ベネデモクラシアとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > ベネデモクラシアの意味・解説 

ベネデモクラシア

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 13:48 UTC 版)

ベネズエラの歴史」の記事における「ベネデモクラシア」の解説

独立以来ベネスエラでは軍人統治主流だったが、ようやくベネスエラにも民主化の光が刺した1958年民主化以後ベネズエラ文民による民主主義政権によって統治されている。 1957年12月、自らが1953年憲法定めた5年任期が切れそうになると、ヒメネスは自らの権力合法性与えるために信任投票実施した不正選挙によりヒメネス圧勝したが、逆にこのことが反対勢力増長招き、翌1958年1月21日政党と海空軍反乱起こしヒメネス亡命した。後を継いだ穏健派のウォルガング・ララサーバル将軍12月民主的選挙実施し、コペイ党、民主共和連合破って民主行動党のロムロ・ベタンクールが勝利し、翌1959年2月正式に大統領就任した。こうしてベタンクール民主的に選ばれ、かつ任期無事に過ごし次の候補者民主的な手続き政権移譲することができた最初ベネスエラ大統領となった。こうしてベネスエラではベタンクール指導下に各党の間に政党政治原則確認され軍人独裁に代わって文民による民主的な統治伝統築かれることになり、ベネスエラ人はこの体制を「ベネデモクラシア (ベネスエラ民主主義)」と呼んだ。この民主主義体制成立にはベタンクールだけではなく野党コペイ党のラファエル・カルデラ・ロドリゲスや軍の実力者協力大きくこうした勢力一致してキューバ支援されたの共産ゲリラ脅威や、軍極右勢力などによるテロクーデター克服することになる。 ベタンクール大統領1930年代コスタリカ共産党の指導であったが、反共主義者転向しており、米州民主主義広げるとするベタンクール・ドクトリンを掲げてドミニカ共和国ラファエル・トルヒーヨ政権キューバフィデル・カストロ政権敵対した社会民主主義的な側面強く内政では「進歩のための同盟」の模範として1960年土地改革が行われた。これも結局は公有地とペレス・ヒメネス派の私有地再分配留まり大土地所有制の根本的な解体にまでは至らなかったものの、それまでベネスエラ政治比べれば前進ではあった。外交政策では石油鉱山省の初代大臣にペレス・アルフォンソを任命し1960年産油国による石油輸出国機構OPEC)の設立や、国営石油公団設立主導した。 そして、ベタンクールこうした政策反感覚えた共産党と、連立政権から脱退した民主共和連合、及び民主行動党左派脱退して結成され革命左翼運動左翼ゲリラ組織しキューバ支援受けて革新的な軍の一部と共に東部山岳地帯ゲリラ戦開始した1964年成立したレオニ政権はこの難局切り抜けることはできず、結局ゲリラへの恩赦公約にして当選したコペイ党のカルデラ1969年大統領就任したカルデラはベタンクール・ドクトリンを転換させてキューバ敵視政策をやめ、国内左翼ゲリラとの戦争を終わらせ、東側諸国との関係改善行った1973年選挙では民主行動党が再び政権返り咲きカルロス・アンドレス・ペレス大統領就任したペレス時代原油高好景気となり、そもそも南米で最も一人当たりGDPが高い国でもあっただけに「サウジ・ベネズエラ」 と呼ばれるほど繁栄したメキシコルイス・エチェベリア大統領との協力により、ラテンアメリカ経済機構SELA)の設立当たって指導的な役割担いラテンアメリカ統合旗手となった1976年1月には石油国有化法を制定しベネズエラ国営石油会社PDVSA)が設立された。一方で徐々に国際収支悪化して行き石油収入背景にした「石油をまく」放蕩財政により赤字積み重なっていった。また、汚職腐敗酷くなっていったのもこの時期である。 そしてこのように進展する民主主義の影に、社会正義実行されないという状況発生し1979年就任したコペイ党のルイス・エレーラ・カンピンスはこの問題直面した石油収入得た放蕩財政赤字積み上げ理念として掲げられていた貧困層救済実態回復するものではなくカラカス郊外ランチョスラム)は拡大し中間層富裕層奢侈酷くなっていったこのためエレーラそれまで積極財政から緊縮財政へと経済政策転換したが、1981年対外債務189ドルにまで達し1982年には石油収入にも関わらずベネズエラ債務不履行に近いところまで追い込まれた。政府機関と非能率な国営企業赤字積み重なっていき、失業経済停滞続いた。この傾向1984年成立したハイメ・ルシンチ政権でも是正されず、こうして蓄積した社会矛盾は、次の新し時代準備しつつあった。

※この「ベネデモクラシア」の解説は、「ベネズエラの歴史」の解説の一部です。
「ベネデモクラシア」を含む「ベネズエラの歴史」の記事については、「ベネズエラの歴史」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「ベネデモクラシア」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ベネデモクラシア」の関連用語

ベネデモクラシアのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ベネデモクラシアのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのベネズエラの歴史 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS