シュリアノスとは? わかりやすく解説

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シュリアノス

名前 Syrianos

シュリアノス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/18 07:45 UTC 版)

シュリアノス古希: Συριανός : Syrianus, 437年[1])は、東ローマ帝国初期・古代末期哲学者新プラトン主義者。アテナイアカデメイア学頭英語版であり、アテナイのプルタルコスの次代、プロクロスの先代にあたる。

人物

アレクサンドリア出身[2]。同地で修辞学哲学を学んだ後、何らかの経緯でアテナイに移住した[2]。時代背景として、415年ヒュパティアの殺害、425年テオドシウス2世と皇后エウドキアキリスト教徒夫妻によるコンスタンティノープル大学の設立があったが、シュリアノスは異教の学問を続けていた[2]

430年プロクロスがアテナイに移住してきた際に迎え入れ、師のプルタルコスに引き合わせた[1]432年ごろプルタルコスが没すると学頭を継承し、437年自身が没するまで務めた[1]。学頭在任中、プロクロスに「小秘儀」としてアリストテレスの全著作を、「大秘儀」としてプラトンの全著作を教授した[1]。プロクロスが没した際はシュリアノスと同じリュカベットス山麓の墓所に埋葬された[3]

アンモニオスの父ヘルメイアス英語版と母アイデシアは、それぞれ弟子と親戚にあたる[4]

ダマスキオスの『イシドロス英語版伝』によれば、容姿学識ともに優れた人物だった[2]

著作

以下の著作が現存する。

他にもアリストテレスやプラトンの諸著作の註解があったが散逸した[2]

脚注

  1. ^ a b c d 堀江 & 西村 2014, p. 191f.
  2. ^ a b c d e f g h Wildberg, Christian (2019), “Syrianus”, in Zalta, Edward N., スタンフォード哲学事典 (Winter 2019 ed.), Metaphysics Research Lab, Stanford University, https://plato.stanford.edu/archives/win2019/entries/syrianus/ 2022年11月15日閲覧。 
  3. ^ 堀江 & 西村 2014, p. 195.
  4. ^ 國方 2014, p. 224;227.

参考文献

  • 國方栄二 著「ダマスキオス」、水地宗明; 山口義久; 堀江聡 編『新プラトン主義を学ぶ人のために』世界思想社〈学ぶ人のために〉、2014年。ISBN 9784790716242 
  • 廣川洋一『プラトンの学園アカデメイア』岩波書店、1980年。 ※講談社〈講談社学術文庫〉1999年。
  • 堀江聡; 西村洋平 著「プロクロス」、水地宗明; 山口義久; 堀江聡 編『新プラトン主義を学ぶ人のために』世界思想社〈学ぶ人のために〉、2014年。 ISBN 9784790716242 

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