バブル経済と崩壊 - メガバンク再編へとは? わかりやすく解説

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バブル経済と崩壊 - メガバンク再編へ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 15:21 UTC 版)

三和銀行」の記事における「バブル経済と崩壊 - メガバンク再編へ」の解説

1988年第8代頭取渡辺滉就任渡辺は「新時代にふさわしい、最新にして最強世界ユニバーサルバンク目指そう」と提唱し、「3つのS-ストレングスストラテジー、スペシャリテイー」をコーポレート・カルチャー据えた。また大規模な機構改革行い企画秘書人事中枢部門権限集中させ、同時に自らの出身校である一橋大京都大出身者中でも秘書室長である中村明重用した中村は、高杉良小説金融腐蝕列島』で「カミソリ佐藤」と呼ばれ恐れられる銀行マンモデルとも言われ頭取渡辺に「私の思う通りやらせてもらえば三和収益ナンバーワンにしてみせる」と豪語し行内で「7奉行」と呼ばれた若手秘書役(この一人に、UFJ銀行最後頭取となる沖原隆宗がいた)を補佐官として登用し権勢をふるう中、1992年業務純益経常利益当期利益3部門でトップとなり三冠王実現したこの間首都圏主要駅周辺ATM網整備し店舗数有人無人含め1,000超えたものの首都圏での基盤盤石化したとは言い難くATM整備の裏第一勧業銀行日本興業銀行との合併交渉行ったいずれも条件折り合わず破談に終わる。またこの頃バブル崩壊影響を受け、多くスキャンダル噴出した1992年10月1日料亭経営者尾上縫による架空預金証書事件加担して経営破綻した東洋信用金庫救済合併し東洋信金一部店舗など引き継いだ1994年第9代頭取佐伯尚孝就任佐伯は「世界リードするベスト・ユニバーサルバンク」を経営目標掲げたが、実際にバブル崩壊による不良債権処理追われることになる。また経営環境悪化とともに行内における負の面が出始めてきた。 もともと三和は、都銀中でも地方銀行出自としていたため、富士(旧:安田)、第一勧業1971年第一日本勧業合併)、さくら(1990年太陽神戸三井合併)、住友東京三菱1996年東京三菱合併)などの旧財閥系特殊銀行起源とする他行比べ優秀な新入行員確保苦労したその結果行内では入行時のリクルーター通じて学閥内のつながりが密接になり、人事抗争展開することになる(他行はこれを「三和DNA」と批判した)。前述渡辺頭取時代施策は、経営意思決定迅速化成果出したものの、学閥中心にした側近政治弊害対する不満は1999年当時渡辺会長一橋大卒)と佐伯頭取東大卒)の主導権争い爆発し怪文書流布など陰惨極めた結局両者辞任し中間派の室町鐘緒名古屋大卒)が第10代頭取として最後頭取となった一方で上層部派閥争いとは対照的に実務レベルでの風通し良さ、何でも言える雰囲気、常に前向きなカルチャー今でも懐かしむ声が多い。 住友さくらの合併みずほホールディングス発足先行し都市銀行再編乗り遅れていた室町は、2000年3月あさひ銀行東海銀行経営統合東海あさひ銀行構想)に加わる形となったが(三和東海あさひ銀行構想)、三和銀行との意見相違から約3か月後にあさひ銀行離脱したことにより、東海銀行三和グループ経営統合決定した2001年4月2日三和銀行東海銀行東洋信託銀行株式移転により株式会社UFJホールディングスUFJHD)を設立し、これら三行UFJホールディングス完全子会社となった上場企業としての三和銀行最後となる2001年度3月期決算赤字であったため、UFJ銀行初代頭取内定していた室町退任余儀なくされた。2002年1月15日三和銀行及び東海銀行合併し株式会社UFJ銀行となった存続会社三和銀行本店東海銀行本店)。 しかし、この合併表向き対等合併であったものの、実質的に三和銀行による東海銀行吸収合併であり、合併後UFJ銀行では主導権握った三和側が「緑化作戦(あるいは緑一色作戦)」と称して旧東海側を放逐するなど熾烈な派閥抗争が行われ、経営面での混乱を招く一因となった加えて収益力こそ高かったものの金融再生プログラムに基づく巨額不良債権処理奔走せざるを得なくなり経営悪化し更には金融庁不良債権処理巡って対立した上、特別検査時に経営陣一部検査妨害行って逮捕されるなど苦境陥った最終的にUFJ銀行親会社UFJHDともども三菱東京フィナンシャル・グループMTFG)による救済を受けることとなり、2006年1月1日三菱UFJフィナンシャル・グループ2005年MTFGUFJHD合併し発足傘下東京三菱銀行合併して三菱東京UFJ銀行(現:三菱UFJ銀行)となり、発足から僅か4年弱で発展的消滅遂げることとなった

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