アトリウムとは? わかりやすく解説

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アトリウム【atrium】

読み方:あとりうむ

三方または四方建物囲まれ中庭吹き抜け。特に、ホテル高層建築などの建物囲まれ大規模な中庭をもつ建築様式


アトリウム

【英】:atrium

古代ローマ前庭回廊囲まれ付近総称。床はタイル張り屋根がないのが普通。商談接客利用されていたと思われる現代建築では,屋根壁面ガラス張り巨大な吹き抜け空間のことを主としてアトリウムと呼ぶ。

アトリウム 【atrium】

初期キリスト教建築会堂設けた前庭(他の建築では中庭などにいう)。中央噴水井戸があり信者が身を清めたアトンアテン

アトリウム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/12 22:01 UTC 版)

アトリウムの例(倉吉パークスクエア アトリウム

アトリウム (atrium) は、ホテルなど比較的大きな建物の内部に設けられた、中庭風の開放的な空間。吹き抜けの上部にガラスの屋根が掛けられることが多い。もともとは古代ローマの邸宅で、周りを部屋で囲まれた中庭風の広間を指した。中央部には屋根が無く、石敷きの床の中央に雨水を受ける水盤が置かれた。また、中世のバシリカ式教会堂の柱廊に囲まれた前庭のこともいう。[1]

ガラスアクリルパネルなど光を通す材質の屋根で覆われた大規模な空間のこと。

ホテルや大規模商業施設、オフィスビルマンションのエントランスに設けられる例が多い。また、特定街区制度に基づく有効空地や、総合設計制度などに基づく公開空地を屋内に設定する際に設けられることも多い。

歴史

古代ローマ時代の住居の中庭は玄関奥に配置された広間で、そこには大きな天窓 (compluvium) があり、その下に雨を受ける水盤 (impluvium) が置かれ床には大理石が敷き詰められ、人々が集まる社交場の役割を果たしていた。

20世紀後半以降の現代建築において、エントランスホールに壁面や天井にガラスを使用した吹き抜けがある開放的な空間が設けられるようになり、それをアトリウムと呼ぶようになった。

図のAの部分が教会堂のアトリウム

キリスト教建築

右図のAの部分から教会堂ファサードを望む

初期キリスト教の建築において、バシリカ式という構成があるが、そのうち入り口前に展開された構造体をアトリウムと呼んだ(日本語では表中庭などと訳される)[2]。吹き抜けのある中庭およびその周囲を囲む回廊で構成される[2][3]、「洗礼志願者のための空間」であった[4]

現存するアトリウムは、ローマサン・クレメンテ教会 (ローマ)イタリア語版ミラノサンタンブロージョ教会サレルノサレルノ大聖堂イタリア語版などである[5]。他にはドイツのマリア・ラーハ修道院英語版[6]、ローマのサンタ・プラッセーデ聖堂英語版[7]もある。16世紀に改修される前のサン・ピエトロ大聖堂にもアトリウムは存在した[8]

脚注

  1. ^ 渡辺優『図解インテリア・ワードブック』建築資料研究社、1996年、85頁。 
  2. ^ a b 森口 1924, pp. 10–11
  3. ^ 池田 2009, p. 221
  4. ^ 池田 2009, p. 15
  5. ^ 池田 2009, p. 16; 記載の3点を挙げている。
  6. ^ 辻本 & ダーリング 2003, p. 33
  7. ^ Gallio 2009, 表2の図; Atrium の箇所。空間は残っているが、回廊部分は周囲の建造物に取り込まれている。
  8. ^ 森口 1924, 図解3。“羅馬の聖彼得寺”の図表より。

参考文献

関連項目

外部リンク


アトリウム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 22:22 UTC 版)

岩手めんこいテレビ」の記事における「アトリウム」の解説

局舎エントランスホール全面窓からは盛岡市総合アリーナを望むことができる。報道番組では、県内市町イベントPR部隊来社した際のインタビュースペースとして使用されている。かつては特別番組で、ニューススタジオでは手狭な場合にアトリウムをメインスタジオとして使用する例が多く見られたが(年末特番選挙開票速報など)、現在は制作番組減少もあり使われることはまれで、セミナーなどイベント会場として活用されることが多い。

※この「アトリウム」の解説は、「岩手めんこいテレビ」の解説の一部です。
「アトリウム」を含む「岩手めんこいテレビ」の記事については、「岩手めんこいテレビ」の概要を参照ください。

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