするものには、名前を付けておきたいから」「これは常識だから。俺の中では」と述べている。 スライドの内容は本番で発表されるまでまったくいとうに知らされず、公演前の楽屋もみうらといとうで別々なのはもちろん、いとうが勝手にネタを覗き見ないように監視スタッフをつける徹底ぶりである。いとうは毎回この件について愚痴を言うものの、このことがトークをより「真剣勝負」にさせている。 以下に、主なスライド作品を示す。 カスハガ 撮影した意図が分からない「カスのような絵葉書」を紹介する。「カスハガ巡礼」というものもあり、絵葉書の撮影地にみうらが出向き、あたかもカスハガにみうらが入りこんだような作品になっている。 寺変(テラヘン) みうらの得意分野ともいえる「寺で見つけた変なもの」を紹介する。 とんまつり 「奇祭と呼ぶのもおこがましい、とんまな祭り」のこと。現地にみうらが出向き取材した様子を紹介する。特に第4回で紹介した和歌山県の「笑い祭」はみうら自身にも大きなインパクトを与え、みうらの著書「とんまつりJAPAN」の表紙を飾った。 オレのシリーズ オープニングの時事トークの発展系で、あるキーワードに対してみうらが抱くイメージを、実際の意味を調べずに(または知っていても知らない体で)イラスト化して発表する。例えば「オレのポル・ポト派」はハトの群れのことになっていたり、「オレのエルニーニョ」は天災を呼ぶネズミのことになっていたりする(トッポ・ジージョと引っ掛けてあるものと思われる)。 銅像シリーズ 全国各地の珍奇な銅像を紹介。元々は「蝋人形シリーズ」が主体だった。派生として銅像とみうらが戯れるシリーズ、何枚か連続で銅像の写真を紹介し、みうらが妄想したストーリーをつける「愛の銅像劇場」などがある。 ムカエマ 全国各地の神社で見つけた「ムカつく願意の絵馬」を紹介。回によっては「バカエマ」とも称される。いとうは「みうらさんに共感できるコーナー」とし、スライドショーの作品の中では珍しく二人揃って絵馬にツッコミを入れたり、意味不明な内容の絵馬の謎解きをしたりしている。二人で神社へ行くとみうらがムカエマを探しに行ったままなかなか帰ってこないので、いとうはかなり迷惑しているらしい。 飛び出し坊や 「飛び出し坊や(または飛び出し小僧)」とは、交通安全を喚起するために立てられた、道路へ飛び出そうとしている少年を形どった看板のこと。その中でも、あまりにデッサンが狂っていたり、経年劣化で無残な姿になったりした坊やの写真を紹介する。 いやげもの 地方などで売られている、もらっても嬉しくない「いやな土産物」を紹介。代表的なものに後述の「二穴オヤジ」や「ウミチュウ」(ビーズで作られたピカチュウなのだが、無数に膿が出ているようにしか見えないもの)などがある。なお、いやげものはスライドのみならず、第3回からは毎回観客にも配布されている。各回で配布されたいやげものは、上演履歴の項目を参照のこと。 二穴オヤジ 「二穴(にけつ)オヤジ」とは、各地の土産物として売られている鉛筆立てに付属している、小人(ドワーフ)風の人形のこと。赤い三角帽、長く白いひげ、手に持ったスコップが特徴。鉛筆を立てる穴が大抵二つ開けられていることからみうらが命名した。各地の二穴オヤジを集めた結果膨大な量になってしまい、二穴オヤジの集合写真はいとうや観客に衝撃を与えた。 天狗ブーム みうらのマイブームのひとつであった天狗の魅力を伝えるべく、さまざまな天狗の写真や天狗に関わった商品を紹介。みうらはクレイアニメのキャラクター「ピングー」の頭部を天狗に変えた「テングー」なるキャラクターも開発してしまった。ただし、天狗はスライドショーありきのマイブームで、実際にはさほど興味がなかったことを後に告白している。 ゆるキャラ みうらのマイブームである、全国各地のゆるキャラを紹介。特に国民文化祭ひろしま2000のマスコットキャラクターであった「ブンカッキー」はみうらのお気に入りらしく、現地で取材を行った動画を上映したり、第7回の日本武道館公演でのオープニングにブンカッキーが登場したりした。武道館でのブンカッキーの着ぐるみには大江千里が入っていた。 おばさんシリーズ 中年女性の集合写真や、尻のアップ写真を紹介。おばさん好きというみうらは、いい被写体を見つけると必死になって撮影し、「本人はこっそり撮影しているつもりだが周りから完全にばれている」といとうに呆れられている。この写真の発表時には、みうらがいとうに「どのおばさんが好き?」と問いかけるのも恒例になっている。 「瑠璃仙」のチラシ 第6回で発表された作品。みうら宅に届けられた麻布の宅配弁当屋「瑠璃仙(るりせん)」のチラシの文章をいとうが朗読するだけの内容である。しかし、その文章が「8人の喰いしんぼう」の起業の顛末や、あまりにも稚拙な失敗談をはじめとした赤裸々過ぎる近況などで綴られており、独特の文体がいとうの笑いのツボにはまった。いとうはチラシを読みながら膝から崩れ落ち、仕舞いには文字通り抱腹絶倒してしまったほどであった。DVD収録時には、オーディオコメンタリーにて「瑠璃仙」は今は存在していないことが報告され、みうらは「もっと早く紹介して盛り上げてやればよかった」と述べていた。 文字だけのネタであるため、みうらの判断により長い間公開する機会を逃していたが、みうらは「瑠璃仙」のネタがスライドショーの中で「一番面白かった」と認めている。 なお「瑠璃仙」は、ラーメン店などを経営する「株式会社ホイッスル三好」が、1990年4月から営業譲渡した1994年2月まで同社の弁当宅配事業として展開していたものだった。同社は、2003年から翌年まで「らーめん瑠璃仙」も営業していた。 その他、スライドで取り上げられた題材 変わった看板 変わった形の栓抜き ダサブクロ(ダサい手提げの紙袋) キリストの墓、モーゼの墓(とそれぞれ自称している場所) 映画『北京原人 Who are you?』 みうらのプロモーションビデオ『青春ノイローゼ』 アウトドア般若心経 など
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