アメリカ軍による評価
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「硫黄島の戦い」の記事における「アメリカ軍による評価」の解説
アメリカ軍海兵隊の1994年に作成された公式戦史。 (硫黄島の戦いにおける)コストは驚異的であった。海兵隊は24,053人の死傷者を出し、海兵隊史上最高の単一作戦での損失を被った。このうち、合計6,140人が死亡した。およそ硫黄島に上陸した3人に1人の海兵隊員が死傷者となった。軍事史家ノーマン・クーパー博士のその後の分析によれば、1平方マイルごとに約700人のアメリカ人が命を失った。サッカーのフィールドと同じ面積ごとに6人の海兵隊員が死傷し日本兵5人が戦死した。 アメリカ軍海兵隊の1971年に作成された公式報告書 (硫黄島の戦いにおける)この問題は戦後25年経った今日においても、いまだに関係者たちの心の中にくすぶり続けている。そして関係者全員が満足できるような評価が出せるかかどうかは疑問のように思える。この問題については、今まで、度々表面に出てきたのを辛うじて抑えてきたのであるが、今日になってこの問題を再燃させてみても無益であろう。あらゆるデータを細かく分析してみても、長い間に渡る検証に耐えうるような具体的で誤りのない結論に達することはないであろう。 以上のように、アメリカ軍の評価は厳しいものとなっており、政治学者五百籏頭真は様々なアメリカの公文書を調査していたところ、この硫黄島の戦いと続く沖縄戦については、アメリカの方が敗者意識を持っている事に驚いている。 日本軍守備隊を巧みに指揮してアメリカ軍を苦戦させた司令官の栗林に対する評価も高い。 栗林忠道中将は、アメリカ人が戦争で直面した最も手ごわい敵の一人であった。この五十代の“サムライ”は天皇によって指名され、絶賛され、豊富な戦闘経験と革新的な思考と鋼鉄の意志を持ち合わせていた。これはアメリカ軍に対する栗林の唯一の戦闘となったが、栗林はアメリカでの軍務経験から将来の対戦相手について多くを学んでいた。さらに重要なことに、彼はアメリカ軍の硫黄島への侵攻を撃退しようとする以前の日本軍の試みの結果を、瞬きを一つもしない目で評価することができた。英雄的な誇張を排除し、栗林はタラワからテニアンへの日本軍の失敗の特徴であった「水際防御」戦術と「イチかバチかのバンザイ突撃」を評価することはほとんどなかった。現実主義者の栗林は、日本軍の枯渇した艦隊や空軍から多くの援助が期待できないことを知っていた。自分がとれる最高の戦術は、最近のビアクとペリリューの防御戦術のパターンに沿って、縦深防御で硫黄島の地形を最大に活用すべきと結論づけた。栗林は「水際配置・水際撃滅主義」、「バンザイ突撃」の戦術を避け、代わりに、アメリカ軍に士気喪失させ、作戦を放棄させるため、消耗戦、神経戦、長期持久戦を行った。 — アメリカ海兵隊公式戦史、 大量に生じたアメリカ軍の戦傷者については、硫黄島における戦傷者はその激戦ゆえか他の戦場の戦傷者より遥かに程度が重かったという指摘もある。病院船で負傷将兵を治療したある軍医少佐は「自分はノルマンディ上陸作戦にも参加して、収容患者のうち5%の患者に大きな外科手術を施したが、硫黄島では90%が大手術を要するように思われた。自分は今までこんなひどい怪我はみたことがない」という証言をしている。艦隊総司令官のスプルーアンスは毎日のように病院船を訪れて負傷兵を見舞っていたがそのあまりの惨状に「負傷した者、特に重度の身体障害を負った者を見ることは、この作戦に成功した喜びの大部分を奪い去ってしまった。」と妻に手紙を書き送っている。
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アメリカ軍による評価
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「二式単座戦闘機」の記事における「アメリカ軍による評価」の解説
TAIC(米海軍航空情報部)では、鹵獲した二式戦二型(キ44-II)の1機を使用し実際に飛行テストと性能調査を行っている。報告書によれば「急降下性能と上昇力が傑出(Excellent)しインターセプターとしてもっとも適切(Suitable)な機体」と論じている。同機関では他にも、三式戦・四式戦・雷電二一型・紫電一一型などの鹵獲機を調査しているが、二式戦はこれらの中で迎撃戦闘機(インターセプター)として最高の評価を得ている。
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