スプリット方式
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「スコティッシュ・プレミアシップ」の記事における「スプリット方式」の解説
2000-01シーズン以来、スコットランドの最上位リーグは12クラブで構成されている。1980-90年代には4回総当たりの44試合で最終順位を決定していたが、やがて試合数の過多が問題視されるようになり、スコティッシュ・プレミアリーグ時代からリーグをシーズン途中で分割するスプリット方式が採用されている。 第1節から第33節までは3回総当たりで戦い、この段階で決定された順位によって「トップ6」(上位6クラブ)、「ボトム6」(下位6クラブ)の2グループに分割される。第34節以降は各グループ内で1回の総当たり戦を行い、全38試合の合計勝ち点で最終順位を決定する。分割前の33試合で獲得したポイントはそのまま持ち越されるが、トップ6とボトム6との間で順位が入れ替わることはない。そのため、7位のチームが6位のチームの勝ち点を上回ることも起こる。
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スプリット方式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/15 03:31 UTC 版)
パラレル式のようなエンジン×モーターの出力と、シリーズ式のようなエンジンによる発電・モーター駆動を同時に実現する方式である。一般的にストロングハイブリッドと呼ばれる。 エンジンからのトルクを遊星歯車を用いた動力分割機構により分割(スプリット)し、発電機(MG1)と駆動軸とへ振り分ける。駆動軸にはモーター(MG2)が直結されており、これによる駆動力を適宜合成する方式である。このため、エンジントルクのうち一定割合が停車時を含め常時駆動軸へかかっている。 必要に応じてMG1への通電を切ってフリーラン状態にすることで、エンジンと駆動軸との繋がりを切断したのと同様の状態を作り出している。この状態でMG2を駆動すればEV走行が、発電をすれば回生ブレーキが実現できる。MG1、MG2共々通電を停止すればニュートラルの状態となる。発進時や低速走行時にはバッテリーに蓄えられた電気でEV走行、通常加速時や中高速定常走行時には燃料消費率の良好となる回転域でエンジンを運転する。 エンジンの回転数制御はMG1で行う。MG1を正転させればエンジン回転数は上昇し、同時に発電される。発電した電力はバッテリーに送り込まれるかMG2で即座に駆動力として利用される。非ハイブリッド車ではローギア - トップギアに相当する。 MG1を停止(拘束)させれば、動力分割機構は単なる増速歯車として振舞い、エンジン回転数は車速に比例することとなる。このとき、エンジンからの動力はすべて駆動軸とMG2へ伝達される。非ハイブリッド車ではトップギア - オーバードライブに相当する。ただし実際にはわずかに正転させている。 MG1に電力を送り込み、逆転させることもできる。こうすることでさらに強大な増速作用が得られ、エンジン単体では燃費の向上が見込まれるが、MG2からMG1への逆電力となり、システム全体の効率が低下する可能性を孕んでいるため、本当に最適とコンピューターが判断したときのみ実施される。 こうした機構によりエンジンと駆動軸とが機械的に分離されていることでエンジンの運転状態の自由度を高くできるシリーズ式の利点と、エンジンから駆動軸へ直接トルクを伝達するルートを設けることで損失を抑制できるパラレル式の利点を得られる。 前述の通り、MG1で発電した電力をMG2に送り込めばトランスミッションの役割(変速作用)を果たすため、従来型のトランスミッションは必須ではない。トヨタのハイブリッド車のトランスミッションで「電気式無段変速機」という呼称がされているのは書類上の分類でそう呼ばれているだけで、実際に無段変速機を別途搭載しているわけではない。 柔軟な制御が可能ではあるが、エンジン・MG1・MG2各要素の回転数の制約には注意が必要である。特にMG1については、エンジン停止時に車軸から見ると著しい増速となっており、エンジンを停止した状態で走行できる速度には上限がある。また、エンジントルクの直接伝達ルートは機械的には増速であるため、燃費を狙った低トルクエンジン搭載車の場合、通常の速度域ではMG1を介したMG2による駆動が駆動力の大部分を占める。エンジンだけでの発進はできないが、アイドリングから発進、そして加速に至る範囲では、排出ガスの清浄度や燃費がいずれも良くないため、これも合理的である。 電気駆動の際には必然的にエネルギー変換ロス(熱)が生ずるが、エンジンの高効率域を利用する制御をすることで、全体的な高効率を実現している。他の方式に比べると部品点数が少なく機械的にはシンプルであるが、制御が非常に複雑、かつ特許面の絡みもあり、上記の方式に比べ採用メーカーの数では少数派に属する方式であることから、当初は採用車種の選択肢が少ないのが当システム最大の欠点となっていた。また、機構上エンジンと駆動軸とを切り離せないため、最終減速比がエンジン回転数に影響を与える。このため、加速力を重視した設定にすれば燃費が、燃費を重視した設定にすれば加速性能が悪化するという弱点がある。この弱点を克服したのがLC500hに搭載されたマルチステージハイブリッドシステムであり、従来のシステムに有段ギアが組み合わされている。また、独創的仕様のためフリクションロスの影響が燃費に直結しやすく、出力向上の足かせが多いのも欠点の一つである。ただし、制御の問題が解決されればトランスミッションを省くことによるコストダウンと軽量化という利点が生きるため、パラレル方式に比べ商品化上の不利は少ないといわれている。当初は同じ排気量のオットーサイクルエンジン車に比べて動力性能で劣勢であったが、バッテリーとモーターの出力向上と制御の改良により、モーターの特徴を生かしたガソリンエンジン車以上の加速も可能となった。 制御と動作に関しては「無段変速機#電力・機械併用式無段階変速機」を参照。 トヨタ・ハイブリッド・システム(THS) - 1997年にハイブリッド専用車プリウス用として登場。トランスミッションを必要とせず、遊星歯車により複雑なエネルギー配分を行う。 ツーモードハイブリッド(アドバンスド・ハイブリッドシステム2) - 2005年にGM、当時のダイムラー・クライスラー、BMWが技術提携し、開発。乗用車では2008年のシボレー・タホハイブリッド(SUV)を皮切りに、各メーカーより搭載車が販売されている。 BYD・F3DM プラグインハイブリッド ホンダ・e:HEV - 低-中速走行時はシリーズ式同様モーターのみで駆動し、高速走行時ではエンジンがモーターのサポートに回る。
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