ネオプラトニズム
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ネオプラトニズム (Neoplatonism) は、プラトンのイデア論を継承し、万物は一者から流出したもの(流出説)と捉える思想で、紀元3世紀頃にプロティノスによって展開され、ルネサンス期にイタリアで再び盛んになった。「新プラトン主義」と訳されることも多い。
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- 1 ネオプラトニズムとは
- 2 ネオプラトニズムの概要
新プラトン主義
(ネオ・プラトニズム から転送)
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新プラトン主義(英: Neoplatonism)は、後3世紀に成立し、西洋古代哲学の掉尾を飾った潮流である。始祖とされるプロティノス(3世紀)は、プラトンのイデア論を徹底させ、万物は一者から流出したもの(流出説)と捉えた。ネオプラトニズムとも。
- ^ a b c d 水地宗明・山口義久・堀江聡編 編『新プラトン主義を学ぶ人のために』世界思想社、2014年。
- ^ a b 責任編集 内山勝利 編『哲学の歴史 第2巻 帝国と賢者 【古代II】』中央公論新社、2007年。
- ^ 新プラトン主義協会編、水地宗明監修 編『ネオプラトニカ: 新プラトン主義の影響史』昭和堂、1998年。
- ^ a b c 責任編集 田中美知太郎 編『世界の名著15 プロティノス ポルピュリオス プロクロス』中央公論社〈中公バックス〉、1980年。
- ^ 熊野純彦『西洋哲学史 古代から中世へ』岩波書店〈岩波新書〉、2006年。
- ^ Heiser, James D., Prisci Theologi and the Hermetic Reformation in the Fifteenth Century, Repristination Press: Texas, 2011. ISBN 978-1-4610-9382-4
- 1 新プラトン主義とは
- 2 新プラトン主義の概要
- 3 概要
- 4 日本語文献
ネオプラトニズム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 17:01 UTC 版)
ネオプラトニズム、もしこう言ってよければ「プロティニズム」は紀元後3世紀にプロティノスが創建した宗教的・神秘主義的な哲学の学派で、プラトンやその他のプラトン主義者の教えを基盤としている。存在の極致は万物の根源である一者つまり善だとされた。美徳と瞑想によって魂は力を得て自らを上昇させ一者との合一に至るとされ、またこのことが人の真の目的であるとされた。ネオプラトニズムは6世紀に滅びるまではキリスト教の主なライバルであった。 プロティノス (205年-270年) テュロスのポルピュリオス (233年-309年) カルキスのイアンブリコス (245年-325年)
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ネオプラトニズム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/11/03 15:21 UTC 版)
詳細は「ネオプラトニズム」を参照 3世紀に、プロティノス がプラトニズムをネオプラトニズムに作り直した。ネオプラトニズムでは中期プラトニズムが東洋的神秘主義と融合された。万物の根源としての一者つまり善は存在の極致である。一者の反映として理性、ヌースが生ずるのと同様に一者はそれ自身から生じる。ヌースの中にはイデアの備蓄が無限に含まれている。宇宙霊魂とはヌースの模造であり、ヌースが一者に含まれているように宇宙霊魂もヌースに含まれ、ヌースから生じる。それ自体としては存在していない質料に知識を与えることで、宇宙霊魂は自身の内に含まれる物体を構成する。それゆえに自然は完全で生命と魂に与えられている。魂は質料に縛り付けられており、肉体の束縛から逃れて本来の根源に戻ることを熱望している。美徳と哲学的思索において魂は自身を理性からエクスタシーの状態へと上昇させ、そこで理性によって知ることのできない善なる第一の存在を見、そこまで上昇することができる。善、つまり神と結合することが人間の真の能力である。 プロティノスの弟子のポルピュリオスは、さらにその弟子にイアンブリコスがいるが、キリスト教に対して確固とした反対の立場を築き上げた。また、この時期にアカデメイアが再建された。この時期にもっとも名声を得た学頭は485年に亡くなったプロクロスである。彼はプラトンの著書に対する注釈で名を残している。アカデメイアは東ローマのユスティニアヌス帝によって529年に閉じられるまで存続した。
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ネオプラトニズム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/11/06 23:36 UTC 版)
「アナムネーシス (哲学)」の記事における「ネオプラトニズム」の解説
後代のプラトン解釈者にとって、「想起」は認識論的主張というより存在論的主張であった。プロティノス自身は厳密な意味での想起を仮定しなかった、というのは普遍的に重要なイデアの知識(ロゴス)は全て時間の外部に存在する源(二性つまり神的なヌース)から生じ、瞑想によって魂をノエシスの一環とすることでアクセスできるからである。それらは想起というよりむしろ経験、内的知識、識見の対象である。それにもかかわらず、ネオプラトニズムでは、「想起」説は魂の還帰の神話の一部となった。 テュロスのポルピュリオスの短い作品『ニンフたちの洞窟から』(表面上は『オデュッセイアー』13の短い一説に対する評論である)ではこの考えが説明されている。同様に、マクロビウスのより長い『スキピオの夢に対する評論』でもこの考えが説明されている。ネオプラトニスト達はこの霊的な記憶という考えを使って魂の天的・非物質的な起源について論証し、宇宙霊魂の記憶はいかにして毎日人によって思い出されるのかを説明した。こうして、霊的な記憶はプラトンの魂の概念それ自体と本質的に接続された。個々人の持つ「質料的」つまり肉体的な記憶は些末なことなので、宇宙的なイデア、つまり神的なものの想起だけが人間を不死なる存在の源へと引っ張り上げることができる。 「アナムネーシス」は、魂が物質に煩わされるのに優先して自由になることを人間の心が感じられるようになるもっとも手ごろな方法である。復活の過程はネオプラトニズムでは、魂が経験(と、そしてしばしば魂自身の神的な起源)を忘れてしまうような衝撃であるとされる。
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