サイレントヒルへの来訪者
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 01:27 UTC 版)
「サイレントヒル2」の記事における「サイレントヒルへの来訪者」の解説
余所からの来訪者。ジェイムス、アンジェラ、エディーの三人には、「罪を犯した」という共通点がある。 James Sunderland:ジェイムス・サンダーランド/白人男性/29歳 声優- Guy Cihi 本作の主人公であると同時に、物語における最大のキーパーソン。髪と瞳は茶色。小さな会社の事務員。物静かでお喋りが好きではない内向的な性格で、妻のメアリー曰く「ぶっきらぼうで、あまり笑わない、ちょっと短気な人だけど、本当はとても優しい」。作中では丁寧且つ穏やかな口調と紳士的な態度で他者と接するが、一方で不可解な言動をとるローラに対して言葉を荒らげる場面がある。3年前に妻を亡くし、精神的に疲労している。妻が死に至る不治の病を患ってからは医学書を読み漁り、暇を見つけては見舞いに行ったが、病の影響で心身共に荒んでいたメアリーから顔を合わせる度に口汚く罵られる日々を送っていた。また、辛い現実を忘れるために頻繁に飲酒するようになった。 メアリーからの手紙が届いた事を機にサイレントヒルを訪れ、真相を探るべく夫婦の思い出の場所である「レイクビューホテル」を目指す。 メアリーに対しては常軌を逸した執着心を抱いており、どんな事態に遭遇してもメアリーの捜索を諦めず、その為には手段を選ばない一面もある。 実はメアリーを介護疲れの末、つい最近、枕を押し付け窒息死させた張本人。その後、正気に戻ると自らの行為を悔い、また、メアリーの死に絶望し自殺のためにサイレントヒルを訪れたが、サイレントヒルに宿る「神」がジェイムスの現実逃避を手助けした影響から記憶が改変された。そのため、メアリーが三年前に病死したことや、メアリーから手紙が届いたというのは事実ではない。 サイレントヒルでは手紙の内容を、端から見れば明らかに異常なまでに盲信しつつ、妻との思い出の場所であるホテルを目指す。その過程で自らの潜在意識が形を成した異世界をさまようこととなり、そこで現実逃避の産物であるマリアや、逆に現実を直視させようとする自罰意識の産物である三角頭と度々遭遇する。 そして、ようやくホテルに辿り着くが、妻と泊まった部屋312号室にて自分の罪を思い出す。 最終局面にて、現実を直視できる精神的な強さを身に付け自らの歪んだ願望から生み出された三角頭とマリアにそれぞれ「もういらないんだ」「もういいんだ」と告げ、両者と対峙し、決着をつける。 エンディングによってはローラやマリアと共にサイレントヒルを去るが、本作とストーリー上で繋がりのある『4』やノベル版ではトルーカ湖で入水自殺するルートが公式とされている。 なお、『サイレントヒル4』には父親のフランク・サンダーランドが登場する。 Angela Orosco:アンジェラ・オラスコ/白人女性/19歳 声優-Donna Burke 黒髪に黒い瞳。子どもの頃から、自分は幸せになれないと思い込んでいる女性。その悩みから大学卒業後に家出をすることが何度もある。墓地で出会う、どこかかげりのある女性。母親を探すためにサイレントヒルを訪れたらしい。父親に対して強い恐怖と憎悪を抱いており、自殺を示唆する言動を繰り返す。ジェイムスがサイレントヒルで最初に出会う人物。 実は父親から性的暴力を日常的に受けており、サイレントヒルに来る以前に父親を包丁で刺殺している。 彼女には炎や肉片などで構成された「裏世界」が見えており、作中では数回、ジェイムスの裏世界と交わっている。迷宮通路では彼女のトラウマから生まれたクリーチャー「アブストラクトダディ」に襲われるが、ジェイムスに助けられた。最後はホテルでジェイムスと会話した後、自殺する場所を探して行方不明となる。 Eddie Dombrowski:エディー・ドンブラウスキー/白人男性/23歳 声優-David Schaufele 金髪に灰色の瞳。行動が鈍くお人好しで、これといった取り柄もない肥満体型の青年。優しく穏やかな性格だが、怒ると何をするかわからない一面がある。職業はガソリンスタンドのアルバイト。「ウッドサイド・アパート」でジェイムスと出会う。 いじめを受けたトラウマから他人へのコンプレックスを抱いており、自分が傷つけられそうになると急に卑屈になる。元々悪い人間ではなく、他人の為に行動することを厭わない人物だが、サイレントヒルに宿る力に影響され徐々にその言動は狂気に染まっていく。 実は日常的に執拗ないじめを受けており、犬が自分に吠えてきた事を皮切りに自ら抑圧してきた怒りが爆発、犬を射殺し、いじめ加害者である飼い主の足にも銃撃してサイレントヒルに逃げてきた。彼の「裏世界」では、怪物ではなく自分を罵る人間(もしくは人間によく似たクリーチャー)が見えており、それらを拳銃で殺害していくうちに狂気に染まっていき、最後はジェイムスの「狂ったのか」という発言に逆上し、ジェイムスに襲い掛かるも返り討ちに遭い、死亡した。後述の通り戦闘力自体は高いため喧嘩が弱かったためにいじめられていた訳ではなく、破綻しているほどに内向的で自虐的な性格がいじめられていた原因のひとつであった様である。また、その性格故に怒りや凶暴性も自ら抑圧していた様だが、当然の如く限界を迎え、サイレントヒルに逃げ込む原因となる事件を起こしてしまった。 敵としてのエディー サイレントヒルに宿る「神」の力の影響によって狂気に染まり、ジェイムズに襲い掛かってきたエディー。クリーチャーではなく正真正銘の人間であるが、皮肉なことに、いじめられていたにもかかわらず他の大多数のクリーチャーよりも遥かに強力な敵として立ちはだかる。 迷宮通路内の冷凍倉庫にて二度に渡って交戦する事になる。 高威力のリボルバー拳銃で武装しており、倉庫内に吊るされた肉塊に身を隠しながら射撃してくる他、素手で殴りかかってくる。 作中で敵として立ちはだかる唯一の人間である。 Laura:ローラ/白人女性/8歳 声優- Jakey Breckenridge 金の髪、青い瞳。時折、ジェイムスの前に姿を見せては勝手な行動を取って消えていく少女。両親はおらず、福祉施設で育てられている孤児院生。 ジェイムスに対して敵意を持っており、一方でメアリーとの交友を仄めかす。 生意気かつ悪戯好きな性格で、怪物が徘徊しているはずの市内を平然と歩き回り、様々な悪戯でジェイムスを翻弄する。 実は心に闇がない為、サイレントヒルを徘徊する怪物や裏世界等は見えておらず、彼女にとっては単なる寂れたリゾートの町である。 一年前に入院していた時に知り合ったメアリーを母親のように慕っており、彼女に会うためにサイレントヒルへとやって来たが、最終的な消息は不明である。 エンディングによっては、ジェイムスと共にサイレントヒルを立ち去る。
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