ファシズムの選択とは? わかりやすく解説

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ファシズムの選択

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 14:49 UTC 版)

第二次世界大戦」の記事における「ファシズムの選択」の解説

第一次世界大戦戦勝し列強となった国のうち植民地持っていなかった国では、世界恐慌のあおりを受けて植民地獲得すべく海外へ侵攻しその結果軍事権力持ち軍事独裁政権への移行見られるうになるファシスト党ムッソリーニ率いイタリアは、1935年植民地獲得すべくエチオピア侵攻し短期間戦闘をもって全土占領した敗れたエチオピア皇帝ハイレ・セラシエ1世退位拒みイギリスエチオピア亡命政府樹立して帝位継続主張した対して全土占領したイタリアは、イタリア王アルバニア王のヴィットーリオ・エマヌエーレ3世皇帝とする東アフリカ帝国イタリア領東アフリカ)を建国させた。結果として国際連盟規約第16条経済制裁)の発動唯一行われた事例だが、イタリアに対して実効的ではなかった。第二次エチオピア戦争エチオピア帝国侵攻したイタリア王国1937年国際連盟脱退した金解禁によるデフレ政策を採っていた日本状況深刻だった大恐慌により失業者激増した昭和恐慌)。さらに黄禍論渦巻くアメリカへの移民禁止されるなど、世界恐慌人種差別による打撃受けてしまう。そのような中で、イタリアドイツ同様解決策海外へ向けた日本は、1931年9月柳条湖事件契機中華民国東北部独立させ1932年昭和7年3月1日満州国建国した。満州国主導する関東軍陸軍中枢の言うことを聞かずなすがままにされた。翌年には国際連盟脱退、さらに日中戦争勃発するなど軍の暴走止まらず中華民国利権を持つイギリスアメリカイタリアから大きな反発食らった。 さらに既存政党政治議会制民主主義に不満を持つ軍部一部起こした五・一五事件」や「二・二六事件」では相次いで政党政治家が暗殺され反乱者は処罰された。これ以降軍部による政府への介入がますます強くなり、軍部プレッシャーから広田弘毅内閣時に軍部大臣現役武官制再度導入しその後近衛文麿政権とともに政党政治を基にした議会制民主主義がわずか20年にも満たないまま終焉迎える。 第一次世界大戦敗者で、総額が1,320金マルクと到底支払うことができない思われ賠償金の支払い続けながら、アメリカ資金潤っていたドイツでも失業者激増した政情混乱しヴェルサイユ体制打破、つまり大恐慌下においても第一次世界大戦莫大な賠償金の支払い続けることに対す反発と、さらに反共産主義掲げナチズム運動勢力を得る下地作られた。アドルフ・ヒトラー率い国家社会主義ドイツ労働者党ナチス)は小市民層や没落中産階級の高い支持獲得し1930年には国会議員選挙第二党躍進1931年には独墺関税同盟事件端緒クレディタンシュタルト破綻し恐慌ヨーロッパ全体拡大した1932年その時点でのドイツ支払い額は205.98億金マルクに過ぎなかったが、国際社会援助により、賠償金の支払いはようやく一時停止されることとなった1933年1月ナチ党は、民主的選挙ドイツ国民圧倒的な支持得て政権獲得成功ナチ党その後全権委任法通過させ、独裁体制確立したドイツ1933年10月国際連盟脱退しベルサイユ体制打破推し進め始めた英仏米など列強圧力強めつつあった共産主義およびソビエト連邦牽制する役割ナチス政権下ドイツ期待していた。1935年ドイツ再軍備宣言行い強大な軍備整え始めたイギリスドイツ英独海軍協定英語版)を結び、事実上その再軍備容認するドイツ総統ヒトラーイギリスフランス宥和政策その後も続くと判断し1936年7月ラインラント進駐強行。これによりロカルノ条約崩壊した日本イタリアドイツは、イギリスフランスアメリカなどと違い莫大な富と雇用生み出す植民地をほとんど持たず国外進出国際連盟脱退または国際連盟からの経済制裁浴びることとなり、孤立し共通点を持つ3国は急接近始める。

※この「ファシズムの選択」の解説は、「第二次世界大戦」の解説の一部です。
「ファシズムの選択」を含む「第二次世界大戦」の記事については、「第二次世界大戦」の概要を参照ください。

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