はちのへさんしゃたいさいのだしぎょうじとは? わかりやすく解説

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八戸三社大祭の山車行事

名称: 八戸三社大祭の山車行事
ふりがな はちのへさんしゃたいさいのだしぎょうじ
種別1: 風俗習慣
保護団体名: 八戸三社大祭山車祭り行事保存会
指定年月日 2004.02.16(平成16.02.16)
都道府県(列記): 青森県
市区町村(列記): 八戸市
代表都道府県 青森県
備考 8月1~3日
解説文:  八戸三社大祭は、八戸市内に所在する霊【おがみ】神社新羅【しんら】神社神明宮しんめいぐう】の三社合同例祭で、毎年七月三十一日から八月四日わたって行われるこのうち山車行事は、八月一日から三日間行われ、三社神幸行列従い二七台の大型豪華な風流系の山車が行列を組んで市内巡行する。
 三社大祭霊神社の祭礼から始まった霊神社は旧八戸城内に鎮座し旧社名法霊神社、法霊大明神などと呼ばれ初め柏崎村産土神であったが、盛岡藩代官所置かれると「八戸御館神【はちのへおんたてがみ】」と称され、さらに寛文四年(一六六四)の八戸藩誕生以後は、藩と城下町鎮護する神として信仰されるようになった
 霊神社の神輿現在の新羅神社である長者山虚空蔵堂ちょうじゃさんこくぞうどう】を御旅所渡御し、城下神幸するようになるのは享保六年(一七二一)のことである。その後明治三年一八七〇)、法霊大明神霊神社と社名改め明治十七年(一八八四)の祭礼から新羅神社加わって二社の合同祭礼となり、同二十二年(一八八九)の祭礼からは神明宮加わって現在の三社大祭のかたちとなった
 現在の三社氏子範囲は、霊神社が市内北部二〇町内新羅神社市内南部二〇町内神明宮中央部一二町内となっており、祭礼町内単位行われている。
 三社大祭行列は、神明宮霊神社、新羅神社三社それぞれ一団となり、各社ごとに大麻神職たいましんしょく】、副齋主祭主神輿が行列の要となって前後氏子武者押し旗差物稚児行列などの行列や、神楽獅子舞虎舞などの民俗芸能と、附祭りとして山車群が付き最後に芸妓連による【はな】屋台が続くという基本構成となっている。
 個々行列には、霊神社の行列構成獅子頭などが見られるなど、藩に取り込まれる以前山伏関与する修験民間信仰影響江戸時代以来祭具伝統などが確認されるほか、新羅神社には武者行列など藩とのかかわりを示すものや明治前期用具伝統が、神明宮には巫女や子ども裃の行列など町方関与うかがわせる要素明治後期から大正期用具伝統うかがえるなど、各社信仰背景時代性を示すものとなっている。
 八月一日初日お通りと言い神明宮霊神社、新羅神社の順で長者山に向かう。三日目お還り神明宮新羅神社霊神社の順で行列並び長者山から霊神社へと市内巡幸した。行列経路昭和三十七年以降山車大型化伴ってたびたび変更となったが、かつて大店が軒を連ねた市内表通りと、職人たちが住む裏通りをめぐる江戸時代巡幸経路伝統留めている。
 また、二日目中日新羅神社加賀美騎馬打毬【かがみりゅうきだきゅう】と徒【かち】打毬が行われ、この日は山車のみが運行される
 山車初出延享四年(一七四七)七月の法霊社祭礼記録で、この年初め町人奉納する出し」が登場したことが見える。当時の「出し」の飾り付け不明であるが、「出し」の前後には笠鉾出たことが記録されている。江戸時代見られ出し人形は、「信玄」「真田左衛門佐【さなださえもんのすけ】」「関羽」「金平きんぴら】」「弁慶」「草刈山王(露)」「僧正坊」「式三番双」「太公望たいこうぼう】」「神功皇后じんぐうこうごう】と武内宿禰たけうちのすくね】」「布袋【ほてい】」「恵比寿」の一二種類で、「草刈山王(露)」を除いて他はすべて有力町人と見られる個人所有となっている。
 こうした固定した人形を飾る山車は、明治二十年代を境にしだいに町内所有し趣向凝らした物語毎年作り替える風流系の山車変わっていく。町内所有風流系の山車は、明治二十五年(一八九二)の記録に六台が初め登場してくる。しかし、人形山車は大正時代終わりころまでは曳き出されていたことが記録されており、曳き出されない出し人形商家店先飾られていたようである。江戸時代出し人形類は現在もいくつか伝わっているが、その中で三社大祭との関係が確認された「武田信玄屋台一式」「太公望屋台一式」「神功皇后武内宿禰」「為朝と嶋人」「享保年紀年銘鉾先」が、平成十五年七月二十七日付で八戸市有形文化財指定されており、平成十五年祭礼には霊神社の行列に、太公望人形山車が曳き出された。



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