ファシズムやナチズムとの違い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/27 06:05 UTC 版)
「フランキスモ」の記事における「ファシズムやナチズムとの違い」の解説
アドルフ・ヒトラーは自らを神格化して、言いなりになる一部の教派、例えば「積極的キリスト教」「ドイツ的キリスト者」などを例外としてその他のキリスト教(特にカトリック)を迫害したが、彼とは異なりフランコはカトリック教会を全面的に擁護し、その他の宗教を認めなかった。この種の体制は教権的ファシズムと呼ばれる。因みにオプス・デイもフランコ政権下の1941年に発足している。又、ファシズムがサンディカリスムをその土台としているのに対し、フランコは左翼思想に関心を示さなかった。歴史観についても自らの政権に好都合な要素のみを強調したヒトラーやムッソリーニとは異なり、フランコは専ら伝統、復古、反動主義を突き進んだ。1947年に「王位継承法」を制定し、スペインは法定上は王国となった。しかしイタリアでは成功した立憲君主制の擁立に、フランコ政権は失敗した。1950年代のスペインの映画は「ヌエボ・シネ・エスパニョール」と呼ばれて高く評価されていたが、フランコ総統の死後にはポルノなどの内容に乏しい作品が作られる様になった。独裁政権の終焉によって解放されたドイツやイタリアとは異なってスペインでは映画の質が落ちるという結果を招いた。
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