道楽
「道楽」とは、本業以外の道に熱中して楽しむことを意味する表現である。
「道楽」の基本的な意味
「道楽」には、「本業以外のことに熱中して楽しむ」「酒色や博打などの遊興にふける」という意味がある。だらしがない人に対して悪い意味で用いられることが多い。「道楽」の語源・由来
「道楽」は、「道楽」という仏教用語が由来となっている。もともと「道楽」とは、仏道修行によって得た悟りの楽しみを意味する言葉だった。時代の流れとともに純粋に楽しむことに意味が傾いていき、「道楽」は趣味などに没頭して得る楽しみを意味するようになった。「道楽」と「趣味」の違い
「道楽」と「趣味」は「仕事以外のことに熱中して楽しむ」という意味では同じだが、両者はニュアンスが少し異なる。まず「趣味」は仕事の気分転換として純粋に楽しむのに対し、「道楽」はあまりにも熱中してしまってお金をつぎ込んで生活や仕事に支障を来すという意味合いが強いのが特徴だ。また、「趣味」はカラオケや読書など他人に言えるものに熱中するのに対し、「道楽」はお酒・ギャンブル・芸者遊びなど人に自慢できないものに夢中になる点が異なる。「道楽」を含む熟語・言い回し
「道楽」を含む言い回しとして、「食道楽」(くいどうらく)が挙げられる。「食道楽」は、「あれこれとうまい物、珍しいものを食べ歩く趣味」という意味で用いられる表現だ。例えば、グルメ雑誌などを見て、美味しそうな食べ物を求めて全国各地を巡って食べ歩くことは「食道楽」だと言える。「道楽(ミュージシャン)」とは
「道楽(ミュージシャン)」とは、若者を中心に人気を博しているレゲエミュージシャンである。2009年にファーストアルバムの「Just Start It」をリリースし、メジャーデビューを果たす。2012年には単身でレゲエの本場であるジャマイカに音楽修行に赴き、帰国後は地元の湘南で立ち上げたプロダクションから音楽配信を続けた。すると、その作品が軒並み各配信サイトの上位をにぎわせ、世の中に知られる存在となった。今後も活躍が期待される若手のミュージシャンである。「道楽」を含むその他の用語の解説
道楽息子とは
「道楽息子」とは、「親の言うことを聞かずに遊んでばかりいる素行が良くない息子」、「仕事をしないで酒色遊興にふけっている息子」という意味がある言葉だ。放蕩息子と呼ぶ場合もある。
道楽心情(DOESの曲)とは
「道楽心情(DOESの曲)」とは、映画「銀魂 THE FINAL」の挿入歌として2021年1月6日にリリースされたDOESの楽曲である。この曲は「銀魂」との3曲目のタイアップである。DOESは「道楽心情」をリリースする前は無期限で活動停止を宣言していたので、この曲はバンド再始動後、最初のリリース楽曲として注目を浴びた。「銀魂」のアクションシーンにぴったりなアップテンポの曲となっていて、映画の視聴者から好評を博した。
「道楽」の使い方・例文
「道楽」は、物事に熱中しすぎてお金をつぎ込んでしまうというようなネガティブなニュアンスで使われるのが特徴である。・わたしの道楽は酒を嗜むことなので、仕事で稼いだお金はほとんど珍しい日本酒を購入したり、日本酒が美味しい高級なお店に足を運んだりするのに使っている。
・若い頃から釣りやプラモデル作り、映画観賞などたくさんの趣味を楽しんでいたので、周りの人からは道楽が過ぎると言われている。
・趣味をとことん追求するのもいいが、行き過ぎてしまえばただの道楽だと親から厳しく注意された。
・道楽息子を更生させるために、思い切って家から勘当した。
・子供の頃から食道楽だったので、自分で稼いだお金を使って美味しいものを食べられることは本当に幸せだ。
・パチンコや競馬などの賭け事が唯一の道楽だったが、あまりにも熱中しすぎるあまり無一文になってしまった。
・道楽に長きにわたって興じているような男性は、結婚するのに本当に不向きだと思う。
「道楽」の英訳
「道楽」の英訳は「hobby」である。道楽
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/02 00:40 UTC 版)
道楽(どうらく)とは、
概要
「道を解して自ら楽しむ」という意味から「道楽」と表現されるようになった[2]。
江戸時代の三大道楽
江戸の道楽には、手を染めると家が傾くとまで謂われた[3]「三大道楽」と呼ばれるものがあったといい[4]、園芸道楽、釣り道楽、文芸道楽が挙げられる[4]。園芸道楽は、初期はツバキとキクであったが、それにツツジ、アサガオ、ランが加わったという[4]。大名たちなどは競い合うようにして庭園造りに熱中し、庭石や樹木が集められた[4]。釣り道楽としては、ほんの軽いものであれば、中川に船を浮かべて、女衆とキスを釣った[4]。(本格的には)泊まりがけで行くのが旦那衆の釣りだった[4] という。また道具に凝りだすと、竿1つに数十両から数百両かかり、舟まで仕立てると相当な出費となった[5]。文芸道楽では、俳諧、和歌、紀行文等々各ジャンルがあるが、奥が深く、さまざまな文人を生みだした[4]。また、道楽というのは学問に極まる[4] という。道楽は隠居してからが特に本格的になったという[4]。
否定的な用法
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「道楽」には、「酒道楽」、「女道楽」、「ばくち道楽」など、本人の品位を損ね、自堕落になったり、他人に迷惑をかけたり、家庭環境を破綻させたりするおそれのあるものも含まれる。趣味への熱中度が甚だしいがために自分の職業に支障をきたすようになってしまったり生活が自堕落になるものも多く存在しており、そういった者は「道楽者」や「道楽息子」などと呼ばれることがある。
出典
- ^ a b デジタル大辞泉
- ^ a b c 広辞苑第五版
- ^ 杉浦日向子監修『お江戸でござる 現代に活かしたい江戸の知恵』株式会社ワニブックス、2003年9月10日、p.81.
- ^ a b c d e f g h i 鈴木和明『明解 行徳の歴史大事典』文芸社、2005、p.42~43【江戸の道楽】
- ^ 杉浦日向子監修『お江戸でござる 現代に活かしたい江戸の知恵』株式会社ワニブックス、2003年9月10日、p.81.
関連項目
参考文献
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- 「道楽」『広辞苑 第五版』
- 鈴木和明 「江戸の道楽」『明解 行徳の歴史大事典』 文芸社、2005、p.42-43
- 小山慶太『道楽科学者列伝: 近代西欧科学の原風景』中央公論社、1997、ISBN 4121013565
- 棚橋正博『江戸の道楽』講談社、1999、ISBN 4062581612
- 高橋保『男の道楽 12ヵ月の週末菜園』講談社、1999
- 中野三敏『本道楽』講談社、2003
- 『そば道楽 うどん三昧』幹書房、2004
- 北大路魯山人 著、平野雅章 編『魯山人「道楽」の極意』五月書房、2004
- 村井弦斎『酒道楽』岩波書店(岩波文庫)、2006
- 鈴木敏夫『仕事道楽:スタジオジブリの現場』岩波書店、2008、ISBN 4004311438
- 小沢昭一『道楽三昧:遊びつづけて八十年』岩波書店、2009 ISBN 4004311993
- 山崎英樹『介護道楽・ケア三昧:関わりを自在に楽しみながら』雲母書房、2006
- 金久保茂樹『蕎麦道楽大全:知る・食べる・打つ』朝日新聞社、2007 ISBN 4022503130
外部リンク
「道楽」の例文・使い方・用例・文例
- 道楽半分に株をする人
- 彼は熱狂的な蔵書道楽家だ。
- 研究というほどでも・・・素人の道楽ですよ、おはずかしい。
- 道楽しよう。
- 道楽半分に絵を描く.
- 彼は道楽息子を勘当した.
- 食い道楽.
- 若気の道楽.
- たばこは彼の唯一の道楽だ.
- 道楽者.
- 彼は道楽が病みつきになっている.
- (悔い改めた)放蕩息子, 改心した道楽者.
- ぜいたくな絹やしゅすの衣服をまとっている, 着道楽をしている.
- 飲食の快楽, 食道楽.
- 彼女は着道楽だ.
- 道楽に魚を釣っているのではありません, 商売なんです.
- 道楽に働いているんだろうだって? 冗談じゃない.
- この仕事は道楽でやっているのではありません, 生活のためです.
- 彼の道楽は病既に膏肓に入ったようなものだ.
道楽と同じ種類の言葉
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