アップルの挑戦と躍進とは? わかりやすく解説

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アップルの挑戦と躍進

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 06:44 UTC 版)

デジタルオーディオプレーヤー」の記事における「アップルの挑戦と躍進」の解説

iPodApple Computerから2001年10月24日発売された。新開発東芝小型HDD搭載し容量は5GB。後に10GB、20GBの製品発売された。発売当初高価なことが指摘されたが、容量あたりの価格業界でも安い方の製品だった。他社HDD搭載プレーヤー大きく重く再生時間が短いため、実際に携帯不向きだったのに対しiPodはこれらの欠点克服した最初の製品となった。 またそれまでMP3プレーヤー多く容量少なさから、所有者音楽コレクションのうち、厳選され一部持ち歩くという使われ方主流だった。一方当時iPodでは5GB~20GBという容量により、ほとんどの使用者にとって自分音楽コレクション全部又は大部分持ち歩くことが可能となった。これはつまり使用者日頃あまり聞かないような音楽ファイルをも持ち歩くことになる。これら膨大な音楽ファイル再生一貫性持たせるためには、M3Uファイルのような再生リスト作成して使用者好み合わせた演奏順番決める必要があった。それまで再生リスト作成手作業だったが、容量少なさファイル数の少なさ直結していたため、多く使用者にとってさほど負担になる作業では無く、特に問題とはならなかった。 iPod格納され大量音楽ファイルか使用者にとって意味のある再生リスト生成する作業は、手作業では極めて難しい。そのためiPodには、iTunesという音楽ファイル転送再生リスト自動生成機能兼ね備えたソフトウェア添付されていた。iTunesは、MP3ファイルID3タグ情報元にファイル自動的に分類し複数種類再生リスト自動的に作り上げる機能持っている。この機能おかげで使用者自分要求適った再生順をたやすく実現することができた。 言いかえればiTunesの高度な再生リスト自動生成機能は、iPod容量最大限生かすために存在するのであり、またiPod大容量ストレージ音楽ファイル新し利用方法生み出し、それを活用するための最適な手段としてiTunesがあるとも言えるだろう。また、iTunesインストールされているパソコン音楽CDマウントするだけで、曲名アーチスト名、演奏時間などのデータ自動的に取り込まれ正確にインターネットデータベース経由で)、ユーザがそれらの情報手入力する手間不要になったことも大きかった当初2003年10月17日まで)iTunesMac専用ソフトであり、WindowsユーザiPodを公式には利用することはできなかった。事実上可能だったが、Windows搭載パソコンFireWire端子PCIカードなどを使い装備し、かつサードパーティー製のソフトを購入またはダウンロードインストールする必要があった。しかし市場大きくなるにつれ、iPodMac向け/Windows向けの2種類販売された。2004年にはこの2パッケージでの販売なくなり、Mac/Windows両対応となる。 iPod好評持って迎えられ発売当初多く販売店で品切れとなったその後2004年2月に、アップルiPod小型化したiPod mini発売する小さく薄くなり、容量も4GBに減ったものの、白一色だったiPod対しiPod mini5色から選べる事となった。価格抑えられており容量単価相変らず業界の最低ラインだった。iPod成功は、特に日本ではMDプレーヤー普及の影で一部趣味者のみが使用していたMP3プレーヤーが、一般ユーザ対す市民権得てMP3プレーヤー携帯オーディオ市場メインストリーム商品躍り出る契機となったこの後アップルiTunes Music Storeで、自身音楽流通をも担うようになった一曲99セント(US価格)という、業界最低クラス驚くべき低価格設定だった。また、購入者氏名暗号化して曲のファイル書き込むという独自の著作権管理機構採用しており、iPod以外では再生できないファイル形式ではあるものの、iPodには何台にでもコピー可能、パソコンには5台までコピー可能、CDには何でも焼ける事から、対抗する音楽ダウンロード販売サービスか見れば緩すぎるとまで言われた。しかし、既存音楽業界関係者大半予想裏切って消費者好評のうちに迎えられた。 スティーブ・ジョブズは、iTunesWindows対応したことを発表するイベント内で「われわれは違法ダウンロードと戦う。訴えるつもりも、無視するつもりもない。競争するつもりだ。」と発言。この言葉は、音楽ダウンロード販売市場でのiTunes Music Store優位性確信したからこその物であろう以後大量音楽ファイルオンライン販売され始めることになり、それを再生する機器としてのiPod需要生み出すという好循環実現したiPod mini発売しばらくしてアナリストからはアップルフラッシュメモリプレーヤー進出するという観測流れ始めた。これは結局iPod shuffleという形で実現する2005年1月発売されiPod shuffleチューインガム状のUSBストレージクラス対応したMP3プレーヤーで、容量1GBの製品価格16,980円と、同容量の他のメーカー製品より約5,000円も安かった。ここでも容量単価低さ重視するアップル基本戦略発揮された。この製品もまた大好評となり、発売当初は品簿状態となった。iPod shuffle買えなかった顧客売場ソニー同型フラッシュメモリウォークマンなど別のメーカー製品買っていく現象もあって、売上落したメーカー無かったが、各社ともiPod shuffle価格設定アップル戦略的なものと見なしており、対応策追われていた。 その後iPod nanoムービー再生機能搭載した第5世代iPod発売される鮮やかなカラー液晶搭載しnanoに関して一部除きHDDタイプ機能的に劣ることなく最大4GB(当時)のメモリ搭載され、更に小型化されたこともあって爆発的ヒットとなった。これによりiPod mini発売終了となった初代nanoについては画面に傷が付きやすいという問題ユーザの間で話題となり、その後保護ケース同梱するなどの対策がとられた。

※この「アップルの挑戦と躍進」の解説は、「デジタルオーディオプレーヤー」の解説の一部です。
「アップルの挑戦と躍進」を含む「デジタルオーディオプレーヤー」の記事については、「デジタルオーディオプレーヤー」の概要を参照ください。

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