はぐれ者グループ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/18 16:13 UTC 版)
イチ 本作の主人公。本名は城石 一(しろいし はじめ)。22歳。 長身痩躯で五分刈りにした青年。見た目どおりの気弱な性格。普段は新潟県にある海沿いのコテージに住み、鉄工所で働いている。 学生時代にイジメを受けていた過去を持ち、そのトラウマをジジイに利用され、対象人物が過去に自分を虐めたとされる人物(時としてジジイの刷り込みによる架空の者)に重なった時、泣き喚きながら発作的に相手を殺害する殺人マシーンとなった。彼の正体を知っているのはジジイのみ。 超人的な脚力を持つ。主な殺害方法は、彼の履く鉄骨仕込みの靴の踵にある仕込み刃によるもので、彼の超人的脚力も相まって、人間の四肢を軽々と切断し、斬られた相手が気付かないほどのすさまじい切れ味を誇る。また、彼の着ている特殊スーツ(ダウンヒル用の防護スーツと似たデザイン)のところどころにあるプロテクターはかなり高度な防弾加工がしてある。 本人は自覚していなかったが、高校生の時に同級生を撲殺し、医療少年院に送られている。総合格闘技やキックボクシングに詳しい一面もある。人が傷つき痛めつけられることに性的興奮を覚える潜在的間接的サディスト(相手の殺害後等、自慰行為を行い射精し、そのまま精液を現場に残して去る事もある。)。自分の殺人行為を目撃してしまった地元の風俗嬢セーラを殺害してからスランプに陥り、どうやっても勃起が収まらず射精ができない状態が続く。その時は激しい嘔吐を繰り返していた。また、ヤクザでありながらマゾヒストでもある垣原との対峙が本作の中核でもある。 ジジイ 本作の狂言回し。グループのリーダー的存在。白髪頭に無精髭の、小柄な初老男性の容姿をしている。喫煙者である。 イチに安生興行の組長である安生を殺させ、言葉巧みにヤクザマンション内での内部抗争を扇動する。自身が考えた「イチによる平和の新宿(ハイキョ)計画」というシナリオ通りに、陰で操っていく男。理知的で策略に長け、流暢な中国語を話すこともできる。 常に笑みを浮かべているが、裏の性格は非情かつ冷酷。自らの計画のためなら他人を「駒」としか捉えず、巻き込まれた者が死のうが拷問を受けようが全く気にならない。 自身の老いた外見は整形手術によるもので実年齢は30代前半。また、ステロイド注射によって小柄な骨格に不相応な筋量を有していることが判明する。 イチ以上の強固な妄想に基づいて行動するが、OVA・実写版では垣原個人に対する個人的な感情で動いていたことが示唆される。 OVA版では、田辺(タナベ)という偽名を名乗っている。 昇(ノボル) ジジイの「仲間」の一人。苗字不明。白いタンクトップに坊主頭で両腕の入れ墨が特徴的な巨漢。垣原や二郎らには「ハゲ」と呼ばれている。拳銃使い(ブローニング・ハイパワーを手にした時は嬉しそうな笑みを浮かべていた。)で密輸ルートなどにも詳しい。垣原に捕まり陰茎を鋏で真っ二つに切られた上、二郎の拷問を受け両腕をもがれてしまう。後にイチがその場に駆けつけるが、ジジイの裏切りで二郎もろとも殺害される。実写映画版には未登場。 井上が垣原に殺害された際は怒りを露わにしたり、拷問を受けていた部屋にイチが現れた時には、イチが助けに来てくれたものだと勘違いして嬉し涙を流すなど、武闘派の元ヤクザ者といえども、本作品内では比較的常識的かつまともな人物である。 龍(りゅう) 同じくジジイの仲間。中国訛りの日本語が特徴の中国人で、ミユキというヘルス嬢に貢がせている「ヒモ」だが、実際は女性を心の底から愛でている。使用武器は、苦無。裏社会の人間であるが、殺人を犯す事は気が進まないと語っている。昇と同じく、井上の死に憤るなど悪党でありながら義理人情には厚い男。 ミユキを拉致した垣原に騙されて捕らえられ、二郎に耳を引き千切られた後、拳で睾丸を潰され、三郎には足の親指にドスを突き立てられる、顔を含む上半身をドスで斬りつけられるなどの拷問を受けた後、とどめとして三郎に股間にドスを刺され、ミユキに謝罪の言葉を残し息絶えた。その直後にミユキも二郎に顎を殴打され、殺害された。 実写映画版では拳銃を使い、昇とキャラクターが統合されている。 井上(いのうえ) ジジイの仲間。本名は加納(かのう)。鋭い目つきに鼻の下と顎のヒゲ、禿げ頭が特徴の薬物中毒者(アフガン産のヘロインを嗜好している。)で死体性愛者の人物。上下スウェットのような衣服を着用している。使用武器は、ナタ。 元は安生組の構成員であったが(構成員時代に垣原により、耳にピアッシングされた無数のピアスホールが、現在も残っている。)、覚醒剤絡みの件で失態を犯し、破門される。それを隠しながら新宿で生きていくために、整形手術を受けている。 垣原に捕らえられ、薬物による禁断症状にも襲われる中、針を身体中に突き刺される拷問を受けた後、頭部を針で貫かれ殺害される。死の直前に、自分が死んだら屍姦してくれるように垣原に頼み込み、死後、垣原の部下の藤原によりその希望は叶えられる。
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