柳亭種彦 最近の出版

柳亭種彦

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/04 08:02 UTC 版)

最近の出版

  • 鈴木重三校注:偐紫田舎源氏 上下、岩波書店 新日本古典文学大系88 & 89、(1995) ISBN 9784002400884 & 978-4002400891
  • 佐藤悟ほか校訂:柳亭種彦合巻集、 国書研究会 叢書江戸文庫35、(1995) ISBN 9784336035356
  • 柳亭筆記、「吉川弘文館 日本随筆大成第1期第4巻」中の一篇、(2007) ISBN 9784642040709
  • 還魂紙料、「同上、第1期第12巻」中の一篇、(2007) ISBN 9784642040785
  • 用捨箱、「同上第1期第13巻」中の一篇、(2007) ISBN 9784642040792
  • 足薪翁記、「同上第2期第14巻」中の一篇、(2007) ISBN 9784642041034

翻訳

1847年にオーストリアの東洋学者アウグスト・プフィッツマイアーが『浮世形六枚屏風』のドイツ語訳を出版。同書はヨーロッパにおける日本文学の本格的な翻訳と復刻として最初の作品と言われている[1]。訳者はプラハ大学医学部卒の医師で語学の天才と言われ、フィリップ・フランツ・フォン・シーボルトが日本から持ち帰った蔵書約60冊をウィーン帝室図書館で見て、日本語を独学して本書を訳した[1]。訳書だけでなく、ウィーン大蔵省印刷局で日本語の草書の活字を初めて作り、原本の複写も印刷して、合本にして出版した[1]。この原本の覆刻は同印刷局長アロイス・アウアーが手掛けたもので、連綿体平仮名を初めて活字にしたものになった[2]

この訳書をもとに英語訳(1849年、1951年)、イタリア語訳(1872年)、フランス語訳(1875年)も出版された[1]。英語版は1849年に米国人ターナー( William W Turner)による梗概訳が、1851年にはロンドンでW.G. Snethenによる英語訳が発表され、1969年には種彦の門人だった松園梅彦(四方梅彦)によってターナー訳の再録が横浜でも出版された[3][4][5][6][7]。イタリア語訳は、イタリア王立高等研究所(現・フィレンツェ大学)の極東言語学教授アンテラモ・セヴェリー二(Antelamo Severini)によって訳された[8]。この数年前にはジェームス・カーティス・ヘボンの初の和英辞書『和英語林集成』が上海で刊行されており、この助けを得て、イタリア語訳ではドイツ語訳の間違いも正された[4]。フランス語訳はフランソワ・トゥレッティーニ(François Turrettini)によってジュネーブで刊行された[4]

また、第二次世界大戦中の1942年には、ドイツ陸軍が同盟国日本を理解するために本書の新訳を再版し、兵士に配ったという[1]

なお、『浮世形六枚屏風』は1821年に書かれた心中もので、種彦の著作の中でも凡作だが、本書が訳書として選ばれた理由としては、筋が簡単で長さも手ごろであり、荒唐無稽な怪談や血なまぐさい場面がなく、挿絵も著名な初代歌川豊国の作であることなどが挙げられている[7]。結末も心中せずハッピーエンドに終わっている。

出典

  • 伊狩章:柳亭種彦、吉川弘文館 人物叢書 新装版、(1989) ISBN 9784642051743
  • 笹川種郎解題:柳亭種彦集、国民図書KK 日本文学大系19、(1926)
  • 山崎麓編:日本小説書目年表、国民図書KK 日本文学大系25、(1929)
  • 鈴木敏夫:江戸の本屋 上下、中公新書 568 & 571、(1980) ISBN 9784121005687 & 9784121005717

  1. ^ a b c d e プフィッツマイヤー / 柳亭種彦『浮世形六枚屏風:57枚の原著木版画のファクシミリからなる、ある日本の物語』青羽古書店
  2. ^ 連綿体仮名活字小宮山博史、SCREENグラフィックソリューションズ
  3. ^ Account of a Japanese Romance (1849) Amazon
  4. ^ a b c 『浮世形六枚屏風』の仏訳本 : 柳亭種彦の海外紹介佐藤文樹、ソフィア 18(2), 26-40, 1969-11、上智大学
  5. ^ 英米に伝えられた攘夷の日本(5-2-1)牟田おりえ、アンドリュー・ラング・エッセイズ、2018-12-09
  6. ^ 四方梅彦(読み)よもの うめひこコトバンク
  7. ^ a b 日本文学西洋紹介の嚆矢としての浮世形六枚屏風幣原道太郎、駒澤大学研究紀要14号、1956年
  8. ^ イタリアの日本研究マライーニ フォスコ、 国際日本文化研究センター紀要巻10、1994-08-31


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