イスラーム哲学者の伝統におけるアリストテレス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/16 13:38 UTC 版)
「イブン・ルシュド」の記事における「イスラーム哲学者の伝統におけるアリストテレス」の解説
彼はアリストテレス哲学に回帰しようとしたが、それはアル・ファーラービーやイブン・スィーナーのようなネオ・プラトニズム的なムスリム哲学者によって歪められていたからであった。アリストテレスがプラトンのイデア説を拒絶したように、彼はプラトンとアリストテレスの思想を融合させようとする試みを拒絶した。彼はまたアリストテレスを誤って解釈したアル・ファーラービーの論理についての作品を批判した。また中世イスラーム哲学の標準的な担い手であったイブン・スィーナーについて広範的な批判をした。イブン・スィーナーの流出論はアリストテレスには見られないものと主張し、存在は本質に対して偶有にすぎないとするイブン・スィーナーの説に反対した。有るものはそれ自体で存在し、本質は抽象化によってしか見出すことができない。また、神を必然的存在として証明するイブン・スィーナーの説を否定した。
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